アメリカ留学中に携帯電話を使うにはどうすれば良いか、お悩みではありませんか?
アメリカに到着後すぐにメッセージや地図アプリ、SNSなどを利用したい方は多いでしょう。
アメリカで携帯電話を使いたい場合、SIMカードの変更が必要となる場合があります。
どのようなSIMカードを使えば良いのか、日本を出発する前に情報を集めておくと、スムーズに利用を開始できるでしょう。
この記事では、アメリカ留学時に使えるSIMカードの種類やSIMカードの選び方、注意点などについて解説します。
SIMカードを変更せずに携帯電話を利用する方法についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
アメリカ留学で使えるSIMカードとは?
SIMカードとは、” Subscriber Identity Module ”を略したもので、加入者の登録情報が記録されたICチップのことです。
電話番号と結びついたSIMカードを携帯電話に差し込むことで、通話やインターネット通信が可能になります。
留学中にアメリカのSIMカード、日本のSIMカードを使用するうえでのポイントについて見ていきましょう。
アメリカのSIMカード
アメリカのSIMカードは、日本で使っていたSIMカードと交換して使用します。
あまり手間をかけずにアメリカのネットワークが利用できるのがメリットです。
とくに中長期の留学やワーキングホリデーを検討されている方は、アメリカのSIMカードの使用をおすすめします。
日本で使っている携帯電話がアメリカのSIMカードカードでも使用可能かどうか、必ず確認するようにしてください。
日本のSIMカード
アメリカで日本のSIMカードを差し込んだまま、携帯電話を使用する方法は以下の3つです。
- 国際ローミング機能を使う
- 海外で使えるポケットWi‐Fiを利用する
- 無料Wi‐Fiを活用する
記事の後半でも詳しく解説しますが、国際ローミング機能は、使い方によっては高額請求に繋がる可能性があります。
海外定額サービスを利用する、定額サービス対象外エリアではインターネットを使わないなど、工夫しながら使うと良いでしょう。
日本のSIMカードのまま携帯電話を使用するのは、短期留学や旅行を予定している方にとくにおすすめの方法です。
アメリカのSIMカードはどこで購入できるのか?
アメリカのSIMカードを使用したい場合、どこで購入ができるのでしょうか?
- 現地に到着してから購入
- 日本で事前に購入
上記、2つの入手方法について紹介します。
アメリカに着いてから購入する
アメリカのSIMカードは、空港やショッピングモールやコンビニなどで購入可能です。
これらの場所で販売されているSIMカードの多くは、プリペイドタイプのSIMカードです。
アメリカ到着後に現地で購入する場合、店員さんとやり取りできるだけの英語力や、アメリカのSIMカードに関する予備知識が必要になります。
手続きや設定など、1人で買うのは難しいと感じる方もいるでしょう。
アメリカの通信キャリアと契約が必要な、月額プランのSIMカードを購入したい場合は、さらにハードルが上がります。
日本で契約したクレジットカードは使えない、アメリカで発行したばかりのカードも取引履歴がなく、信用度が低いため審査に通らないなどの制約があるからです。
留学初期の頃は、日本で調達したアメリカのSIMカードを使う方が安心かもしれません。
日本で購入しておく
アメリカのプリペイドタイプのSIMカードは、日本でも購入可能です。
家電量販店や空港、AmazonなどのECサイトで販売されています。
注意点
- これらの場所で変えるプリペイドSIMカードは利用期間が決まっていて、延長できないものがほとんどです。
- 長期留学の場合、最初は日本で買ったプリペイドSIMカードを使い、アメリカ現地の生活に慣れて来た頃に、月額タイプのSIMカードに切り替えると良いでしょう。
アメリカのSIMを購入する前に確認すべきポイント
留学生におすすめのアメリカのSIMカードですが、日本で販売されているどの携帯電話でも使えるわけではありません。
日本で使っている携帯電話が、アメリカでもそのまま利用できる機種かどうか、事前に確認する必要があります。
アメリカのSIMカードを購入する前にチェックするべきポイントについて、詳しく見ていきましょう。
携帯電話がSIMフリーであるかを確認する
まずはお使いの携帯電話がSIMフリーかどうかを確認しましょう。
ここ数年、携帯電話会社では、すべての機種がSIMフリーで販売されるようになりました。
2021年8月に改正された総務省のガイドラインで、2021年10月以降販売される機種に関しては、SIMロックせずに販売することが義務付けられたからです。
しかし、以前の古い機種の場合、とくに大手キャリアで購入したものは、SIMフリーに対応していない場合もあります。
事前にかならずチェックするようにしてください。
SIMフリーとは?
