IELTSで6.5のスコアを目指すのは簡単ではありませんが、6.5のスコアを取ると、留学や国際的な仕事のチャンスが大きく広がります。
本記事では、スコア6.5の難易度や、6.5を取得する重要性について解説します。
また、後半では、効率良く学ぶための具体的な対策法も紹介します。
IELTS対策を効果的に進め、目標スコア達成のための第一歩を踏み出しましょう!
IELTS 6.5はどれくらい難しい?
IELTSでスコア6.5を目指すためには、語彙や文法を中心にリーディング力を伸ばし、リスニング、ライティング、スピーキングの各スキルもバランスよく強化することが重要です。
IELTSはその目的に応じて、以下の2種類があります。
- アカデミックモジュール
- ジェネラルトレーニング
アカデミックモジュールは、大学進学などを目指す人向けの学術的な内容が含まれています。
ジェネラルトレーニングは、移住や就職を目的とした、日常生活でのコミュニケーション力を重視した内容です。
そのため、受験の目的を明確にして、自分に合ったモジュールを選びましょう。
受験タイプを決めたら、目標スコアに最短で到達できるよう、定期的な練習とフィードバックを重ねることが大切です。
全体的なレベルと難易度
IELTS 6.5は、日常会話や学術的な場面で使える英語力であることを示しています。
スコア6.5を目指すには、複雑な表現や抽象的な考えを理解する力が必要です。
また、幅広い語彙と正確な文法知識も求められます。
IELTS 6.5を取得すれば、研究や国際的な交流に対応でき、さらなる成長のための土台が築かれていることを証明できるでしょう。
そのため、キャリアや学問の面でも非常に価値がある資格といえます。
また、IELTSの公式サイトでは、各バンドスコア(1〜9)の学習者レベルを以下のように定義しています。
学習者レベル | 詳細 |
①非ユーザー | 単語の羅列のみで、基本的に英語を使用する能力を有していない。 |
②散発的ユーザー | 慣れた状況下で、その場の必要性に対処するため、極めて基本的な情報を片言で伝える以外、現実的なコミュニケーションをとることは不可能。英語の会話や文章を理解することは困難である。 |
③非常に限定的なユーザー | 非常に慣れた状況において、一般的な意味のみを伝え、理解できる。コミュニケーションの断絶が頻発する。 |
④限定的なユーザー | 慣れた状況においてのみ、基本的能力を発揮できる。理解力、表現力の問題が頻繁にみられる。複雑な言葉遣いはできない。 |
⑤中程度のユーザー | 不完全だが英語を使う能力を有しており、ほとんどの状況でおおまかな意味を把握できる。ただし、間違いを犯すことも多い。自身の専門分野では、基本的なコミュニケーションを取ることが可能。 |
⑥有能なユーザー | 不正確さ、不適切さ、誤解もみられるが、概ね効果的に英語を使いこなす能力を有する。とくに、慣れた状況下では、かなり複雑な言葉遣いの使用と理解ができる。 |
⑦優秀なユーザー | 不正確さや不適切さがみられ、また状況によっては誤解が生じる可能性もあるが、英語を使いこなす能力を有する。複雑な言葉遣いにも概ね対応でき、詳細な論理を理解できる。 |
⑧非常に優秀なユーザー | 不正確さや不適切さがみられるが、英語を自由自在に使いこなす能力を有している。慣れない状況下では誤解が生じる可能性もある。込み入った議論にも対応できる。 |
⑨エキスパート・ユーザー | 英語を自由自在に使いこなす能力を有する。適切、正確、流暢、完全な理解力もある。 |
上記のことから、IELTS 6.5は学習者レベル6〜7の中間になるため、日本人のなかでは「英語上級者」の部類になるといえるでしょう。
セクション別スコアと正答率
IELTSで各セクション6.5を取得するには、それぞれの技能に応じた学習が重要です。
目標スコアに到達するための正答率の目安としては、どのセクションでも7割を目指すと良いでしょう。
各セクションの詳しい説明は後述するため、まずはほかの資格試験と比較してみましょう。
TOEIC・TOEFL・英検との比較
IELTS 6.5は、TOEICで約800点、TOEFLで約90点、英検では準1級レベルに相当します。
日本の大学生で、英語を得意とする方がこのスコアレンジに入る傾向があります。
ただし、各試験ごとに問題傾向が異なるため、あくまで参考としてください。
IELTS 6.5をとるメリット
IELTS 6.5を習得することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
大学進学、就職、海外移住の観点から詳しく解説します。
