- イギリス留学にかかる費用が高い…どうすればいいの?
- イギリスって学生ビザでアルバイトできる?
- 大学・大学院留学って勉強が大変で、アルバイトをしている余裕はある?
イギリス留学に興味がある方で、上記のような疑問や悩みを持っている方はいませんか?
結論から言うと、イギリス留学中にアルバイトをすることは可能です。
留学中のアルバイトには以下のようなメリットがあります。
- 経済的な不安が解消できる
- 日常会話やビジネス英会話などが身につけられる
- イギリスの日常生活や文化をより深く学べる
- 人脈が築けるため、大学卒業後の就労に役立つ可能性がある
- アルバイトによっては新たなスキルが身につけられる
イギリス留学に興味があるものの、費用が気になって決心できないという方、あるいはイギリス留学中の就労について興味がある方は本記事を参考にしてみてください!
イギリス留学の魅力とは?
イギリス留学には多くの魅力があり、イギリス英語を学ぶことや、世界中の留学生と共に勉強することができる点でしょうか。
また、日本人留学生が少なく英語オンリーの環境が作りやすいこと、留学生のアルバイトがある程度認められていることも大きなメリットの一つでしょう。
ほかにも、イギリス留学の魅力を以下にまとめました。
- 教育水準の高い大学が多い
- 専門知識を学べる
- 大学の在籍期間が短い
- イギリスの伝統・歴史・文化が楽しめる
- ヨーロッパ各国へ旅行ができる
イギリスの魅力についてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事もあわせてお読みください。
イギリス留学を実現するために必要な費用や奨学金、そしてイギリスでアルバイトをすることのメリットについて詳しく紹介します。
イギリス留学に必要な費用
イギリス留学にかかる費用は、他国への留学と比較すると高額です。
留学期間別にかかる費用の目安は、下記の表を参考にしてください。
留学期間 | 留学費用の目安 |
1ヶ月 | 35〜70万円 |
3ヶ月 | 100〜150万円 |
6ヶ月 | 160〜255万円 |
1年 | 350〜800万円 |
イギリスには約150校もの大学があり、その大半が公立大学です。
学費は年間で平均10,000ポンド(約180万円)が目安は、イギリスの大学院に進学する場合は最低でも年間で500万円ほどの費用が必要になります。
しかし、イギリスの大学の多くは、日本の大学より在学期間が短く3年間です。
そのため、3年で卒業できれば留学にかかる費用を抑えることができるでしょう。
次にイギリス留学における滞在費についてですが、1ヶ月で7〜15万円ほどかかります。
イギリスの首都ロンドンは、世界屈指の物価が高い街として有名です。
ロンドンで1人暮らしができる物件を探すと、1ヶ月あたり15万円以上の賃料がかかると考えてください。
以下のように考えている方は、シェアハウスに滞在をおすすめします。
- 滞在費用を抑えたい
- ロンドンなどの大都市で生活したい
シェアハウスは、一緒に住む人数が多いほど賃料が低いです。
また、ホームステイであれば食費と滞在費がセットになっていることが多いため、予算も立てやすいでしょう。
奨学金
上述したようにイギリスは物価が高く、留学費用の負担が大きいです。
しかし、奨学金を活用すれば費用を抑えて留学することができます。
大学や大学院ごとにオリジナルの奨学金プログラムを提供していることが一般的です。
奨学金によっては、学費だけでなく生活費などのサポートもしてもらえるケースもあるため、よく調べましょう。
また、下記の記事ではイギリスの大学・大学院留学に利用できる奨学金制度を紹介しています。
イギリスで学びながら働くことのメリットは?