SIMフリーとは、SIMロックがかかっていない状態を指します。
SIMロックとは、携帯会社が自社のSIMカードが差し込まれた場合のみ、携帯電話が作動するよう端末にロックをかけることです。
古い機種の場合、SIMロックがかかっていることもありますが、各携帯会社ではSIMロック解除の手続きを受け付けています。
SIMロックを解除すれば、同じ携帯電話で、別の携帯会社と契約したり、海外で現地のSIMカードを利用したりできます。
携帯電話の周波数がアメリカで利用できるかを確認する
ここで盲点となってくるのが、周波数の違いです。
アメリカのSIMカードを使うために必要なもう一つの条件は、お使いの携帯電話がアメリカの周波数に対応していることです。
通信方式
- 3G、4Gなどの通信方式もアメリカと日本で異なる場合があります。
ご自身が今使っている携帯電話が、アメリカの電波を受信できるかどうかの確認が必要です。
アメリカの周波数
周波数とは簡単に言うと、電波の大きさのことです。
別名バンドとも言い、ヘルツ(Hz)という単位で表されます。
アメリカで携帯電話を使う場合、通信会社が発する周波数と、携帯電話が受けられる周波数が異なる場合があります。
iPhoneの場合、iPhone6s/6s Plus以降の機種であれば、アメリカの周波数にも対応していますので、あまり気にする必要はありません。
Androidの場合は、SIMフリー端末であってもアメリカの周波数に対応していないことがありますので、注意してください。
アメリカ留学時におすすめのSIMカード3選
アメリカでは、アメリカの携帯会社の回線を使用できるSIMカードが必要になります。
アメリカの大手携帯キャリアは「Verizon」「AT&T」「T-Mobile」の3社です。
各社の特徴について詳しく見ていきましょう。
Verizon Wireless
” Verizon Wireless “(ベライゾン・ワイヤレス)は、最新の通信技術である5Gの取り組みにおいて、世界をリードするアメリカの携帯キャリアです。
通信エリアはアメリカ全土をほぼカバーしており、どこにいても電波が繋がりやすいというメリットがあります。
利用料金は少し高めに設定されているのが特徴です。
もともとはアメリカ最大手のキャリアでしたが、2023年現在の契約者数はAT&Tに次いで第2位となっています。
AT&T
AT&Tは、ここ数年順調に契約者数を伸ばしている、現在アメリカ国内シェア1位の大手携帯キャリアです。
5Gの性能面では、他の2社にやや後れを取りながらも、5G対応スマートフォン対象の無制限プランなどを提供し、顧客の人気を集めています。
またAmazonなど他社との事業提携を進めるなど、多様なサービスを展開している企業です。
T-Mobile
T-Mobileも、近年継続して契約者数が増加している、アメリカの大手携帯キャリアです。
2020年には業界第4位のSprint社と合併し、規模を拡大しました。
現在のシェア率は3位ですが、Verizon Wiressに迫る勢いで、成長し続けている企業です。
他の2社に比べると、料金は少しリーズナブルな傾向で、使いすぎを抑えるプリペイドプランも充実しています。
アメリカのSIMカードを選ぶ5つのポイント
アメリカのSIMカードは大手キャリア3社のものだけでなく、キャリア回線を借りる形でサービスを提供している会社のものもあります。
日本にも大手キャリアと格安スマホがあるように、アメリカでも幅広い選択肢の中からSIMカードを選ぶことが可能です。
アメリカのSIMカードを比較検討するうえで、大切な5つのポイントを解説します。
通信プランで選ぶ
まずはSIMカードの通信タイプをチェックしてください。
SIMカードにはインターネット通信のみのものと、通話とインターネット通信の両方に対応しているものがあります。
インターネットだけでも良いのか、通話やテキストメッセージも利用したいのかによって、どちらを購入するか判断しましょう。
またSIMカードの種類によって、テザリング機能があるものとないものがあります。
テザリングとは、携帯電話の電波を使って、PCなどをインターネットに接続する機能です。
Wi-Fiが繋がらない場所でもPCを使いたい方は、テザリング機能ありのSIMカードを選びましょう。
テザリングに追加料金が発生する会社もあるので、料金システムも忘れずに確認するようにしてください。
料金プランで選ぶ
料金プランのタイプも選択のポイントです。
滞在期間や予算などに応じて、プリペイドタイプと月額タイプのいずれかを選びましょう。
プリペイドタイプ(Pay As You Go)
