2023/07/03

英検2級は簡単すぎるって本当?合格率やレベル・効率的な対策方法を解説

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この記事を書いた人

バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

英検2級は、英語上級レベルに上がるための登竜門です。

しかし、英検2級について調べると「簡単すぎ」と書かれている場合もあり、本当に取得できるレベルなのかわからないと迷うかもしれません。

この記事では英検2級の受験を検討している人に向けて、英検2級は本当に簡単すぎるのか、簡単と感じてしまう人のタイプや英検2級の効率的な対策を解説します。

英検準2級を受験するため際には、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

目次

英検2級は「簡単すぎる」?

まず「英検2級が簡単すぎるかどうか?」についての問いは、個人差があるため一概にはいえません。

英検は2016年など時折問題形式や合否判定方法を大きく変更するタイミングがあり、英検2級の難易度も「以前に比べ簡単になった」といわれることがあります。

しかし、難易度の大きな変化はなく近年簡単になっているわけではないとするのが一般的です。

ただし、コンピューターを使った形式など受検機会が増えた、参考書や教材が充実し情報が出回り対策がしやすくなった理由などから、「受検しやすくなった」面はあるといえます。

英検2級の合格率

英検の合格率は、以前は合格者に対して何%合格しているかの数値で公表されていました。

しかし、2016年以降は公式で発表されていません。

参考として、2016年度第1回検定の高校生の2級一次試験合格率が発表されており、34.0%となっています。

二次試験の全体の合格率が、80.4%であることを踏まえると、2級全体の合格率は30%以下と予想できます。

合格率が20%台とすると、3人に1人という合格確率よりも低い感覚ですので、決して高い合格率とはいえません。

「簡単すぎる」といわれる英検2級のレベルとは?

英検2級で求められる英語のレベルは高校卒業程度です。

前述したように、高校生の合格率は高くなく、英語が得意な高校生でも不合格になることは珍しくありません。

さらに、高校生レベルの試験だと思って手軽な気持ちで受けた大学生や社会人が簡単に受かるものではありません。

とくに学生時代以降英語から離れていた社会人など、勉強をせずに受検すると不合格となるケースも多いのです。

英検2級の出題目安

日本英語検定協会によると、英検2級の出題分野として、医療やテクノロジーなど社会性のある英文読解も含まれます。

また、英検2級に合格すれば、海外留学・国内での入試優遇・単位認定など、コミュニケーション力が高く評価されます。

ビジネスシーンでも採用試験の履歴書などで一定の英語力をアピールでき、つまり、公的な英語の資格として有効であることが分かります。

また、英検3級はライティングの問題があり、英語でのアウトプットが求められます。

3級・準2級にもライティングがありますが、指定の文字数が多くなり、長い文章で、より高度な社会一般のトピックに対する論理的な意見を組み立て、英語で表現することが必要となります。

