英検を初めて受験される方は、3級の受験からスタートする方が多いかもしれません。
しかし、英検の受験経験がない方にとっては、要領がわからず不安になる方もいると思います。
本記事では、効果的な勉強法や対策と、申し込み〜合格通知を受け取るまでの流れについても解説します。
英検3級の合格を目指している方は、受験する際の参考にしてみてください!
英検3級について
英検とは、日本英語検定協会が実施している英語のテストです。
1~5級までの7つに分かれており、3級は4級と5級で習得した基礎力の集大成です。
4級・5級では希望者のみ録音形式でスピーキングテストがありましたが、3級からは面接形式のスピーキングテストが加わります。
また、3級からライティングテストも追加されます。
合格すればその級の資格が与えられ、高校や大学の入試や海外留学などで活用されている資格です。
英検3級の試験内容
英検3級は、一次試験と二次試験に分けられています。
一次試験は、リーディングとライティングの筆記が50分、リスニングが約25分で構成されています。
上記3技能の問題内容と問題数は以下となります。
技能 | 問題 | 問題内容詳細 | 問題数 |
---|---|---|---|
リーディング | 短文の空所補充 | 短文の空所に適切な語句を補う問題 | 15 |
会話文の空所補充 | 会話文の空所に適切な文や語句を補う問題 | 5 | |
長文内容に一致するものを選択 | パッセージの内容に関する質問に答える問題 | 10 | |
ライティング | 英作文 | 質問に対する回答を英文で書く問題 | 1 |
リスニング | 会話の応答文の選択 | 会話の最後の発話に対する応答に適切なものを選ぶ問題 | 10 |
会話の内容に一致するものを選択 | 会話の内容に関する質問に答える問題 | 10 | |
文の内容に一致するものを選択 | 短いパッセージの内容に関する質問に答える問題 | 10 |
一次試験に合格すると、二次試験に進むことができます。
二次試験は、面接官との面接形式であるスピーキングテストです。
スピーキングテストの流れは、下記ような流れで行われます。
二次面接の流れ
- 1. 問題カードを受け取る
- 2. 文章を黙読したあと音読する
- 3. 文章やイラストについての質問に答える
- 4. 受験者自身についての質問に答える
面接時間は約5分間で、すべて英語でコミュニケーションを行います。
英検3級のレベルはどの程度?
英検3級のレベルは、中学卒業程度の英語力が試されます。
基礎力の集大成である級とされているため、義務教育で習う英語の基礎がしっかり身についていることが大切です。
身近な英語の理解力と、英語の基礎がしっかり使用できる力が求められます。
英検3級の合格点と合格率
英検の合格点は2015年までは一般に公開されていました。
しかし現在は公式な発表がないため、はっきりとした数字が予測できませんが、受験者の多くは65%を超えると合格につながっています。
試験後の自己採点のみで合否を測るのは難しいですが、過去のデータからだいたいの合格率は予測可能です。
必要な勉強時間の目安
英検3級受験に必要な学習時間は、英語力がどれくらい身に付いているかで異なり、15~50時間と大きな差があります。
中学3年生レベルの英語学習を終えているなら、15時間程度の学習で合格が見込めるでしょう。
一方で、英語学習を始めたばかりの方は、約50時間の学習時間が必要な目安です。
英検3級試験を受けるまでの流れ
次に、受験の申し込みから最終的な合否の判定までを解説します。
英検に申し込む
英検に個人で申し込む方法は3種類で、希望受験地は申込時に選択できます。
- インターネット
- 特約書店
- コンビニ
インターネットで「英ナビ!」に登録をして申し込みをすると、公式英語学習サービスや勉強に役立つメルマガを無料で利用できます。
詳細は、英検公式サイトで確認してみましょう。
一次受験票が届く
英検3級の一次受験票は、試験日の6日前までに届きます。
受験票には、写真を必ず貼りましょう。