- あらかじめ決まった料金を支払、使った分だけ従量課金されるSIMカードです。
- 携帯電話を長時間使わない人や、短期間のみの滞在であれば、利用料金を抑えられるメリットがあります。
- 一方で、チャージ残高が無くなると通信ができなくなってしまうので、注意が必要です。
月額タイプ(Monthly Prepaid)
- 通信会社と契約を結び、月額で決められた料金を支払うタイプのSIMカードです。
- 通話、SMSは使い放題のオプションが一緒になっているプランが一般的です。
- 必要なデータ通信のギガ数に応じて、プランを選択せると良いでしょう。
SIMカードの大きさで選ぶ
購入の際は、SIMカードの大きさもかならず確認するようにしてください。
SIMカードのサイズは以下の3種類です。
- スタンダードSIM
- マイクロSIM
- ナノSIM
3つのサイズは世界共通なので、自分が持っている携帯電話のSIMカードと同じサイズを選ぶようにしましょう。
SIMカードによっては、外枠のプラスチック部分をカットすることで、サイズを調整できるものもあります。
その場合は、どのSIMサイズのスマホでも使用可能です。
iPhoneの場合は、iPhone5以降はナノSIMにのみ対応しています。
また、米国版のiPhone14シリーズは物理SIMがなくなっており、eSIMという仮想SIMカードを使います。
これは、通信会社から回線情報をダウンロードしインターネットに接続するカードです。
このように、アメリカと日本でも機種の仕様がやや異なっていることが多々あります。
よく検討してから、購入しましょう。
開通手続きの簡単さで選ぶ
開通手続きが簡単かどうかも、大切なチェックポイントです。
アメリカのSIMカードには、開通手続き(アクティベーション)を必要とするものがあります。
公式サイトでシリアル番号を入力すれば使えるものから、滞在日数、開通日といった、複数の項目を入力する必要があるものまで、商品によってさまざまです。
一方、開通手続きが不要のSIMカードもあります。
口コミや設定方法などを検索し、できるだけ開通手続きが簡単なものを選ぶと良いでしょう。
日本語サポートの有無で選ぶ
日本語サポートの存在も、大きなポイントです。
アメリカのSIMカードを使用中、携帯が正常に動かない、電波が届かないといったトラブルにあうことも考えられます。
トラブルの状況を英語で説明するのは、簡単ではありません。
心配な方は、日本語でサポートしてくれる会社のSIMカードを選ぶと良いでしょう。
アメリカのSIMカードを使わないで携帯電話を使う方法
わざわざアメリカのSIMカードを使わなくても、現地インターネット回線を使う方法があります。
短期留学や旅行の場合、プリペイドタイプのSIMカードを購入したり、プリペイド携帯をレンタルすることもあるでしょう。
日本で使っている携帯電話を、SIMカードを変えずにそのまま使用する方法もあります。
日本のSIMカードのまま、アメリカで携帯電話を使うための、2つの方法について、詳しく見ていきましょう。
国際ローミングを利用する
日本で使っている携帯電話の、国際ローミングという機能を利用し、そのまま使用する方法があります。
国際ローミングというと、一般的に利用料金が高額になるケースが多いと認識されてきました。
しかし最近は楽天モバイルやahamoなど、格安で海外プランを提供する会社が出てきたことで、注目を集めています。
ただし、日数や容量には制限がありますので、長期留学にはあまり向いていません。
Wi-Fiを利用する
Wi-Fiを利用すれば、変更無しで使用することが可能です。
アメリカでWi-Fiを使って携帯電話を使用する方法は、以下の2つです。
- 日本でポケットWi-Fiを購入、またはレンタルして持っていく
- アメリカの無料Wi-Fiを利用する
海外でも使えるポケットWi-Fiは、日本でも購入やレンタルが可能です。
現地での契約が不要ですので、手軽に利用できます。
またお店や公共施設の無料Wi-Fiを使うという方法もあります。
スターバックスやマクドナルドは、日本の店舗と同じように、アメリカでも無料Wi-Fiが使えることで有名です。
さらにアメリカでは、ほとんどの図書館に無料Wi−Fiが設置されています。
ただし、Wi-Fiでインターネット接続はできても、音声通話やSMSは使用できませんので、注意してください。
LINEなどのアプリ通話は、アメリカでもWi-Fiを使えば、問題なく使用可能です。
近年、FBIが公共無料Wi-Fiを使用することは、重大なセキュリティリスクがあると提言しています。