海外大学へ入学できる
IELTSのスコア6.5で入学が可能な英語圏の大学は、アメリカ、カナダ、イギリスなどの多くの大学にわたります。
英語圏の多くの大学では、学部入学に必要なスコアが6.0〜7.0のため、IELTS 6.5があれば多くの大学の入学要件を満たせるでしょう。
具体的には、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学やジョージ・ワシントン大学が特定のプログラムで6.5を受け入れています。
また、フロリダ国際大学やジョージア州立大学も、一部の学部で6.5のスコアがあれば出願可能です。
カナダでは、ブリティッシュコロンビア大学やトロント大学も多くのプログラムで6.5を受け入れています。
さらに、イギリスでは、エディンバラ大学が一般的にIELTS 6.5での出願を受け付けています。
いずれも名門大学であり、留学先としてとても人気のある大学です。
各大学やプログラムにより基準が異なるため、希望するプログラムの公式サイトを確認するとよいでしょう!
外資系企業や国際機関へ就職できる
IELTS 6.5があれば、多くの外資系企業や国際機関が求める英語力を証明できます。
ただし、日常的に英語を使う職場では、スコア6.5では不十分な場合もあります。
そのため、目標としてスコア7.0、可能であればスコア8.0以上を目指しましょう。
具体的には、マイクロソフトやIBM、シスコなどの外資系企業が英語力を重視しており、IELTS 6.5を基準とすることがあります。
また、国連、WHO、ユネスコなどの国際機関も英語力を求めており、IELTSスコアが評価基準の一つとなっています。
これらの組織では、英語力に加えて、応募者のコミュニケーション能力や国際的な環境での対応力も重要視されます。
ビザ申請時に英語力の証明として使える
IELTSスコアはビザ申請において重要な要素になることがありますが、すべての国で必須というわけではありません。
ただし、留学や労働ビザの申請には英語力の証明が求められることが多く、IELTSスコアが英語力の証明として使われます。
移住については、国ごとに条件が異なり、IELTSのスコア要件もさまざまなため、永住権の申請で6.5が必要になることは多くありません。
たとえば、オーストラリアのビザ申請では、職業やプログラムによってIELTSスコアが必要で、求められるスコアも職業によって異なります。
カナダでも、移民ビザや学生ビザの申請で英語力の証明が必要で、とくにExpress Entryプログラムではスコアが評価に影響します。
イギリスでは、学生ビザや就労ビザの申請にIELTSスコアが必要になることがあり、とくにTier 2ビザや学生ビザでは定められたスコア要件を満たす必要があります。
IELTS 6.5取得のためのポイント
IELTSでスコア6.5を目指すには、英語力を総合的に鍛えるだけでなく、効率的な学習法もポイントです。
以下では、IELTS 6.5の達成に向けた具体的な学習アプローチ法を紹介します。
各セクションで必要なスキルを高め、効率よく目標スコアを達成しましょう。
時間・スコア配分や問題形式に慣れる
IELTS試験は、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4つのセクションで構成されており、各セクションには特定の時間配分と問題形式があります。
受験方法には、ペーパー試験とコンピュータ試験の2種類があります。
以下は、コンピュータ試験の時間配分と問題形式です。
セクション | 時間 | 問題形式 |
リーディング | 60分 | 3つのセクションからなり、各セクションには異なるテキストと多様な問題形式(選択肢、記述、図表完成など)が含まれる。内容はアカデミックとジェネラルトレーニングで異なる。 |
リスニング | 30分 | 4つのセクションがあり、会話やモノローグが含まれている。問題は選択肢や短文記入など。 |
ライティング | 60分 | アカデミックでは、グラフや表の説明とエッセイの作成が求められ、ジェネラルトレーニングでは手紙とエッセイの2つが課題。 |
スピーキング | 11〜14分 | 3つの部分に分かれており、自己紹介、トピックに関するスピーチ、さらなる質問への応答が含まれる。 |
各セクションに慣れることで、本番でのパフォーマンスを向上させることが可能です。
ただし、すべてのセクションで6.5以上を取る必要はなく、スコアが重要なセクションに集中することも有効です。
詳しい情報は、IELTSの公式サイトや試験ガイドを確認してみてください!