一次受験票には、会場・着席時間など重要なことが記載されているため、事前に必ず目を通してください。
\ 試験当日に必要な持ち物も紹介!/一次試験を受ける
受験票に記載されている会場で一次試験を受けます。
あらかじめ試験会場へのルートを確認し、早めに到着するようにしましょう。
一次試験受験上の注意をよく読み、当日は忘れ物をしないように注意してください。
一次試験結果が届く
一次試験に合格していた場合、一次試験の「個人成績表」と「二次受験票」が届きます。
二次試験の受験表には試験会場や集合時間が記載されているため、よく確認しましょう。
残念ながら一次試験が不合格であった場合、一次試験の個人成績表のみが届きます。
二次試験を受ける
英検3級の二次試験日程は「A日程」と「B日程」の2種類があります。
二次試験の日程や会場の案内は、二次受験票に記載されています。
\ A日程とB日程の違いについて解説!/二次試験結果が届く
二次試験の結果は、試験終了してから約3週間以内に届きます。
試験合格者は「二次試験 個人成績表」とともに「合格証書」と「合格証明書」も届き、
不合格者は「二次試験 個人成績表」のみ届きます。
英検3級を受けるメリット
英検3級を受験する最大のメリットは、総合的な英語力を測れることです。
4級までは希望者のみが録音でのスピーキングテストを受験していたのに対し、3級からは一次試験合格者全員が面接形式でスピーキングテストを受けます。
面接委員と英語で会話するため、日常的な英会話力が必要になります。
高校・大学の入試では、英検資格取得者を優遇する場合もあります。
また、幅広い場面を想定した試験が設けられるため、日常シーンだけでなくビジネスシーンでも役立つでしょう。
海外留学する際の語学力証明資格としても活用できます。
英検3級の対策法
英検3級合格のためには、効果的な対策が欠かせません。
正しい対策を理解し、日々の学習に取り入れていきましょう。
試験前日までの対策
試験前日までは単語の暗記と、点を伸ばすのに時間がかかるリスニングの練習をして基礎を固めましょう。
単語の暗記には、繰り返し学習することが欠かせません。
リスニングも繰り返し英語を聞くことで耳が慣れてきます。
短期間で習得できなくても落ち込まずに、辛抱強く何度も学習することが非常に大切です。
また、空いた時間を利用して英検対策ができるアプリを使い、日常的に勉強を取り入れましょう。
英検の公式サイトでは、実際の過去問題が公開されています。
演習を重ねて、英検独自のテスト形式に慣れておくことも重要です。
試験当日の対策
試験当日は、集中できる状態にコンディションを整えましょう。
試験会場に向かうまでの間にできることは、リスニングとシャドーイングです。
シャドーイングとは、音声のあとに続いて1~2語遅れて真似をすることです。
シャドーイングは聞き流すよりも英語に意識が向き、普段から練習することで耳が英語に慣れます。
リスニングの上達だけでなく、スピーキングの上達にも繋がるため、普段から学習に取り入れてみましょう。
二次試験の対策は、面接のシュミレーションを繰り返し、流れを掴んでおきましょう。
入室のときから、試験は始まっています。
挨拶は採点されませんが、明るく英語で挨拶できれば印象が良くなります。
何度もシュミレーションして流れを理解しておけば、緊張もほぐれます。
英検3級試験の効果的な勉強方法
英検に合格するためには、どんな方法で勉強しても良いというわけではありません。
以下で紹介する勉強法を参考に、効率の良い方法で学習を進め、最短での合格を目指しましょう。
単語
英検3級の試験は、中学2~3年の教科書に出てくる身近な単語が中心です。
単語学習に1日何時間も時間を費やす必要はありません。
1日5分でも、毎日すこしずつ単語学習の時間を取ることがポイントです。
単語を効率よく覚えるためには単語集を読むだけでなく、単語の音を聞く・発音する・書くといった技能を使い、何度も同じ単語に触れるようにしましょう。
\ 品詞別に頻出単語を紹介!/熟語
熟語の勉強は、まずは8割くらいの単語を覚えてから学習を始めましょう。