これらのことからも、英検2級合格は、多くの方にとっては簡単とはいえないことがわかるでしょう。

英検2級が「簡単すぎる」といえる人の3つのタイプ

英検2級はすでに社会や海外でも通用するような英語力を持っている方にとっては、簡単に思えることが予想されます。

実際にレベル感は、簡単すぎると感じる人も一定数いることは事実です。

例えば、帰国子女の人・長期留学経験のある人・インターナショナルスクールの出身者など、英語を使用する環境で生活していた方たちです。

帰国子女の人

海外で生活し、学校に通っていた方については、高い語学力をすでに持っている状態です。

英語の基本的な読み書き、またリスニングやスピーキングについても、日常生活で不自由なく使用できていれば、英検2級レベルの突破はあまり問題ではないといえるでしょう。

長期留学していた人

長期留学経験があれば、英検2級に必要な、基礎的な英語力はほぼついていると言ってよいでしょう。

長期留学であれば、英語のインプット・アウトプット両方に慣れ、毎日英語に触れる機会があります。

表現力も身についているため、2級の試験突破は問題ないでしょう。

インターナショナルスクールに通っていた人

インターナショナルスクールでは基本的に授業が英語で行われることから、2級に必要な英語の基礎力は身についているといえます。

帰国子女や長期留学経験者だけではなく、インターナショナルスクール生でも、日常的に英語に触れていれば、英語の技能は自然に身についていると推定されます。

あまり対策が必要ではない場合が多いでしょう。

英検2級の効率的な対策方法

帰国子女であったり、海外留学経験が豊富で英検2級が「簡単すぎる」と感じる層は全体としてそこまで多くはありません。

多くの方にとっては、2級合格のためにはしっかりとした対策が必要で、逆に対策を着実おこなえば合格ができる試験となっています。

効率的な対策方法を、単語・熟語・ライティング・リスニング・リーディング・スピーキングの各分野の解説をしていきます。

英検2級合格のための「単語・熟語」対策

受検する級にふさわしい語彙力を身につけるのは、英検を受けるうえで優先事項となります。

語彙力の不足、つまり単語の意味がわかっていないと、英語を読む、聞いたときに理解ができないことになります。

必要になる単語数

  • 英検2級に必要な単語数は、約5,000語といわれています。
  • しかし、中学校までの英語学習で学ぶのは2500語程度です。

この数に高校英語で習う単語などを上乗せし、英検で頻出単語をおさえていくことが有効です。

単語は、毎日長時間の学習をしなくてもいいので、高い頻度で単語帳などに目を通して暗記するようにしましょう。

一回で覚えるよりも、繰り返し短い時間で何回も確認する方が記憶に残りやすいのです。

英検2級合格のための「ライティング」対策

ライティングは自由英作文形式で1つの設問があります。

しかし、なんでも好きなことを書いていいというわけではありません。

ライティングは1問の設問で、英作文全体が16点満点で採点されます。

書いた内容に対し、内容・構成・語彙・文法の鑑定からの採点です。

スペルミスは減点の対象となるため、ケアレスミスを防ぎ、また自分が使える・書ける表現の幅を練習のなかで増やしていくことが求められます。

英語を書くことに慣れていないという方は、まずは構成のパターンを学習するようにしましょう。

  1. 意見
  2. 理由
  3. 理由
  4. 結論

上記の順番で、段落をわけて文章を組み立てることが基本です。

さらに、模範解答を参考にしながら構成に従って英文で表現できるように練習を重ねていくことが対策となります。

真似をしながら型通りの文章を書けるように意識していきましょう。

英検2級合格のための「リスニング」対策

英語のリスニングに特化した練習をする機会のある方は多くないでしょう。

リスニングのもっとも効率的な対策法は、英語の音声をディクテーション・シャドーイングすることです。

ディクテーションとは、流れてきた英語を聞き取り、すべて英文として書き取ることです。

シャドーイングは、流れてきた英語を真似してあとを追うように読み上げ発音していくことです。

どちらもはじめは慣れることやこなしていくのに時間が要りますが、口や手を動かしながらアウトプットしていくため、効果があります。

とくにシャドーイングはスピーキングの対策にもなります。

参考書や過去問の英語の音声を聞きながら、これらの勉強法を取り入れ、正しい発音も確認しながら学習しましょう。

英検2級合格のための「リーディング」対策

英検2級のなかで、リーディングは、それまでの下の級より難易度が上がっていることが顕著な内容となっています。

アカデミックな内容が取り入れられるため、日常会話や、登場人物が語るような出来事のようなエッセイとは異なります。

英字新聞のような、客観的で学術的なパッセージが出題されています。

また、リーディングは時間が足りなくならないように、時間配分も意識しなければなりません。