無料Wi-Fiスポットを利用する場合は、できるだけプライベートや金融などのセンシティブな情報を扱わないようにした方が良いとのことです。
目的地の確認や、調べ物をするときくらいに留めておくと、安心して利用できるはずです。
アメリカ用のSIMカードを使うときに気をつけるべき5つのポイント
最後にアメリカのSIMカードを使うときに気をつけるべき5つのポイントについて紹介します。
アメリカ現地に行ってから困ることが無いよう、出発前にしっかり押さえておきましょう。
日本でSIMロックを解除しておく
アメリカのSIMカードを使いたい場合、携帯にSIMロックがかかっていないかどうかを確認してください。
最近購入した機種であれば、SIMフリーの状態で販売されているはずですが、古い機種の場合、現在契約している携帯会社でしか使えない、SIMロックがかかっていることがあります。
日本にいるうちに、忘れずにSIMロックを解除しておきましょう。
SIMロック解除の手順はそれぞれのキャリアごとに異なります。
手順を確認してから、解除手続きをおこないましょう。
また、一度SIMフリーの状態になってしまえば、アメリカのSIMカードを使えるようになります。
国際ローミングはオフにしておく
基本的に国際ローミング機能はオフにしておきましょう。
楽天モバイルやahamoなど、海外プランが設定されている携帯会社であれば心配ありませんが、一般的に国際ローミングは高額請求に繋がる恐れがあります。
無料Wi-Fiに繋いでいるから大丈夫と安心していたら、知らないあいだに国際ローミング機能を使っていた、というケースも珍しくありません。
思わぬ出費を防ぐためには、国際ローミングをオフにする、機内モードをオンにする、モバイルネットワーク通信をオフするなどの工夫が必要です。
APNを設定する
アメリカのSIMカードに差し替えた後、すぐに携帯電話が使用できないことがあります。
なぜならお使いの機種によっては、使用前にAPN設定が必要だからです。
APNとは、” Access Point Name “の略で、アクセスポイント名のことを指します。
APN設定とは、携帯電話にこれから使用するインターネット回線を認識させる設定のことです。
日本の大手3携帯キャリアで契約しているiPhoneユーザーであれば、基本的にAPN設定は不要です。
Androidユーザーの場合はAPN設定が必要になります。
APN設定方法の基本的な流れは以下のとおりです。
- ①ホーム画面から「設定」をタップ
- ②「モバイルネットワーク」をタップ
- ③「アクセスポイント名」をタップ
- ④通信サービス名を選択する。
- 表示されていない場合は「+」をタップ
- ⑤APN(アクセスポイント名)を新規登録
- APN、ユーザー名、パスワード、認証方式を入力
- ⑥「保存」でAPN登録完了
SIMカードの説明を見ながら設定すると確実におこなえるはずです。
帰国後は日本国内のAPN設定に戻す必要があるので、注意してください。
アメリカでは着信した際に着信料がかかる
アメリカでは、電話を受信した人も料金を払うシステムが採用されています。
日本の場合、着信料は請求されないので、同じ感覚で長時間話していると、通話料金が高額になることがあるので気をつけましょう。
最近は通話し放題のプランも一般的になってきていますが、そうでない場合は、必要な連絡以外は受け取らない、長電話はしないなど、工夫するようにしてください。
日本での契約は解約か休止にする
アメリカに留学する際は、日本での携帯電話の契約は解約するか、休止するようにしましょう。
各携帯会社には、海外赴任や留学する方向けに、休会という扱いで電話番号を保管してくれるサービスがあります。
休止には手数料と月額料金が発生しますが、帰国した際に同じ電話番号やメールアドレスが使えるのはメリットでしょう。
長期留学する場合は、思い切って解約してしまった方がお得です。
解約すると、日本に帰国後は新規契約になるため、新しい電話番号を取得することになります。
まとめ
本記事では、アメリカ留学時に使えるSIMカードの選び方や注意点、SIMカードを変更せずに携帯電話を利用する方法などについて紹介しました。
アメリカで携帯電話を使いたい場合、SIMカードはプリペイドタイプ、月額プランのどちらにするか、日本のSIMカードのままWi-Fiを利用するのかなどをしっかり検討する必要があります。
留学期間や携帯電話の使用頻度などを考え、一人ひとりに適した方法を選択することが大切です。
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