アメリカ留学は多くの学生や社会人にとっての憧れですが、実際に自分の英語力に自信のある方は多くないでしょう。
アメリカ留学を検討する際、留学方法によってはある程度の英語力が必要ですが、具体的にどの程度の英語力が必要かわからない方も多いでしょう。
今回は、アメリカ留学に必要な英語力について詳しく説明します。
留学前の勉強方法や、アメリカ留学のメリットとデメリットも紹介します。
留学先に迷っている方や、これから留学を控えている方は、ぜひ参考にしてください!
アメリカ留学に英語力は必要?
アメリカへ留学する場合、留学方法によって必要な英語力は異なります。
2年制の大学留学なら、高校卒業程度の英語力が基本的に十分です。
4年制の大学留学では、学業成績や英語の小論文など、総合的なスキルも求められます。
語学学校留学では、英語レベルに合わせてクラス分けが行われます。
英語は、現地でのコミュニケーション手段であることを忘れないようにしましょう。
留学は英語力を向上させるためのものであり、最初からネイティブ並みの能力をもつ必要はありません。
【留学別】アメリカ留学に必要な英語力
アメリカ留学にもさまざまな方法があり、必要な英語力はそれぞれ異なります。
必要な英語レベルを留学方法別に、以下で詳しく解説します。
自分に必要な英語レベルを事前に確認しましょう!
4年制大学の場合
アメリカには4年制大学が私立・公立合わせて約3,000校あります。
求められる英語力は大学によって異なりますが、一般的に4年制大学の入学に必要な英語力は、以下のとおりです。
英語試験の種類 | スコア |
TOEFL | 61〜90点 |
IELTS | 5.0〜6.0 |
英検 | 準1級 |
4年制大学では、専門的な学問を完全に英語で学ぶため、少なくとも上記の英語力が必要です。
2年制大学の場合
アメリカには、約1,300校程の2年制大学があり、そのうち7割が公立のコミュニティカレッジ、残りが私立のジュニアカレッジです。
コミュニティカレッジとジュニアカレッジでは、それぞれ求められる英語力が異なります。
コミュニティカレッジ
英語試験の種類 | スコア |
TOEFL | 45〜61点 |
IELTS | 4.0〜5.0 |
英検 | 2級 |
ジュニアカレッジ
英語試験の種類 | スコア |
TOEFL | 79点 |
IELTS | 6.5 |
ジュニアカレッジの方がレベルが高いですが、卒業すると準学士号を取得できます。
語学留学の場合
語学留学の主な目的は英語力を向上させることであり、高い試験スコアが必要というわけではありません。
学校は英語のレベルに応じてクラス分けを行うため、英語が理解できなくてついていけないという心配は不要です。
ただし、学校や日常生活で困ることのない程度の基本的な英語力やコミュニケーションスキルは事前に備えておくことが重要です。
効果的な英語学習を進めるために、単語力や読解力を広げておくこともおすすめです。
専門学校の場合
アメリカの専門学校では、すベての授業が英語で行われるため、授業内容を理解できる程度の英語力が必要です。
英語試験の種類 | スコア |
TOEFL | 45点以上 |
英検 | 2級A程度 |
専門学校ではファッション、デザイン、音楽などの専門知識を学びます。
学習内容に関連した、基本的な専門用語を事前に学んでおくと、授業がスムーズに受けられるでしょう。
また、現地の専門学校ではELS(英語語学スキル)のクラスも提供されており、留学中に英語の勉強ができます。
英語に自信がない方でも、留学先で英語を習得することが可能です。
アメリカ留学で有利になる英語の資格
アメリカの大学入学には、入学試験がなく、代わりに英語力を評価する資格が入学選考の基準となります。
アメリカ留学で有利になる英語の資格は、以下の5つです。
アメリカ留学で使える英語の資格
- TOEFL
- IELTS
- TOEIC
- 英検
- Duolingo English Test
それぞれの試験について、それぞれ解説します。
TOEFL
TOEFLは、英語を母国語としない留学生向けの英語能力試験です。
世界的な標準となる英語テストであり、留学に関連した試験内容を含むため、アメリカ留学において有利な資格です。