まずは、精読で正しく読めるように文法や単語の知識を土台としつつ、じっくり英文を読む練習をしましょう。

正確に英文の内容が掴めるようになってくれば、速読で時間を意識して速く正確に読む訓練を重ねます。

英検2級合格のための「スピーキング」対策

スピーキングは英語力に自信がなかったり英語学習のブランクのある方だととくにつまずきやすいです。

まずは、知識のインプットとしてリーディングなどの対策をおこなっていきましょう。

リーディング対策で紹介したシャドーイングは、スピーキング対策としてもおすすめです。

まずは口を動かして真似することで、英語で発声する耐性が身についていきます。

また、スピーキングは本番で対人のインタビュー形式で試験がおこなわれます。

1人での練習に慣れてきたら、実際に英語で人と話す機会を作りましょう。

留学や、外国人の友達と話す機会などがなくても、家族や先生に模擬面接として協力してもらう、英語でのスピーキングを聞いてもらうなどするだけでも機会を作りましょう。

また、自分で練習する際にも、話したことを録音してあとから客観的に聞きながら話し方を改善していくという勉強法もあります。

英検2級対策におすすめの参考書

続いて、英検2級対策におすすめの書籍を紹介します。

多くの書籍に手をつけすぎるのではなく、自分の対策や目的に合ったものに絞ってまずはしっかりこなすようにしましょう。

【CD付】英検2級総合対策教本 改訂版

本書は英検2級の問題形式や出題内容を一通り解説され、英検自体はじめて受ける方にとっても一通り網羅できる内容となっています。

一冊で、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの対策が一通り可能です。

とりあえずどのような問題形式なのか把握したい、実際に出る問題や解き方を押さえておきたいと思えば、おすすめです。

最短合格! 英検2級 英作文&面接完全制覇

本書は、ライティング・スピーキングの対策に特化した内容となっています。

回答例が充実し、本書の回答を真似ることで、表現が広がり英語を書くこと・話すことの型ができます。

模擬問題10セットと音声つきで、2技能を本格的に対策をしたことがないという方でも、合格まで実力を引き上げてくれる一冊です。

英検2級 でる順パス単 5訂版

本書では、英検2級で出題される英単語と熟語を1700語収録しています。

2級では、高校レベルの語彙力のみでは不十分で、英検で出題される単語に特化して暗記を進めていくことが求められます。

頻出度順に単語が掲載され、よく出る単語が過去の試験からしっかり分析されています。

セクションごとに分かれているため、頻出度のとくに高い単語を確認しておくだけでも有効です。

英検分野別ターゲット 英検2級ライティング問題

本書では2級試験のなかでも、ライティング分野を徹底的に鍛えることができます。

英作文の出題形式と文の組み立ての基礎から学べ、さらには高得点を狙うための表現の情報も満載です。

また、模範解答が充実し、さらにはNG例まで掲載しているところが使いやすくなっています。

自分の回答と比較しながら、本番に向けて英作文の完成度を高める手助けとなります。

【音声アプリ対応】英検分野別ターゲット英検2級リスニング問題 改訂版

本書では、英検本番で出題される形式で徹底的にリスニングを鍛えることができます。

リスニングは、音声をとにかく聞き、問題の傾向を掴んでいく慣れも重要です。

また、本書の音声を何回も聞き流したり、シャドーイングなどに活用することも、リスニング対策として有効です。

【音声アプリ対応】英検分野別ターゲット英検2級リーディング問題 改訂版

英検2級合格のためには、リーディングで手堅く点数をとれるようにすると良いでしょう。

本書ではリーディングのみに特化し、本番を意識した長さの英文の問題演出をこなせます。

また、リーディングには自信がないという方でも、長文の読み方を基礎から解説してくれています。

問題演習の量の多さに加え、模擬テストが本番の2回分収録され、本番に向けてリーディングの自信をつけることができます。

10日でできる! 英検2級 二次試験・面接 完全予想問題 改訂版

本書は、二次試験のスピーキングに向けて集中して対策したいときにおすすめで、10日間で終了できる内容となっています。

問題が本番の予想問題となっていて、本番同様の対策で二次試験に備えましょう。
また、動画や音声を活用し、流れをシミレーションしながら練習することができます。

問題をこなしながら、見本となる表現や語句を取り入れつつ対策ができる一冊です。

まとめ

英検2級合格のためには、基本的に継続的な学習と計画的な対策が必要となります。

合格率が30%以下と推定されるため、油断せずに対策を行いましょう。

また、4技能の各分野でバランス良く点数を取ることも必要です。

さらには学習のなかで自分の得意や苦手を把握し、合った参考書も活用しながら対策を進めていくと、合格に近づくことができます。

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