みなさん、こんにちは!
この記事を読んでいただいているみなさんの中には、
「留学にIELTSスコアが必要」
「大学受験に向けてIELTSを受験してみたい」
と考えている方も多いと思います。
しかし、
「IELTSのスコアがどれくらいなら何ができるのか」
「どれくらいの勉強が必要なのか」
を説明できる方はなかなかいらっしゃらないと思います。
今回は特にIELTS5.5のスコアに焦点を当てて、IELTS初心者の方にもわかりやすくお話いたします。
というわけで、この記事を読んでいただければ、IELTS5.5の難易度・勉強法を理解して、適切に対策ができるようにできるようになります。
IELTS5.5の難易度はどのくらい?
まずは、IELTSの難易度から見ていきましょう。
下記がIELTS・英検・TOEICの比較表です。
これを見ていただけると、英検何級やTOEIC何点を持っていたらIELTSでどれくらいのスコアがとれるかを予測することができます。
IELTS | TOEIC | 英検 |
7.0 | 870-970 | 1級 |
6.5 | 820-870 | |
6.0 | 740-820 | 準1級 |
5.5 | 600-740 | |
5.0 | 550-600 | 2級 |
IELTS5.5は英検の2級よりも上にあり、TOEIC600-740程度のレベルに当てはまります。
一般的には大学受験で英語をしっかりと勉強して、まだ内容が記憶に残っている大学生は5.5ぐらいのスコアがでることが多いです。
5.5を獲得するためには、高校生の時に大学受験向けの勉強をしっかりとした大学生がある程度準備する必要があると言えます。
ただし、個人によって、試験形式による得意・不得意がありますので、必ずこの基準に当てはまるわけではありませんので、目安としてください。
少し話は変わりますが、IELTSの日本人の平均点は何点ぐらいだと思われますか?
実は、5.8点です。IELTS5.5点は「日本人受験者の平均点」に非常に近いスコアと言えます。
まとめると、
・IELTS5.5は、英検でいうと2級と準1級の間くらい、TOEICならば600-740点程度に当てはまる。大学入試でしっかりと勉強していれば、十分に到達可能である。
・IELTSの日本人受験書平均点は5.8点、IELTS5.5は日本人受験者平均にとても近い点数である。
ということです。
IELTS5.5を目指すのに必要な英語力ってどのくらい?
IELTSの5.5以上というスコアは、海外の大学進学や、大学の交換留学の条件で多く要求されるスコアになります。
したがって、高校生や大学生が海外留学を目指す上でまずはクリアしたいスコアになります。
しかし、まったくの英語の初心者がゼロから取得するのはなかなか難しいです。
英語をこれまであまり学習して来なかった方やIELTSを受けたことがないIELTS初心者の方であれば、段階的にまずはIELTS5.0や4.0を目指しましょう。
また、IELTS5.5を目指す前に、英検2級やTOEIC600点を取得して基礎力をつけてから5.5に挑戦するのも良いでしょう。
必要な英語力に自信がない場合は、単語・文法を含めた中学~高校までの基礎英語を重点的に学びましょう。
もし、自分の現在の実力がわからない場合は、ご自身の実力・レベルを把握することができるIELTS無料体験アセスメントをご用意しておりますので、下記リンクからご参加ください。
IELTS5.5の具体的な勉強法と学習時間を教えて!
IELTSの難易度や必要な英語力はわかっても「結局どうやって勉強したらいいの?」という方も多いと思います。
IELTSのオーバーオール(4技能を集計して)で5.5のスコアをとる場合と、4技能それぞれのセクションですべて5.5以上をとる場合で難易度はかなり変わります。
Reading・Listening・Writing・Speakingすべての試験において、アカデミックな単語や表現が求められるIELTSは、特に初心者にとっては、アカデミックな語彙を増やすことが重要です。
まずは、インプットが主体のリーディングの勉強から始めて、語彙の強化と文法の復習を行うことをおすすめします。
以下にリーディングから、リスニング、スピーキング、ライティングの順番で、4技能それぞれで5.5以上を取得するための対策を解説していきます。
リーディングで5.5をとるためには?
リーディングは全部で40問の問題があります。
5.5をとる場合、19-22問の正解数が必要となります。(アカデミック・モジュールの場合)
つまり、約半分の正解が必要になります。
逆に考えると半分だけ取れば良いので、効率よく問題を説いていくことが必要です。
特に以下3点が重要です。
・解く順番を考えて、解ける問題で点数をとる
・アカデミックな文章に対応できる語彙力をつける
・言い換え・IELTS独特の引っ掛け問題になれる
・解く順番を考えて、解ける問題で点数をとる
IELTSのリーディングでは、3つのパッセージが出題され、「やや易しい→標準→やや難しい」という順番で構成されています。
5.5を目指すのであれば、パッセージ1・2に時間をかけて正答率を上げるのが重要です。
・アカデミックな文章に対応できる語彙力をつける
高校レベルで学ぶ語彙に加えて論文やニュース記事に使われるアカデミック・ボキャブラリーの語彙力をつけることが必要です。
以下にご紹介するような、単語集などを使って、語彙力の強化毎日継続しましょう。
・言い換え・IELTS独特の引っ掛け問題になれる
IELTSのリーディングの引っ掛け問題は独特です。
本文の表現と、問題文の表現がまったく異なっていても、その2つが同じことを言っていることが多いので、そこに気づく必要があります。
たとえば本文で、
「animal’s extinction(動物達の絶滅)」
とあり、問題文で
「many species are disappearing(多くの種がきえつつある)」
とあったら、ほぼ同じことを述べています。
言い換えに気づけるように問題形式に慣れて、単語力を伸ばす必要があります。
勉強法としては、
・IELTSの本番形式問題を説いて、時間・集中力の配分になれる。また言い換え表現にも慣れる。
・IELTSは様々なジャンルの問題が出題されるので、英字新聞や論文などで少し固めの文章に触れる機会を増やし、訓練をする。
1日5分でも良いので継続することが重要です。
リスニングで5.5をとるためには?