イギリス留学でかかる費用の目安についてお話ししましたが、「高い」と不安に感じた方も少なくないでしょう。
近年円安がどんどん進んでいることからも、留学中の経済的な不安はますます大きくなるかもしれません。
そこでおすすめなのが、現地でのアルバイトです。
イギリスでは、学生ビザを取得している留学生がアルバイトとして働くことを認めています。
普段は週20時間までという制限がありますが、夏休みなどの長期休暇中はフルタイムで働くことが可能です。
実は、英語圏の国々すべてで留学中のアルバイトが認められているわけではありません。
アメリカの場合、学生ビザで自由にアルバイトすることはできず、キャンパス内のアルバイトやインターンシップに限られています。
また、イギリスでは”YMS”(Youth Mobility Scheme)と呼ばれるワーキングホリデーに参加することも可能です。
就学中にアルバイトができれば経済的な不安が解消されるだけでなく、下記のようにさまざまなメリットを享受できます。
- 日常会話やビジネス英会話などが身につけられる
- イギリスの日常生活や文化をより深く学べる
- 人脈が築けるため、大学卒業後の就労に役立つ可能性がある
- アルバイトによっては新たなスキルが身につけられる
このようにさまざまなメリットがあることから、イギリスの大学・大学院留学をしている間にアルバイトをすることがおすすめです。
次に「イギリスで働いてみたい」、「就労を通じて留学生活を満喫したい」という方に向けてその方法や仕事の種類などについて詳しく紹介します。
イギリス留学でバイトをするための前提条件
イギリスで働く方法は、おもに下記の2つです。
- YMSを取得する
- 学生ビザを取得する
留学生にとって簡単なのは、”YMS”(Youth Mobility Scheme)と呼ばれるワーキングホリデービザを取得することです。
このビザを取得できると、最長2年間イギリスに滞在できます。
厳密に言うと、”YMS”は一般的なワーキングホリデービザとは異なり、「ホリデー」ではなく「就労」を目的にしたビザです。
そのため、イギリスに入国する際には「働くつもりであること」を強調するようにしましょう。
また、このYMSには定員があります。
毎年の応募者は多数であるため、かならずしも取得できるわけではないことを念頭に入れておくことが大切です。
もし選考から漏れてしまった、あるいは年齢が理由でYMSに申請できないという場合は、次項で説明する「学生ビザを取得する」という方法でイギリスでの就労を実現させることができます。
要注意!
- イギリスで就労する場合、留学生であっても”National Insurance Number”(国民保険番号)を取得する必要あるので注意してください。
- この国民保険番号は税金や保険料などの管理に使用されます。
“National Insurance Number”について詳しく知りたい方はこちらを参照してください。
学生ビザでの就労について
次に、学生ビザを取得した場合の就労について説明します。
イギリスの学生ビザを取得するためには、下記を満たしていることが条件です。
イギリスで学生ビザを申請するための条件
- 16歳以上であること
- 学生のスポンサーライセンスを保持している教育機関からコースのオファーを受けている
- 学費と現地での生活費を支払えるほどの資金力がある
- 基本的な英語の4技能(読む・聞く・書く・話す)が身についている
そして、学生ビザを取得して就労する場合、下記のルールを守って就労するように気をつけましょう。
イギリスの学生ビザで就労する場合の注意点
- 大学や大学院などの高等教育機関でフルタイムの学位取得のためのコースを受講している場合、学期中は週20時間まで就労できる。
- ただし夏休みなどの休業期間中は、フルタイム(週32時間以上)就労することが可能である。
- 高等教育機関でフルタイムの学位取得のためのコースを受講していない学生ビザ保持者は、学期中は週10時間まで、休業期間中はフルタイムで就労することが可能である
- 自営業やプロスポーツ選手、スポーツコーチなど特定の仕事を始めることはできない
- 就労時間が週20時間以内であったとしても不規則な時間や1人以上の雇用者の元で就労している場合、詳細な記録を残す必要がある
学生ビザの取得方法
次に、イギリスの学生ビザの特徴をまとめています。
申請場所 | 日本国内 |
ビザの申請時期 | コース開始日の6ヶ月前を過ぎてから |
ビザの審査にかかる時間の目安 | 3週間以内 |
ビザの有効期限 | 【学位レベル】最長5年 【学位レベル未満】最長2年 |
渡航可能な時期 | ビザ申請書に入力した渡航日より可能。 コース期間が6ヶ月未満であればコース開始の1週間前から、コース期間が6ヶ月以上の場合はコース開始の1ヶ月前から入国可 |
ビザの延長の可否 | イギリス国内における延長可 |
アルバイトの可否 | 可 |
