2023/06/17

英検準1級をギリギリでも合格するための勉強方法を徹底解説!ギリギリでの合格目安とは?

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バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

英検準1級に合格したいと考えている人にとって、ギリギリで合格できる点数が気になりますよね?

また、英検準1級の受験を控えている人で、下記の不安や悩みを抱えている人は多いかもしれません。

  • 英検準1級を目指したいが、2級に合格したばかりで自信がない
  • 英検準1級は今回で2回目の挑戦。何としても合格したい
  • ギリギリでもいいので英検準1級に合格したい

本記事では、英検準1級にギリギリで合格できる点数の目安や、最低限はやっておきたい勉強方法などについて解説します。

覚えておきたい単語の目安も紹介しています。

本記事を、今後の学習計画の参考にしてください。

目次

英検準1級とは?

英検には1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級と7つの級が設定されていて、英検準1級とは、もっとも難易度の高い英検1級の次のレベルとされています。

リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能が評価され、
一次試験と二次試験の2部構成で受験します。

一次試験は筆記試験で、リスニング・リーディング・ライティングの技能を評価します。

二次試験は一次試験に合格すると受けられる 、試験官との面接形式で行われるスピーキング技能の試験です。

大学中級程度の英語力が求められる

英検準1級に求められる英語力とは、どれくらいなのでしょうか?

英検協会によると、下記の英語力とされています。

  • 大学中級程度
  • 社会生活で実際に使える英語力

かなり高い英語力です。

日本の難関大学では、英検準1級を出願要件としている学校もあります。

海外留学を検討する際も、留学先が英検を語学力の判定に活用している場合があるので、準1級を取得していると有利といえるでしょう。

英検準1級にギリギリ合格できる目安は8割の正答率

英検では2016年以降、CSEスコアによる合否判定を実施しており、各級の合格基準スコアは固定されています。

準1級では正答率約8割がギリギリ合格できるラインとされています。

ただし、これはあくまでも目安と考えてください。

すべての技能での正答率8割でギリギリ合格

まず、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング4つの技能すべてが英検CSEスコアで750点満点であることを理解しましょう。

一次試験は、リスニング・リーディング・ライティング3技能の合計点で判定され、2,250満点です。

3技能の合計が、1,792点以上であれば合格です。

1792/2250=0.79なので、約8割の得点がギリギリの合格ラインです。

仮に2つの技能が満点でも、合計は1,500点にしかならないので、すべての技能でバランスよく点数を獲得する必要があります。

二次試験はスピーキングのみで、750点満点中512点以上あれば合格となります。

512/750=0.68なので、約7割の得点が必要となります。

CSEスコアとは?

CSEスコアは” Common Scale for English ”の略で、国際的な基準とのズレをなくすために考案された採点基準です。

合否のみで判定していた英検だが、CSEスコアを活用することで、各技能の合格までの到達度を把握できるようになりました。

CSEスコアは、外国語の熟達度を同一の基準で判断できるよう開発された枠組みである、CEFRにもとづいています。

CSEスコアについて詳しい内容はこちらでも紹介しています。

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CSEスコアと正答率の関係

CSEスコアでは、正答数が決まっているのではなく、正答率で決まります。

統計的手法をもちいて、試験の難易度などを調整した上で算出されます。

同じ正答数であっても、他受験者の正答率によりCSEスコアが最終的に決まりますので、何問正解すれば合格とは明言はできません。

受験者全体の正答率でCSEスコアの配点が決まるので、正答率が低くてもCSEスコアが高くなることがあり、逆も起こり得ます。

英検準1級一次試験の内容

英検準1級の一次試験内容について解説します。

筆記試験とリスニングテストの2部構成

筆記試験は90分で、リーディング・ライティングの2技能を判定します。

リスニングテストは約30分、筆記試験に続いて実施されます。

解答形式はセクションにより異なります。

リーディングとリスニングは四択のマークシート方式、ライティングは記述式です。

リーディング

リーディングセクションでは、3つの大問が出題され4つの選択肢から正解を1つ選ぶ方式です。

各大問の特徴は下記の通りです。

  • 短文の語句空所補充(25問):単語と熟語の知識が問われる
  • 長文の語句空所補充(6問):読解力・語彙力が問われる
  • 長文の内容一致選択(10問):限られた時間で長文を読みきる力が問われる

全体的に語彙力、読解力を問われる問題が中心です。

ライティング

ライティングセクションでは英作文1問のみで、記述式で解答します。

指定されたトピックについて賛成・反対の意見を120〜150語で英作文を書きます。

問題用紙に書いてある4つのポイントから2つを英作文に入れ込む必要があります。

日本語での小論文とは構成が違い、「序論」「本論」「結論」と順序立てて書くことが求められることに注意してください。

評価対象

  • 構成
  • 語彙
  • 文法

リスニングテスト

以下3つの大問が出題され、4つの選択肢から正解を1つ選びます。

  • 大問1:会話の内容一致選択(12問)
  • 大問2:文の内容一致選択(12問)
  • 大問3:Real-Life形式の内容一致選択(5問)

大問1は男女2人のスピーカーの会話です。

会話のやりとりの回数は決まっていないため、会話が終わるまで集中力を切らさないよう注意しましょう。

大問2は1人のスピーカーによるナレーションの内容に関する問題です。

大問2のテーマとは?