語彙力・文法力・発音強化
IELTS 6.5を目指すためには、語彙力、文法、発音の強化が重要です。
語彙力は、日常英会話や専門的な教材を通じて強化し、とくにIELTSに特化した単語帳を活用すると効果的です。
また、文法は基本をしっかりと復習し、発音はシャドーイングやリピーティングで改善しましょう。
日常的に英語を使い、専門教材も併用することで、より実践的なスキルが身につきます。
長文対策
IELTS 6.5の長文対策では、まず時間を気にせず、構文や単語をしっかり理解する「精読」が効果的です。
精読で文の構造や意味を把握したあと、スラッシュリーディングを用いた速読練習に移行することで、読解スピードと理解力が向上します。
さらに、IELTSの過去問や模試を使って、実際の試験に近い環境で速読練習を重ねることもおすすめです。
苦手をなくす努力をする
IELTS 6.5を目指すには、得意な分野を維持しつつ、苦手な分野を克服することがポイントです。
苦手分野に伸びしろが大きいため、多くの時間をかけて対策することで、スコアアップにつながります。
弱点をチャンスと考え、自信を持って取り組みましょう!
リーディングとリスニングで高いスコアをとる
IELTSでオーバーオール6.5を目指すには、リーディングとリスニングで7.0以上を取ると全体のスコアが上がりやすくなります。
リーディングとリスニングが比較的安定して点が取りやすいためです。
一方で、スピーキングとライティングは流暢さや論理性、語彙力などの評価が厳しく、安定して高得点を取るのが難しいためです。
そのため、とくに苦手分野がある場合は、リーディングとリスニングで高得点を狙い、全体のスコアをバランス良く引き上げることをおすすめします。
【技能別】IELTS 6.5をとる効果的な勉強法
IELTS 6.5を取得するには、効果的な勉強法と十分な学習時間の確保が重要です。
目標スコアに到達するまでの期間は、現在の英語力や学習方法によって異なりますが、一般的には400〜600時間の学習が目安とされています。
ただし、この時間は個人差があるため、あくまで参考です。
とくに、毎日の学習習慣を維持し、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの4技能をバランスよく練習することが大切です。
また、定期的に進捗を確認し、苦手な分野の克服に取り組むようにしましょう。
以下では、各技能に合わせた効果的な勉強法とコツを紹介します。
リーディングの勉強法
1.幅広いトピックを読む
リーディングの出題範囲は多岐にわたるため、科学、歴史、経済など、幅広いテーマの文章を読むことが効果的です。
とくに、あまり関心のない分野の文章にも触れることで、理解力が向上します。
2.速読力の向上
限られた時間内で必要な情報を素早く読み取るために、スキミングとスキャニングを意識的に練習しましょう。
実際の試験形式に沿った問題演習を取り入れると、より効果的に速読力が鍛えられます。
3. 模擬試験での実践
過去問や模擬試験での練習を通じて、時間配分と問題の解き方を身につけましょう。
タイマーを使って限られた時間で読解を訓練することで、試験本番でも落ち着いて対応できるようになります。
リスニングの勉強法
1.多様なアクセントに慣れる
IELTSのリスニングでは、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどさまざまな英語のアクセントが使われます。
アクセントに慣れるためには、ポッドキャストやYouTubeで異なる地域の英語を日常的に聴くことが大切です。
とくに、ニュースやインタビュー形式のリスニング素材を選ぶと効果的です。
2.リスニング素材の活用
日常生活のなかで英語のリスニング素材を積極的に取り入れましょう。
たとえば、映画やテレビ番組を英語字幕で見ると、リスニング力だけでなく語彙力も向上します。
また、音声を何度も繰り返し聴くことで、内容の理解を深めることが可能です。
3.ディクテーションとシャドーイング
音声を聞いて書き取るディクテーションや、音声に合わせて話すシャドーイングは、リスニング力を高めるための効果的な練習法です。
