2025/09/30

パラフレーズでIELTSを攻略!言い換えのコツと実践例を解説

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この記事を書いた人

バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

IELTSで高得点を目指すうえで、以下のような疑問をもつ方も多いのではないでしょうか。

  • IELTSでパラフレーズはどう活用すればいいの?
  • 効果的な言い換えのポイントは?
  • ライティングで実際に使える表現を知りたい!

本記事では、パラフレーズの基本的な考え方から、すぐに使える3つのコツ、ライティングタスク1・タスク2で役立つ表現集、さらに実践的な練習法まで詳しく解説します。

目次

IELTSでも重要な「パラフレーズ」とは?

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「パラフレーズ」は、IELTSで高得点を目指すうえで欠かせないスキルのひとつです。

ここでは、「パラフレーズとは何か?」という基本から、IELTSでなぜ重要とされるのかまで、わかりやすく解説していきます。

そもそも「パラフレーズ」とは?

パラフレーズとは、文章や表現の意味を変えずに、異なる言い方で表現し直すテクニックのことです。

これはIELTSに限らず、英語試験や論文、さらには日常会話でも役立つスキルです。

このスキルを習得することで、語彙力や表現力が豊かになり、より自然で洗練された英語が使えるようになります。

大切なのは、意味を正しく保ちながら、多様な言い方を適切に使い分けられるようになることです。

IELTSでパラフレーズが重要な理由

IELTSで高得点を取るためには、各セクションでパラフレーズのスキルが求められます。

リーディングやリスニングでは、設問と本文の表現が異なる場合が多く、同義語や言い換え表現に気づけるかどうかが正答率を左右します。

ライティングやスピーキングでは、同じ語句を繰り返すことが避けられるため、パラフレーズ(言い換え)を駆使することで語彙力と流暢さの評価を上げることができます。

つまり、パラフレーズを自在に使いこなすことで、内容理解の深さを示すだけでなく、英語力の高さそのものをアピールすることができるのです。

IELTS対策に!パラフレーズの3つのコツ

続いては、IELTS対策に役立つ「パラフレーズの3つの基本テクニック」を紹介します。

ぜひ日々の学習に取り入れてみてください。

①同義語・類義語に置き換える

パラフレーズのもっとも基本的な方法は、単語を同義語や類義語に言い換えることです。

たとえば、“increase(増加する)” を “rise” や “grow” と置き換えると、表現が単調にならず、語彙の豊かさをアピールできます。

このスキルがあると、ライティングやスピーキングで同じ単語を繰り返さずに済み、より自然で多様な言い回しができるようになります。

学習の際は、同義語は単語帳やオンライン辞書を活用して、関連語をセットで覚えるのが効果的です。

あわせて、文脈に合ったニュアンスの違いも意識して選ぶようにしましょう。

②品詞を変えて言い換える

単語そのものを変えるのではなく、品詞を変えて表現を言い換える方法も非常に効果的です。

たとえば、“successful(形容詞)” を “success(名詞)” や “succeed(動詞)” に変えることで、文の構造にバリエーションが生まれ、表現力が高まります。

ライティングでは、意見や理由を述べる場面で同じ語を繰り返してしまいがちですが、品詞を変えて多様な文型を使うことで、語彙力と文法力の両面で高評価につながります。

また、スピーキングでも自然な言い回しの幅が広がり、より流暢で説得力のある発話が可能になります。

③文の構造を変える

文章の構造を変えることも、パラフレーズでは非常に重要なテクニックです。

たとえば、“It is important to understand the problem(その問題を理解することが重要だ)” を “Understanding the problem is important(問題を理解することは重要だ)” と言い換えるだけで、より自然で洗練された印象になります。

また、複文を単文に変えたり、受動態を能動態に変えたりといった工夫によって、文の多様性をアピールできます。

複文を単文に変える例:

Because she was tired, she went home. → She was tired. She went home.

受動態を能動態に変える例:

The book was written by the author. → The author wrote the book.

パラフレーズの練習をする際は、単語の言い換えだけでなく、構文の変化にも意識を向けることが、表現力向上のカギとなります!