  • 自然
  • 地理
  • 歴史
  • 科学

細かい部分が分からなくても、大枠で理解することが重要です。

大問3は問題用紙に状況設定と質問が書いてあるReal-Life方式です。

1問につき10秒で内容を確認し、つぎに音声を聞く流れです。

飛行機の案内放送や、スケジュール調整の電話など、日常生活のある状況に関する音声を聞いて質問に答えます。

英検準1級二次試験の内容

一次試験に合格すれば、二次試験のスピーキングテストです。

合格率は、一次試験合格者の80%程度です。

しっかりと対策をしてから、臨みましょう。

スピーキングテスト

面接委員と1対1で面接をおこない、やりとりは英語のみです。

試験時間は約8分で、下記3つの内容を含みます。

  • 自由会話、面接委員と簡単な日常会話
  • ナレーション、4コマイラストの展開を説明
  • 質疑応答、イラスト・カードのトピックに関する意見を問う質問

自由会話では、面接委員と簡単な日常会話を交わします。

次に、名前と受験級を確認され、仕事内容や学生であれば何を勉強しているかなど、受験者自身に関して質問されます。

自由会話の内容は採点対象ではありませんが、好印象を与えられればその後の採点に影響する可能性はあります。

大きな声ではっきりと答えるように心がけましょう。

問題カードに書いてある4コマイラストのナレーションを作成します。

テーマは社会性の高い分野の話題が出題されやすいです。

ポイント!

  • 1分間で準備し、2分間のナレーションを話します。
  • 1コマにつき20〜30秒、2、3文で作成しましょう。
  • 5W1Hに注意して、分かりやすい文が好印象です。