これにより、発音やリズム感も自然に身につき、実際の試験での聴き取り能力が向上します。
ライティングの勉強法
1.論理的な構成と明確な表現
IELTSのライティングでは、論理的な構成が重要となります。
導入部、本文、結論の三部構成を意識し、各段落が明確な主題をもつように心がけましょう。
とくに、主張を裏付けるための具体例やデータを使うことで、より説得力が増します。
2.エッセイの執筆とフィードバックの活用
多くのエッセイを書くことで、ライティングスキルを向上させることが可能です。
また、書いたエッセイに対するフィードバックを受けることで、改善点が明確になり、自分の表現力や文法の誤りを把握できます。
なお、フィードバックは、英語を母国語とする友人や講師から受けると効果的です。
3.時間配分の練習
実際の試験と同じ環境でエッセイを書く練習をし、限られた時間内で完成させることを目指しましょう。
時間管理ができるようになると、本番でも落ち着いて対処できます。
また、過去の問題を参考にして、さまざまなトピックに取り組むことも重要です。
スピーキングの勉強法
1.流暢さと発音の正確さ
IELTSのスピーキングでは、流暢さと発音の正確さが重要視されます。
自然なリズムで話し、言葉を詰まらせずにスムーズに進めることが求められます。
日常的に英語を話す機会を増やすことで、スピーキング力の向上が期待できます。
2.英会話の練習
友人やオンライン英会話教室を利用して、実践的なスピーキング力を磨くことが効果的です。
とくに、模擬試験を通じて、試験形式に慣れておくと良いでしょう。
また、トピックについて自分の意見をまとめる練習をおこなうことで、短時間での回答力が向上します。
3.フィードバックの活用
自分の話す内容を録音して聞き返し、発音や表現の改善点を確認することも重要です。
英語を母国語とする友人や講師からのフィードバックを受けることで、具体的なアドバイスを得られ、スピーキング力をさらに向上できます。
IELTS対策におすすめの参考書・スクール
IELTS 6.5をとるためには、対策に効果的な参考書やスクールを活用することがおすすめです。
最後に、IELTS対策に役立つおすすめの参考書や対策スクールを紹介します。
自分の学習スタイルに合ったものを見つけて、目標スコア達成に向けての学習を進めましょう。
総合対策
IELTSの総合対策には、公式教材や模試が集められた書籍が効果的です。
とくに、以下3つの問題集がおすすめです。
- IELTS Practice Tests
- IELTSブリティッシュ・カウンシル公認問題集
- スコアに直結!IELTS徹底対策
自分の実力を測るために、「IELTSプログレス・チェック」を受けるのも良い方法です。
詳細な解説が付いている教材を選ぶことで、より効果的な学習が可能になります。
単語対策
IELTS対策において、セクションごとの対策も重要ですが、全体を通じて欠かせないのが単語力です。
おすすめの単語帳は、以下のとおりです。
- 実践IELTS英単語3500
- IELTS必須英単語4400
- 文脈で覚えるIELTS英単語
これらの教材を活用することで、実践的な単語力を身につけられます。
とくに、文脈を意識して学ぶことで、記憶に定着しやすくなるでしょう。
リスニング対策
リスニング対策には、「Listening for IELTS」が効果的です。
本書では、日本語を使わずに英語で英語を理解する練習ができます。
また、日本語の解説を希望する場合は、以下2つの教材がおすすめです。
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これまでの学習法やスキル向上のポイントを振り返ると、語彙力や文法の強化、リスニングやリーディングの実践的なトレーニング、そしてスピーキングやライティングの向上に向けた努力が必要であることがわかります。
目標に向かって計画的に学習し、各セクションでのバランスを考えながら進めることで、確実にスコアアップを目指せます。
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