ビザの申請をする場合は、以下の手順で申請しましょう。
【イギリスのビザ申請手続きの流れ】
- GOV.ULでビザ申請書をオンライン上で作成する
- 申請料金を支払い、ビザ申請センターを予約する
- ビザ申請に必要な書類をアップロードする
- ビザ申請センターに来館して必要書類を提出、指紋と写真などの生体認証情報を登録する
- パスポートを受領する
さらに、現地に到着したら“Biometric Residence Permit”を受け取ることも忘れないように気をつけましょう。
イギリスの学生ビザ申請に必要な書類は、下記の通りです。
- 印刷したビザ申請書
- パスポート
- 過去のパスポート
- 財政証明書
- 入学許可書またはCASレター
- 英語力の証明
- 出願時に学校に提出した成績証明書などの証明書
次に、学生ビザ申請にかかる費用についてですが、2024年5月現在490ポンド(98,291円)かかります。
また、ビザ申請費用のほかにイギリスの国民健康サービスである”NHS”(National Health Service)を利用するための”Immigration Health Surcharge”の支払いも必要です。
この支払いについては「任意」ではなく「義務」となっており、1年間の滞在につき776ポンド(155,634円)支払います。
6ヶ月以上11ヶ月未満の滞在は「1年間」分、6ヶ月以内の滞在は「半年間」分の費用を支払うことが必要です。
イギリスのビザ申請についてもっと詳しい内容を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
イギリスのアルバイト事情
イギリスでアルバイトを探して応募する過程は、日本でのアルバイト探しと比較すると時間がかかる可能性が高いでしょう。
自分にできそうな仕事、やってみたい仕事、そして時間の兼ね合いといったことを考えながら仕事を探す必要があるからです。
また、当然ながら履歴書作成や面接もすべて英語でおこなう必要があることから、準備に時間がかかります。
大学・大学院での生活は大変かつ忙しいです。
そのような日々のなかで、アルバイトに応募したり仕事をしたりする時間を作り出すのは簡単なことではありません。
実際にイギリスでアルバイトしてみることは、海外就職や移住といった将来の選択肢について考えるよい機会になります。
また、英語環境で働いてみると、お客さんに臨機応変に対応することの難しさや上司の指示を正確に聞き取ることの難しさなど、自分への課題が感じられるはずです。
逆に電話応対ができるようになったり、同じように頑張っている日本人やアジア系の留学生を見て影響を受けたりといった良いこともたくさんあります。
日本語での環境と同じで、慣れや時間が課題や問題を解決することが多いです。
そのため、失敗するのではないか、自分にはできないのではないかとあまり不安に感じないでください。
当然ですが、最初からうまくできる人はいません。
イギリスでの就労体験は、あなたの将来設計の糧になることは間違いないでしょう。
ぜひ、留学中にアルバイトを体験してみてください。
イギリスでの一般的な時給レート
世界的なインフレの影響もあり、イギリスでも日本と同様に賃上げが進んでいます。
2024年現在のイギリスの最低賃金は、11.44ポンド(約2,000円)です。
イギリスの時給が高い理由は2つあり、下記の通りです。
・日本よりも物価が高い
・交通費が支給されないケースが多い
また、高時給であるのに加えてチップ制度があるため、稼ぎやすいでしょう。
筆者の友人は、お客さんから数万円のチップをもらったことがあるそうです。
チップ制度は日本には馴染みがないものですが、働き方によっては大きく稼げる可能性もあります。
アルバイトを探すコツ
イギリス留学中にアルバイトを探すための方法は、下記を参考にしてください。
イギリス留学中のアルバイトの探し方
- 大学や大学院の掲示板、Webサイト、キャリアセンターから情報を収集する
- 地元の新聞から探す
- ロンドンのピカデリー通り沿いにあるジャパンセンターの掲示板をチェックする
- IndeedやLinkedInなどの求人サイトやSNSなどを活用する
- MiXBなど日本人向けのオンライン掲示板をチェックする
- 知人や友人に紹介してもらう
- 週刊ジャーニーや英国ニュースダイジェストなどのフリーペーパーをチェックする
※飲食店の場合は、求人を出していなくても直接訪ねて履歴書を提出すれば採用してもらえることもあるようです。
また、アルバイトする地域についてですが、ロンドンがおすすめです。
これは留学先によって異なりますが、ロンドンは仕事が見つかりやすいです。
イギリス国内でもっとも人口が多く、多くの観光客が訪れることからさまざまな仕事があり、見つけやすいでしょう。
それに対して、オックスフォードやケンブリッジ、ブライトンなどの地方都市は、大都市と比較すると企業やお店の数が少ないため求人数も多くはありません。