リスニングは全部で40問の問題があります。5.5をとる場合、18-22問の正解数が必要となります。(アカデミック・モジュールの場合)
5.5をとるポイントは以下2点です。
・Part1で失点しない
・単数、複数の間違いなどケアレスミス・スペルミスをなくす
・Part1で失点しない
Part1はPart2-3と比べると情報量も少なく、難易度も低いです。
ここで満点近くとることで5.5は非常に獲得しやすくなります。
Part1は満点をとるつもりでとりくみましょう。
・単数、複数の間違いなどケアレスミス・スペルミスをなくす
IELTSのリスニング試験と英検など他のリスニング試験の一番大きな違いは、単語の穴埋め問題が出題されることです。
40問中20問はスペリングする問題なので、スペリングミスをしてしまうとスコアが伸びません。
普段からスペルを意識して学習しましょう。
勉強法は、精聴と多聴をバランス良く勉強しましょう。
・精聴について
IELTSのリスニングテストは正確な聴解力を試すものになっています。
聴き取って書き取る問題に対応するために、正確な聴き取り・書き取り能力を養う必要があります。
そのために、聴き取って書き取る、ディクテーションをおすすめします。
短いフレーズで構いませんので、聴いて書き取る練習を毎日継続して繰り返しましょう。
・多聴について
耳を英語に慣れさせるためには、聴く『量』も必要になります。
以下2点に気をつけて聴く教材を選びましょう。
①できるだけイギリス英語またはオーストラリア英語のもの
IELTSのリスニングテストに登場する音声はほとんどが、イギリス英語またはオーストラリア英語です。
イギリス英語・オーストラリア英語に慣れている方は少ないと思いますので、この機会に慣れるようにしましょう。
②今の英語力でおおむね聴き取れるもの
わからないものをずっと聞き続けても、楽しくないのと同時に力もつきません。
多聴では、おおよそ今のレベルと同等か少し上のものを楽しみながら聴いて英語に慣れるのが重要です。
聴き取ったあとに、音読をすると更に効果的です。
おすすめは、App StoreにあるBBC Learning Englishの、6minutes Englishです。
「スピーカーの話す速さがちょうど、IELTSの試験と同レベル」「中級レベルの単語を、簡単に意味を解説しながら紹介していくので、ボキャブラリー改善にも効果的」などの理由からおすすめです。
下記リンクから是非視聴してみてください。
スピーキングで5.5をとるためには?
さて次はスピーキングです。スピーキングは、自分で英文をつくって相手に伝える、「アウトプットのスキル」になります。
まずIELTSのスピーキングは以下の4つの項目で評価されます。
IELTSスピーキング4つの評価項目 ■ Fluency & Coherence (流暢さと首尾一貫性) ■ Pronunciation (発音) ■ Lexical Resource (語彙) ■ Grammatical Range & Accuracy (文法の幅と正確性) |
採点官は、以上4つの項目それぞれバランスに、9.0、8.0・・・。と1点刻みのスコアをつけ、その平均があなたのバンドスコアになります。
4つの項目をバランスよく磨くことが非常に大切です。
5.5をとるのに、最低限必要なレベルは、
・発音になまりがあるが、何をいっているのかはほぼ相手に伝わる。
・質問を受けてからあまり時間を空けずに、すぐに話し始めることができる。
上記のレベルに到達するための勉強法は、
・まずは英語を声に出すことになれるため、練習するときは常に声に出す。
・しゃべり続けることに慣れるために、「好きなスポーツ」「住んでいる場所」など簡単なものでいいので、15秒~30秒はなし続けてみる。
毎日続けてみましょう。独り言でも良いので毎日声に出してスピーキングすることを継続しましょう。
・だんだん慣れて来たら、トピックごとに得意・不得意をなくす必要があります。
例えば「人種差別はどのようにしたら解消できますか」「世界で最も深刻な環境問題は何ですか」などアカデミックな難しい問題にも流暢に答えられる必要があります。
ライティングで5.5をとるためには?