IELTSライティングタスク1で覚えたい表現

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IELTSライティングタスク1では、図表のデータを正確かつ論理的に説明する力が求められます。

グラフの傾向や数値の変化を的確に伝えるためには、適切な語彙や表現を使い分けることがポイントです。

続いては、数値の言い換えや比較表現、時間経過の描写など、スコアアップに直結する重要フレーズをカテゴリー別に紹介します。

数値や割合の言い換え表現

タスク1では、グラフや表などのデータを的確に説明するために、数値や割合を多様に言い換える力が求められます。

同じ動詞や数値ばかりを繰り返すと単調な印象を与えてしまうため、語彙のバリエーションをもつことが重要です。

たとえば、以下のような動詞や表現を適切に使い分けることで、データの変化を自然かつ正確に描写できます。

表現日本語訳
climbed to〜まで上昇した
dipped to〜まで下がった/一時的に落ち込んだ
dropped to〜まで下落した
fell by〜だけ減少した
fluctuated around〜のあたりで変動した
increased to〜まで増加した
peaked at〜でピークに達した
reached approximatelyおおよそ〜に到達した
remained steady at〜で安定していた
rose by〜だけ上昇した

さらに、数値そのものの言い換えにも工夫が必要です。

たとえば「50%」を繰り返すのではなく、“half” や “one in two people” といった表現を使うと、より自然で読みやすくなります。

変化の程度を表す名詞の言い換えも同様です。

“a small increase” は、“a slight rise” や “a modest growth” といった言い換えが可能です。

こうした細かな語彙の使い分けが、ライティングの質を大きく左右します。

変化の程度を表す表現

グラフの変化を説明する際に重要なのが、「どのくらいの変化があったか」という変化の程度を的確に伝える表現です。

表現日本語訳
dramatically劇的に
gradually徐々に
marginallyわずかに
markedly明らかに
moderately適度に
sharply急激に
significantly大きく
slightlyわずかに
steadily着実に
substantially著しく

これらの副詞は、動詞と組み合わせて使うことで表現の幅が広がります。

例文:

The number of users increased dramatically between 2010 and 2015.

2010年から2015年の間にユーザー数は劇的に増加した。

The unemployment rate dropped significantly after the policy was introduced.

政策導入後、失業率は大きく減少した。

Profits climbed steadily throughout the year.

年間を通じて利益は着実に上昇した。

同じ意味の表現を繰り返さないためにも、“rise dramatically”, “drop significantly”, “climb steadily” などのパターン化された言い回しを複数知っておくと便利です。

とくにIELTSでは、語彙の多様性(lexical resource)が評価されるため、意味が似ていてもニュアンスの異なる副詞を上手に使い分けられることがスコアアップにつながります。

比較・対比を表す表現

IELTSライティングタスク1では、複数のデータを比較・対比して説明する問題が頻出します。

こうした場面では、比較の視点が明確に伝わる表現や、文と文のつながりをスムーズにするディスコースマーカーが大きな役割を果たします。

表現日本語訳
compared with〜と比べて
conversely逆に
in comparison to〜と比較して
in contrast対照的に
likewise同様に
on the other hand他方で
similarly同様に
unlike〜とは異なり
whereas一方で
while〜する一方で

例文:

In contrast to rural areas, urban populations saw a steady increase.

農村地域とは対照的に、都市人口は着実に増加した。

Whereas Company A’s profits rose steadily, Company B experienced a significant decline.

企業Aの利益が着実に上昇した一方で、企業Bは大幅に減少した。

また、比較の度合いや差を強調したいときは、以下のようなフレーズも効果的です。

表現日本語訳
higher than / lower than〜より高い/低い
the most significant differenceもっとも顕著な違い
by contrastそれに対して
a noticeable contrast目立った違い

こうした表現をテンプレートとして覚えておくと、タスク1のさまざまな図表に応用が利きます!

時間経過を表す表現

グラフや図表の推移を正しく説明するために、時間の経過を表す表現が不可欠です。

これらの表現は、文の冒頭やつなぎに使うことで、読み手に時間の流れを明確に伝える効果があります。

表現日本語訳
after thatその後
between X and YX年からY年の間に
by the end of the periodその期間の終わりまでに
during the decadeその10年間の間に
following thisこれに続いて
from X to YX年からY年まで
later in the timeframeその時間枠の後半で
over the periodその期間にわたって
subsequentlyその後
throughout the periodその期間を通じて

例文:

Between 2000 and 2010, the population doubled.