地方都市でアルバイトを見つけることは簡単ではなく、根気強くアルバイトを探す必要があります。
ちなみにですが、イギリスのアルバイトでできるアルバイトは、下記の通りです。
職種 | 詳細・特徴 |
言語サポート 英会話パートナー | ・留学生と地元住民を結びつける言語交換プログラムで、地元の人との英会話を通じて英語力と異文化理解力の向上を目指す |
カフェ・レストランのウェイター/ウェイトレス | ・シフトが柔軟で働きやすい ・地元の文化や慣習を学べる |
観光地の案内役 | ・地元の歴史や文化に触れられる ・観光客とのコミュニケーションを通じて英語力が向上できる |
言語学校のアシスタント | ・英語教育に携わりながら英語力を高めることができる |
図書館の助手 | ・静かで落ち着いた環境で就労できる ・学術的な雰囲気を満喫できる |
オンラインチューター | ・英語を母国語としない人々にオンラインで英語を教える仕事 ・柔軟な働き方ができる ・さまざまな国や地域の文化を学べる |
これらの仕事は、ある程度の英語力ができる仕事ですが、就労経験を積むほど英語力をさらい高めることができるでしょう。
これらを参考にしながら、自身のやりたいことや得意なことを活かして自分に合った仕事を見つけてください。
履歴書の書き方
イギリスのアルバイトでも日本と同様に「履歴書」は重要視されており、履歴書の出来や中身を見て面接に呼ばれるか判断されることになるため、しっかりと記入するようにしてください。
日本とイギリスの履歴書の違いは数多くありますが、とくに下記の2点には注意しましょう。
- 履歴書のレイアウトは決まっていない
- 大袈裟なくらいアピールした方が良い
日本ではスーパーやコンビニなどで履歴書が入手でき、どれも同じようなフォーマットですよね?
イギリスの場合、履歴書には決まったフォーマットがなく、一から自分でレイアウトを作成します。
作成する際には、不要な情報や自分の不利になる情報については書かないように気をつけてください。
たとえば、レストランのアルバイトをするのに学歴の情報は不要です。
また、TOEICスコアも英語が第2言語であることをアピールすることになってしまうため、「英語が話せること」ではなく、「日本語が話せること」をアピールするようにしましょう。
そして、イギリスを含め海外の国々では、日本人のように謙遜しません。
履歴書や面接では、積極的に自分をアピールすることが一般的です。
日本人らしく謙遜していると担当者の印象に残らず採用してもらえない可能性がありますので、気をつけてください。
イギリスで人気のある職種とは
イギリス留学で人気のアルバイトは「校内」と「校外」でそれぞれ異なり、下記の通りです。
場所 | イギリスで人気のある職種 |
校内 | ・図書館アシスタント ・大学カフェのアシスタント |
校外 | ・バリスタ ・ベビーシッター ・日本食レストランのウェイター/ウェイトレス |
アルバイトに割ける時間、自分の得意なことや好きなこと、アルバイトへの通いやすさなどを考慮しながら自分に合ったアルバイトを見つけましょう。
成功する留学とバイトのバランス
イギリスでは学業とアルバイトの両立が推奨されています。
そのため法的には週20時間まで就労が認められているものの、週15時間以内の就労を推奨している学校も少なくありません。
イギリスでの就労体験はあなたに多くのメリットをもたらしますが、アルバイトに精を出しすぎて本来の留学の目的であった語学の勉強や学位の習得などが疎かにならないように気をつけてください。
学業とバイトの両立方法
ここでは、下記の2つの学業とアルバイトの両立するための方法を紹介します。
- 目標金額やアルバイトに費やす時間を事前に決めておく
- 時給の高いアルバイトや柔軟にシフトを変更できるアルバイトを選ぶ
「卒業旅行のために20万円稼ぎたい」「生活費の足しに毎月5万円稼ぎたい」など目標金額を設定し、その目標を達成するために必要な期間や労働時間を算出します。
そこからさらに「週に2回」や「月に10回」など就労の頻度を考え、そのルールに従って働くようにすることで働きすぎを防げるでしょう。
また、時給の高い仕事や柔軟にシフトを変更できるアルバイトであれば、短期間で効率的にお金を稼ぐことができるため学業に大きな影響を及ぼすこともありません。
仕事選びの際にチェックしてみてください。
まとめ
この記事では、イギリス留学中にアルバイトをするために必要なビザの情報、イギリスのアルバイト事情、そして学業とアルバイトを両立するための方法などについて詳しく解説しました。
- 経済的な不安が解消される
- 日常会話やビジネス英会話などが身につけられる
- イギリスの日常生活や文化をより深く学べる
- 人脈が築けるため、大学卒業後の就労に役立つ可能性がある
- アルバイトによっては新たなスキルが身につけられる
イギリス留学中にアルバイトをすることで、より良い留学経験になるでしょう。