最後にイラストの内容に関する質疑応答です。

登場人物の気持ちや、テーマに関する受験者の考えを聞かれることが多いです。

意見を聞かれたら” Yes / No “など答えを明確にし、根拠もあわせて伝えましょう。

英検準1級にギリギリでも合格するための勉強方法

ここからは英検準1級にギリギリでも合格するための勉強方法を紹介します。

スコアは高いに越したことはないですが、現状の英語力や勉強可能な残された時間を考えれば、なるべく効率良く合格したいはずです。

リーディングの勉強方法

リーディングセクションでは、語彙力と長文の読解力の向上が非常に重要です。

知らない単語があればお手上げの場合がありますが、逆の言い方をすれば、語彙力があるだけで正解できる問題が多いです。

理解できる語彙を増やし、普段から長文に慣れるよう英字新聞や経済紙を読む習慣をつけましょう。

語彙力

英検準1級合格に必要な語彙数は7,500語〜9,000語と言われています。

2級合格に必要な語彙数が5,000語なので、かなり多くの語彙を勉強する必要があることがわかるでしょう。

文法問題では、25問中20問以上が語彙問題です。

語彙力が正答率を左右すると言っても良いくらいですね。

語彙力をつけるために、単語集を活用しましょう。

とくに、でる順パス単 準1級などがおすすめです。

英単語すべてに使用例が記載され、対義語・類義語をまとめて学習できるので効率的です。

またアプリの音声データをもちいて、単語の発音やアクセントを学ぶとリスニングやスピーキングの学習にもなるので、別の技能をバランスよく学習できます。

長文読解

英検準1級では、長文読解問題が16問出題され、テーマは科学・医学・歴史などアカデミックな内容が多いです。

長文の読解力を向上させるためには、何度も過去問をもちいて読解力をスピードアップさせることです。

準1級のアカデミックな内容は、普段目にすることがあまりない単語や表現が出題されます。

1つの単語がわからなくても、前後の文脈から意味を推測するトレーニングをしましょう。

出題文が長いと、最後には集中力が切れてしまいますが、以下の参考書を繰り返し学習し、準1級の文章量に慣れ、最後まで集中して問題に取り組む学習をしてください。

ライティングの勉強方法

ライティング力を向上させるためには、下記の学習が有効です。

  • 問題の特徴を捉え、何度も練習する
  • 序論・本論・結論の構成書き方のパターンを覚える
  • 過去問を書き写してみる

英作文の型を覚え、時事問題などに対して自分の意見を考える習慣をつけましょう。

おすすめの問題集は、最短合格!英検準1級 英作文問題完全制覇です。

自分の意見を正直に言うことだけでなく、書きやすく意見のまとめ方を覚えることがポイントです。

リスニングの勉強方法

リスニング力を向上させるためにできることは、下記の2つです。

  • シャドーイング
  • ディクテーション

シャドーイングはネイティブが話していることを、1秒程度遅れて影のようについて発音することです。

最初はついていくのが難しいですが、間違えてもいいので繰り返し練習するとできるようになります。

リスニングだけでなくスピーキングの向上にもつながります。

ディクテーションは、聞き取った内容を書き出すことです。

CDやアプリなど、一時停止機能をつかい、聞き取った英語を書き写しましょう。

Real-Life問題は、アプリや問題集で練習しましょう。

おすすめの参考書は、英検分野別ターゲット:英検準1級リスニング問題です。

Real-Life問題以外にも、英検準1級のリスニング問題を幅広くカバーしています。

付属CDやスマホで繰り返し聴くことで、自然と英検準1級のリスニング問題が聞き取れるようになるでしょう。

スピーキング(二次試験)の勉強方法

二次試験のスピーキングテストでは、会話だけではなく、英語でイラストの状況を説明する能力や、英語で意見を述べる能力が試されます。

さまざまなテーマから出題されるので、本番同様の練習が重要です。

スピーキング力を向上させるためにできることは、下記2つです。

  • イラストを見てナレーションを作る
  • 自分の意見を伝える練習

ナレーションを作る際は、5W1Hを意識した話の流れをイメージしましょう。

1イラストにつき2、3文で30程度、4イラスト合計で2分を目指します。

ナレーションを話したあとは、内容に関する質疑応答で、受験者の意見を聞かれます。

正直な意見を述べても良いですが、ナレーションで話した内容と矛盾すれば原点対象となります。

あとの流れを意識して、意見の言いやすいナレーションを作りましょう。

自分の意見を伝える際は、” Yes/No “で答えた後で根拠を述べます。

時事テーマに対して自分の意見を伝える学習が必要です。

おすすめの問題集は、14日でできる! 英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題です。

14日間で面接試験を攻略することを念頭に作られており、毎日するべき学習内容を明確化できます。

本番さながらの問題形式で、Webを使ったCBT形式の模試も利用可能です。

英検準1級に合格するメリット

合格することが難しい英検準1級ですが、難しい分だけ、大きなメリットがあります。

これから紹介するメリットを念頭において、準1級取得に向けて学習してください。

大学受験で有利になる

大学入試の推薦・AO入試でアピールできるでしょう。

すでに紹介したように、準1級取得は大学中級程度の英語力を持つことを意味します。

大学入試の時点ですでに準1級を取得していれば、高い英語力はもちろんのこと、学習意欲の高い生徒とみなされ、推薦やAO入試の対象となります。

学校によっては、入試で英語試験の免除、得点加点などの優遇措置もあります。

受験の際は、希望する大学の情報をよく調べて応募してください。

大学で英語科目の単位として認定

大学によりますが、英検準1級を持っていることで英語科目の単位として認定されます。

単位認定だけでなく、奨学金の対象としている大学もあります。

英語教育に力を入れている大学であれば、チャンスは大きいでしょう。

就活・転職時に有利となる

教員採用試験で一部試験の免除や点数の加点対象になります。

英検は、TOEICと違い有効期限がありません。

一度取得すれば永久に使える資格なので、履歴書に記載し英語力のアピールが可能です。

ギリギリ合格するために覚えるべき英検準一級の頻出単語

英検準1級の試験では語彙力が非常に重要であることは、すでにお伝えしました。

合格に求められる単語数は7,500〜9,000と非常に多いですが、ギリギリ合格するためにも絶対に覚えておくべき単語があります。

詳しくはこちらの記事でも紹介しているので参考にしてください。

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英検準一級をギリギリでも合格するためのポイント

英検準1級に合格するために、基本的には4技能すべてで8割以上の得点が必要です。

得意な技能の点数を延ばし、苦手な技能でもある程度点数を取れるよう努力すれば、ギリギリでも合格できる可能性はあるでしょう。

一次合格すれば、二次試験で不合格となっても1年間は一次試験免除となる制度があるので、まずは一次試験に集中しましょう。

まとめ

今回は英検準1級の難易度や合格するメリット、合格するための勉強方法などをご紹介しました。

一人で勉強することは可能ですが、リスニングやスピーキングはネイティブスピーカーが練習相手になれば効率的に学習できます。

バークレーハウス語学センターでは英検をはじめ、英語に関する各種試験対策を始め、留学支援にも対応しています。

経験豊富なカウンセラーから、英検受験者それぞれにあった最適なアドバイスをしてもらえます。

取得するメリットの大きい英検準1級だけに、合格したいはずです。

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