ここでのポイントは、あまり時間をかけないことです。
熟語は、3問程度しか出題されないからです。
単語と同じく、単語集を見るだけでなく耳で聴き発音することが効率的な暗記につながります。
長文内に出てきた熟語は必ずチェックして、覚えていくことが大切です。
ライティング
英検3級のライティングは、日常のことについて文法を使って書けるレベルに設定されています。
ライティング力を上げるには、英文法の理解を深めることがポイントです。
ライティングは、以下の構成で書くことが大切です。
ライティングのポイント
- 主語
- 動詞
- そのほかの要素
25〜30語で質問に対する答えを作文する問題が出題されるため、長い文章を書く必要はありません。
答え、理由1、理由2とシンプルな内容で意見を書けるよう練習しましょう。
\ ライティングの解答例も紹介!/文法
英検3級の文法は、中学で習うレベルの文法と構文が出題されます。
ライティングやスピーキングでも文法の知識が求められるため、文法学習は重要です。
文法は問題数をこなすのではなく、時間をかけて理解することが学習のコツです。
多くの英文に触れ、発音し、和訳してひとつひとつ確実に理解しましょう。
長文読解
3級の長文読解は、掲示板・Eメール・短い物語の内容理解力が問われます。
一問あたりの配点が高い場合がほとんどのため、間違えて良い問題はありません。
長文読解の問題は、キーワードの前後をしっかり理解していればある程度答えられます。
文章から意味を汲み取り、内容を頭で整理できるよう英語の文章に慣れることがポイントです。
\ 3級のリーディング対策はこれで網羅!/リスニング
英検3級のリスニングは、身近なことに関する内容を聞いて理解できるレベルが必要です。
ネイティブの発音を聞いて、英語特有のイントネーションやリズムに慣れましょう。
集中して音声をきちんと聞き取り、落ち着いて内容を理解することが大切です。
音声を書き起こして理解度を明確にするディクテーションや、音声と同じスピード・リズムで発音するシャドーイングを日々の学習に取り入れましょう。
\ こちらでもっと詳しく解説!/二次試験(スピーキング)
二次試験(スピーキング)では、身近なことについて英語でやりとりできるレベルが必要です。
虹試験の対策は、模擬面接を何度も行い面接慣れしておくことがポイントです。
普段からできる限り英語を話す機会を作りましょう。
英検3級の勉強におすすめの参考書
最後に英検3級対策におすすめの単語帳・参考書を紹介します。
勉強法と同じように、使う教材もどれでも良いというわけではありません。
以下で紹介する参考書は、どれも多くの合格者に使われた本ばかりです。
合格に向けて、きっと役立つでしょう!
【単語帳】でる順パス単英検3級
単語や熟語の勉強に役立つ英検単語集です。
過去5年分の出題傾向を分析し、単語を出題頻度順に掲載しているため、効率的な学習が可能です。
音声データのダウンロードが可能で、正しい発音の聞き取り練習にもなります。
【参考書】英検3級をひとつひとつわかりやすく
超基礎から徹底的にやり直したい方におすすめです。
わかりやすい解説と、問題集が見開きの完結で構成されているため、1回の学習を区切りよく進められます。
オンラインで無料解説動画を見ることができ、さらに付属CDでリスニングや二次試験まで対策できます。
【参考書】小学生のためのはじめての英検3級
小学生用ですが、基礎からやり直したい方にもおすすめです。
難しい文法解説はなく、英検によく出る重要フレーズを場面ごとに解説しています。
付属のマークシートを利用すれば、本番形式で対策が可能です。
バークレーハウスでは英検受験者を応援中!
今回は英検3級について受験の流れ、対策や効果的な勉強法を紹介しました。
英検3級は英語初心者の方が多く受験する級です。
そのため、しっかり対策をしていれば必ず合格できるでしょう。
今回紹介した対策法を参考に、3級合格を目指しましょう!
バークレーハウスでは、英検を受験する方に向けて、英検対策に役立つTips集を無料で配信しています。
詳しくは、ページの最後をご覧ください!