2000年から2010年の間に、人口は倍になった。

そのほかにも、“over the period”, “from 2010 to 2020”, “during the following decade” などは、文頭で時間のスコープを示す際に特に有効です。

また、“subsequently”, “afterward”, “in the final year” のような副詞を使うことで、変化の流れを自然につなげることができます。

図表の種類に応じた表現

IELTSライティングタスク1では、棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、地図、図解など、さまざまな種類の図表が出題されます。

それぞれの特徴に応じて適切な動詞・名詞を選ぶことが重要です。

たとえば、以下のような導入表現を使い分けると、説明が正確かつ明確になります。

表現日本語訳
Data from the chart indicates…チャートのデータは〜を示している
The bar chart illustrates…棒グラフは〜を示している
The chart provides a breakdown of…チャートは〜の内訳を示している
The diagram outlines…図は〜の概要を示している
The figure compares…図は〜を比較している
The graph highlights…グラフは〜を強調している
The line graph shows…折れ線グラフは〜を示している
The map depicts…地図は〜を描いている
The pie chart represents…円グラフは〜を表している
The table provides data on…表は〜のデータを提供している

例文:

The bar chart illustrates the number of visitors to three museums in 2020.

棒グラフは2020年に3つの博物館を訪れた人の数を示している。

図表に応じた導入表現は、最初の印象を左右する重要な要素です。

正確かつ柔軟に使えるように練習しておきましょう。

IELTSライティングタスク2で覚えたい表現

IELTSライティングタスク2では、社会問題や意見に関するトピックについて、自分の考えを論理的に述べる力が求められます。

表現の幅を広げることで、内容の説得力と一貫性が増し、スコアアップにつながります。

言い換えに使える一般的な表現

IELTSライティングタスク2では、表現の正確さだけでなく語彙の幅も評価対象です。

日常的な単語を、よりアカデミックで具体的な語彙に言い換えることで、説得力のある文章に仕上げることができます。

元の表現   言い換え表現
causetrigger
endfinish / conclude / terminate
essentialcrucial 
getobtain / acquire
goodbeneficial
helpfacilitate
importantsignificant
improveenhance
makecreate / generate / produce
manynumerous
needrequire / be necessary
showdemonstrate 
startbegin / initiate / launch
thinkconsider / believe / regard
useutilize / employ

例文:

Many companies utilize AI to improve productivity.

多くの企業が生産性向上のためにAIを活用しています。

use → utilize / employ

“utilize” は「目的に応じて使う」というニュアンスで、より計画的・効率的な使い方を強調します。

Students can obtain financial support from the government.

学生は政府から経済的支援を受け取ることができます。

get → obtain / acquire

“get” はカジュアルな印象が強いため、“obtain” や “acquire” の方がフォーマルな文脈に適しています。

主張・意見を述べる表現

タスク2では「自分の意見を明確に述べること」が求められます。

以下のようなフレーズを使いこなすことで、立場を明確にしつつ、アカデミックな印象を与えることができます。

表現補足解説
From my perspective…(私の視点から見ると)個人的な立場をやや客観的に伝える言い回し
I am convinced that…(〜と確信している)自信を持って強く主張するときに使える表現
I believe that…(〜と信じている)もっとも基本的な意見表現。柔らかい印象
I firmly believe that…(〜を固く信じている)“firmly” で強い確信を表す
I hold the opinion that…(〜という意見を持っている)フォーマルなエッセイ向きの表現
I strongly support the idea that…(〜という考えを強く支持する)「賛成意見を明確に強調する場合に便利
I tend to think that…(私は〜だと思う傾向がある)やわらかく主張したいときに適した表現
In my view…(私の考えでは)短く明快に立場を示せる便利な表現
It is my belief that…(〜だと私は信じている)フォーマルな書き言葉向き
It seems to me that…(私には〜のように思える)意見を控えめに述べるときに使える
One could say that…(〜と言うこともできる)やや客観的・中立的な主張に適している
Personally speaking…(個人的に言えば)主観的な視点を強調したいときに使える
There is no doubt that…(〜は疑いようがない)確信を客観的に述べたいときに便利
I would argue that…(〜だと主張したい)やや控えめなトーンで自説を展開するときに便利

このような表現を複数ストックしておけば、タスク2エッセイの導入・結論どちらでも柔軟に使い分けられるようになります。

理由や根拠を示す表現

IELTSライティングタスク2では、自分の主張に「なぜそう考えるのか」という理由や根拠をしっかり示すことが重要です。

以下のような表現を使うことで、文章全体の説得力と論理性が格段に高まります。

表現補足解説
as(〜なので)カジュアルかつよく使われる理由表現
because(〜だから)明確でシンプルな理由提示に使える
due to the fact that(〜という事実のために)やや冗長だがフォーマルで丁寧な言い回し
for the reason that(〜という理由で)よりフォーマルで、しっかりと理由を示したいときに使える
for this reason(この理由により)文全体の理由をまとめるときに便利
given that(〜であることを考慮すると)背景や前提を示すときに使える
in view of the fact that(〜という事実を考慮すると)やや高度な表現
on account of(〜の理由で)フォーマルな場面で使う
owing to(〜のために)“due to” とほぼ同じ意味で、フォーマルな文脈に適する
since(〜なので)“because” と同様の意味。書き言葉向き
thanks to(〜のおかげで)ポジティブな理由を述べるときに使える
that is becauseうしろに理由を補足するときに便利。やや口語的
the reason is that(理由は〜である)明示的に説明したいときに便利
this is due to直前の内容の原因を述べるときに使いやすい