最後はライティングです。IELTSのライティングもスピーキングと同様。4つの評価項目があり、その平均値があなたのバンドスコアになります。
IELTSライティング4つの評価項目 ■ Task Achievement (タスクの達成度) ■ Coherence & Cohesion (話の首尾一貫性と文章同士の結束性) ■ Lexical Resource (語彙) ■ Grammatical Range & Accuracy (文法の幅と正確性) |
5.5をとるのに、最低限必要なレベルは、
・文字数(Task1は150語以上、Task2は250語以上)に届いている。
・質問に適切に答えて、段落分けができている。
ライティングで5.5をとるための勉強法は、
・まずは、英語で書くことに慣れましょう。5.5はある程度英語で書くことになれていないと到達することができません。
問題集などでIELTSの実際の問題をといてIELTSの問題や英語で文章を書くことに慣れましょう。
・「型」を意識して書くことも重要です。Introduction→body→Conclusionの順番で書くなど「型」を意識しながら書く練習をしましょう。
また同じ語の反復は避けたほうが良いので、同じことをできるだけ別の表現で書くようにしましょう。
学習時間については、一般的には、オーバーオールで0.5上げるためには、200時間の学習時間が必要と言われています。
仮に英検2級取得済み=IELTS4.5~5.0レベルの方が、5.5に到達するには、200時間から400時間の勉強が必要といえます。
膨大な勉強時間に見えますが、大切なのは毎日少しでも英語学習に触れることです。
1日1時間でも30分でも良いので、英語の学習を継続することが重要です。
IELTS5.5があれば海外留学できるの?
国内大学の入試には役に立つの?
海外留学について
IELTSを受ける理由は人それぞれだと思いますが、一般的に留学目的で受ける方が多いと思います。
あくまで目安ですが、留学するためには、オーバーオールで以下のスコアが求められます。
■ 短期・語学留学=5.0~5.5程度 ■ 英語圏の国の大学に入学=6.0~6.5程度 ■ 英語圏の国の超難関大学に入学=7.0程度 ■ 英語圏の国の大学院に入学=7.0~7.5程度 |
IELTS5.5のスコアで短期・語学留学に行くことは可能ですが、英語圏の国にある大学に進学留学するためには、6.0以上のスコアが求められます。
本格的に大学への留学を考えられている方は、5.5の一歩先の6.0のスコアを是非目指しましょう。
国内の大学入試に役に立つの?
最近の大学入試では、IELTSのスコアが大学入試に使える大学が増えてきています。
下記、IELTSを受験で使用できる大学の一例です。
■ 青山学院大学 総合文化政策 【一般】A方式 4.5以上で出願資格 ■ 上智大学 全学部 【共通テスト利用型】 5.5以上で共通テストの得点が180/ 200に換算される ■ 早稲田大学 文・文化構想 【一般・4技能テスト利用】5.5以上で出願資格(技能ごとのスコア指定あり) ■ 法政大学 法(国際政治)5.5以上で出願資格 |
国内の大学に進学する場合も、IELTSで5.5を持っていると持っていない方に比べて受験を優位にすすめることができます。
是非、IELTS受験を検討してみましょう。
まずは、IELTSで5.5を取ることで、海外留学の第一歩を踏み出すことができます。
また、IELTSは日本国内にとどまらず世界中で英語運用能力を証明することができるテストですので、まずは一度受験してみましょう!!
ちなみにIELTSってどういう試験?
IELTS(アイエルツ)とは「International English Language Testing System」の略で、世界140ヶ国、11,000以上の機関が採用している英語を母国語としない方を対象とした、世界最大級規模の英語の検定試験です。
ケンブリッジ大学英語検定機構、ブリティッシュ・カウンシル、IDP: IELTS Australiaによって、協同で運営されています。
リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの英語4技能を測り、総合的に英語力が評価できる試験としてIELTSは世界的に知られています。
試験形式は、リスニングとリーディングは他の英語試験のように選択問題だけではなく、筆記による解答が求められ、スピーキングでは録音による解答ではなく、試験官と対面形式で行われることが特徴としてあげられます。
IELTSは、0から9.0まで0.5刻みのスコアで評価され、合格・不合格で判定される試験ではありません。
このIELTSのスコアはバンドスコアと呼ばれ、成績証明書には、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの各セクションのバンドスコアと、総合評価としてオーバーオール・バンドスコアの計5種類のバンドスコアが示されます。
目的別に試験があることもIELTSの特徴として特記すべきことと言えます。
目的別の試験には2つの種類があり、1つは、英語圏の大学や大学院で学位取得を目指す学生を対象とした「アカデミック・モジュール」。
もう1つは、仕事や移住を目的とした方を対象とした「ジェネラル・トレーニング・モジュール」です。
「アカデミック・モジュール」は、日本の大学入試でも多くの大学が採用しています。
母国語が英語ではない方を対象に英語圏の大学や大学院で採用している英語試験で、アメリカはTOEFL、アメリカ以外のイギリスやオーストラリアではIELTSと思われている方がいるかもしれません。
実は、IELTSとTOEFLはともに、アメリカ、イギリス、オーストラリアなど英語圏のほとんどの大学や大学院で採用されているのです。
IELTSとTOEFLとの違いや、IELTSの出題内容、試験対策、申し込み方法などIELTSについてもっと詳しく知りたい方はこちらの「IELTSとは」からご覧いただけます。