2022/04/21

アメリカの大学院留学はおすすめ?特徴や大学との違いなど解説します

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バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

アメリカの大学・大学院は世界的に見てもハイレベルで、多くの優秀な学生や学者が集まります。

最先端の専門知識を深く学べるのも、アメリカの大学院の魅力です。

そんなアメリカの大学院留学を検討している方もいるのではないでしょうか。

今回はアメリカの大学院について、日本の教育機関との違いや、留学の費用相場を解説します。

入学試験や入学条件について、そしてどのような人に留学がおすすめなのかも紹介しています。

大学院留学を検討している方は、参考にしてください。

目次

アメリカの大学院の特徴

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まずは、アメリカの大学院の特徴について解説します。

学術系と専門職系の2種類がある

アメリカの大学院は大きく分けて、学術系と専門職系の2種類があります。

学術系の大学院はAcademic Masterとも呼ばれ、学問的研究を行っています。

卒業すると人文科学・社会科学では文学修士号(Master of Arts)、理学・工学・応用化学分野では理学修士(Master of Science)が授与されます。

専門職系の大学院は特定分野の専門職養成を目的としていて、学位は分野ごとに特定の名称がつけられています。

経営学修士号(Master of Business Administration=MBA)は聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。

学部で専攻していない分野でも、大学院から学ぶことができます。

大学よりも大学院の方が数が多い

日本との違いのひとつに、大学院の数があります。アメリカでは大学よりも、大学院の方が数が多いのです。

アメリカでは修士課程を提供する教育機関が約2,000校以上あり、これは日本の3〜4倍の数字となっています(2022年3月現在)。

この違いの理由として、日本では大学は専門的な知識を学ぶ場として認識されていますが、アメリカでは大学とは主に一般教養を学ぶ場と考えられていて、大学院を専門的な知識を学ぶ場だと考えられていることがあげられます。

カリキュラムを履修するコースワークで学ぶ

日本の大学院ではゼミ形式、つまり少人数の学生が1つの研究室に属し、議論を通じて学ぶスタイルが多く見られます。

一方、アメリカの大学院では講義を受ける形が一般的です。

ゼミ形式ではなく、コースワーク中心で学んでいくため、必要な講義・単位を履修すれば卒業できます。

ただし、講義といっても日本でのような、黙々と授業を受けるようなものだけでなく、プレゼンテーションやディベートが多いのが特徴です。

アメリカの大学院と他の教育機関との違い

アメリカの大学院には、他の教育機関と比較してさまざまな違いがあります。

ここでは日本の大学院をアメリカの大学と比較して、アメリカの大学院がどのように違うのかを解説します。

日本の大学院との違い

アメリカの大学院は、日本の大学院と比べて学生数が多いという特徴があります。

その理由は先述した通り、大学院を専門知識を学ぶ場として位置づけているので、日本に比べて大学院への進学の心理的ハードルが低いためです。

学生の年齢層が広いことも、違いとして挙げられます。

アメリカでは一度社会に出てから大学院に入学することが、一般的となっています。

日本では大学を卒業したばかりの学生が大学院に多く、年齢層も若いです。

アメリカの大学との違い

アメリカの大学では、主に一般教養を学びます。

狭く深く学ぶスタンスの大学院に対し、大学は広く浅く学ぶことに重点をおいています。

アメリカの大学では専攻をきっちり決めずに、幅広い分野を勉強し、その中で興味のある学問を探すという学生も多く見られます。

アメリカの大学院に留学したときの費用相場

アメリカの大学院に1年留学した場合の、費用相場を紹介します。

項目金額
学費250万円
滞在費100万円
食費36万円
日用品代5万円
通信費10万円
交通費10万円
交際費30万円
ビザ申請費用5万円
海外留学保険代18万円
航空券代16万円
観光費20万円
合計500万円

アメリカの大学院は教育の質が高い分、授業料も高価となっています。

大学院が州立か私立かによっても学費は違ってきます。

州立の大学院は比較的安価ですが、州外の学生に対しては授業料を高く設定していることも多く、私立の大学院とあまり変わらない場合も少なくありません。

学生寮に滞在する場合は、滞在費と食費がセットになっているケースも見られます。

日用品代や通信費、交通費、交際費などは、ライフスタイルによっても大きく差が出る費用項目です。

アメリカの大学院に留学する際はF-1ビザの申請と、SEVISシステムへの登録が必要となり、費用の合計は約5万円です。

海外留学保険代は保障内容によっても値段が違います。アメリカでは医療費が高額なので、保険には加入しておくのがおすすめです。

航空券代はシーズンや予約時期によっても変動します。また、アメリカには世界的に有名な観光地がたくさんあります。

留学中に旅行や観光を楽しみたい場合には、観光費として予算を準備しておくのがおすすめです。

アメリカの大学院留学をおすすめする人

以下、アメリカの大学院への留学におすすめな人をご紹介します。

  • ・学びたい学問が具体的に決まっている人
    アメリカの大学院では狭く深く学問を追求するため、学びたい学問が定まっていると、実りのある留学ができます。
  • ・アメリカの大学院に学びたい特定の教授がいる人
    アメリカには優秀な学者が集まっています。憧れの教授の元で学びたいという人には、アメリカの大学院留学はおすすめです。
  • ・プレゼンやディベートのスキルを鍛えたい人
    アメリカの大学院ではアウトプットの機会が多く、スキルの獲得に向いています。

アメリカの大学院に留学する場合の入学試験や入学条件

アメリカの大学院に留学する場合、入学試験や入学条件はどのようなものなのか解説します。

入学試験

大学での成績や、出願時に提出するエッセイ、推薦状、そして以下で説明する試験の結果などから、総合的に合否が決まります。

共通の入学試験

アメリカには大学院進学のための全国共通テストとして、Standardized Testと呼ばれる試験がいくつかあります。

多くの学生はGRE®というテストを受験します。

各大学ごとの入学適性試験

前述のStandardized Testについては、大学院の学問分野によって受けるべきテストが異なっています。

ビジネス系に進学する場合はGMAT®、医療分野ならMCAT®、法学を学ぶ場合にはLSAT®といったテストがあります。

求められる学力・入学条件

大学院入学に求められる学力や入学条件は、それぞれの大学院が独自に条件を決めています。

基準の目安の1つは、GPA(学業成績の平均点)3.0以上といわれています。

また、英語を母国語としない留学生に対しては、英語力の条件が設けられていることもあります。

必要となる英語スコアの目安はTOEFL iBT80点ほどです。

アメリカ留学を検討している方へ

アメリカの大学院は専門的な知識を、コースワークを中心に学ぶという特徴があります。

アメリカは大学院や大学院生の数が日本よりも多く、年齢層もさまざまです。

大学院の学費は決して安くありませんが、その分レベルの高い教育を受けられます。

留学を検討する際は、早めのうちから入学に向けた準備をしておくことが大切だといえます。

アメリカの大学院留学を考えている方のお役に立つと幸いです。

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