これらの表現を使いこなせば、論理的な因果関係を自然に示すことができ、スコアアップにもつながります。

例を挙げるときに使える言い換え表現

IELTSライティングタスクでは、抽象的な主張に具体例を加えることで、説得力や読みやすさがアップします。

以下のような表現を使うと、自然な流れで例を提示することができ、論理展開にも役立ちます。

表現補足解説
a case in point is(その一例が〜である)強調して例を挙げるときに便利
an example of this is(その一例が〜である)フォーマルで自然なつなぎ表現
for example(例えば)もっとも基本的な例示表現。万能で使いやすい
for instance(例えば)“for example” と同義だが、より書き言葉に適している
illustrated by(〜によって説明される)例を補足する形で使える
in particular(とくに〜という点で)例を絞りたいときに便利な表現
namely(すなわち)先に述べたことを例として具体化するときに使う
one such example is(そのような例の一つが〜である)ややフォーマルで流れが自然
particularly(とくに〜な例として)補足的に用いられることが多い
such as(〜のような)名詞の列挙で多用される
take the case of(〜の事例を見てみよう)論説調の導入に適した表現
to illustrate(説明すると、〜という例がある)書き言葉向きの導入句
to name a few(いくつか例を挙げると)列挙のあとに添える表現
to provide an example(例を挙げると)ややフォーマルでエッセイ向き
including(〜を含む)例を自然に加えるときに使える

こうした表現を複数使いこなせるようにしておきましょう!

結論で使える表現

IELTSライティングタスク2では、エッセイ全体をきれいに締めくくるために、結論部分で使える表現をマスターしておくことが重要です。

以下のようなフレーズを使うことで、論点を整理し、読み手に強い印象を与えることができます。

表現補足解説
all things considered(すべてを考慮すると)バランスを取った結論に最適
as a result(その結果として)結論や帰結を導くときに使える
in conclusion(結論として)もっとも基本的で多用される結論表現
in essence(本質的には)要点をまとめたいときに便利
in summary(要約すると)短く結論を提示したいときに適する
on balance(総合的に判断すると)利点・欠点を比較しての結論に便利
overall(全体的に見て)まとめのニュアンスで使える自然な表現
taking everything into account(すべてを踏まえると)論理的で説得力のある締めくくりに
therefore(したがって)結論につなげる論理的接続語
to conclude(結論として)“in conclusion” と同様の意味で、文頭に置きやすい
to sum up(まとめると)カジュアルかつ明快なまとめ表現
ultimately(最終的には)時間的・論理的な帰結を述べるときに使う
upon reflection(振り返ってみると)考察型のエッセイで効果的
with this in mind(これを踏まえると)読者を意識した丁寧なまとめ

パラフレーズを使えるよう実践練習をしよう

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パラフレーズは、知識として知っているだけでは身に付かず、繰り返し練習することで初めて自然に使えるようになります。

とくにIELTSでは、問題を読みながら瞬時に言い換えを考える力が求められるため、限られた時間内で処理するスピードも重要です。

実践練習では、公式問題集や過去問を活用し、文章を自分の言葉で書き換えるトレーニングを繰り返しましょう。

また、英会話スクールやIELTS講座、添削サービスなどを利用して、ネイティブスピーカーやプロ講師からチェックを受け、表現の正確さ、自然さを確認するのも効果的です。

毎日すこしずつ取り組むことで、着実にスキルが伸び、ライティング・スピーキングの表現力を大きく向上させることができます。

まとめ

パラフレーズは、IELTSで高得点を狙うために非常に重要となるスキルです。

同義語や構文の言い換えを習得することで、表現の幅が広がり、より自然で多様な英語が使えるようになります。これは、スコアアップにも直結する力です。

本記事で紹介したコツや表現例を参考に、日頃から継続的に練習を重ねていきましょう。

バークレーハウスは、日本で唯一、IELTS対策スクールとIELTS公式テストセンターを併設しており、長年にわたり多くのIELTS受験者を指導しています。

初心者から、高得点を狙う上級者まで幅広い層に対応しています。

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