TOEFLは、アメリカを含む約130か国で行われており、多くの大学がTOEFLスコアを英語力の指標として利用しています。
試験の英語は基本的にアメリカ英語で行われ、英語の4技能である、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングのテストが実施されています。
日本では、インターネットを利用したiBTテストが一般的です。
\ TOEFL対策するならまずはチェック!/IELTS
IELTSは、英語圏への留学や進学、移住を考える方々の英語能力を評価する世界的に認知されたテストです。
アメリカでは主流とされるTOEFLに加え、年々IELTSを利用するアメリカの教育機関が増加しており、現在は3,000校以上が採用しています。
難易度はTOEFLより高く、名門大学であるハーバードやイェール大学でもIELTSスコアを評価材料として用いています。
IELTSの試験は、4つのセクションから構成されており、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの能力を測定します。
試験の形式は基本的に筆記で行われ、日本国内では毎週ほぼ全国16都市で試験が実施されています。
\ 留学するならIELTSを受験しよう!/TOEIC
日本国内では英語の資格として広く認知されているTOEICですが、アメリカ留学においては認定されていない場合が多いです。
TOEICは、主にアジア圏で有効な英語能力試験であり、国際的な評価は限定的です。
しかし、留学を検討する際、TOEICスコアを約600点程度に向上させておくことで、基本的な会話も理解できる能力が身に付き、海外生活で役立ちます。
\ TOEICの難易度をチェックしておこう!/英検(実用英語技能検定)
英検は、アメリカでは200以上の大学や高校で英語能力を測る指標として認められています。
英検は国によって認定された公的な資格であり、海外からの信頼性が高いです。
アメリカ留学を考える際には、英検の準2級以上の取得が役立つでしょう。
英検は2つのセクションに分かれており、以下の4つのテストが含まれています。
セクション | |
---|---|
一次試験 | リスニング |
リーディング | |
ライティング | |
二次試験 | スピーキング |
二次試験に進むためには、まず一次試験に合格する必要があります。
もし二次試験で不合格となった場合、次回の試験では一次試験が免除されます。
\ 留学に役立つのは何級?/Duolingo English Test
Duolingo English Testは、ほかの試験と比較して歴史が浅く、2016年から提供されている新しい英語力評価試験です。
Duolingo English Testは、アメリカの企業であるDuolingoが展開する語学学習アプリやサービスに関連して運営されています。
現在、世界中で2,000校以上の教育機関が入学選考の材料として認めています。
この試験は完全にオンラインで行われ、自宅で約1時間で受験が完了し、結果は48時間以内に届くという圧倒的な速さが特徴です。
Duolingo English Testの内容は、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4つのセクションから構成されています。
受験料が約5,000円と手頃な価格であるため、試験を試してみたい方にも適しています。
\ DETについて徹底紹介!/アメリカ留学前にやるべき勉強
留学の準備期間に十分な学習時間を取ることは、留学の充実度を大きく左右します。
事前に英語をしっかりと学習しておけば、留学先の授業内容を理解しやすくなり、コミュニケーションの幅も広がるでしょう。
留学前までに行うべき英語学習のポイントをご紹介します。
英単語を学び語彙力を高める
留学前の重要な準備として、まず最初に取り組むべきことは、英単語を多く覚えることです。
英単語を理解しないと、会話そのものが難しくなります。
授業はもちろん、日常会話でも困難を感じてしまうでしょう。
単語学習を通じて語彙力を向上させ、授業や友人との交流に役立てましょう。
日常生活で頻繁に使用される英単語は、約1,000語といわれています。
中学校卒業レベルの1,200語から復習も兼ねて覚えましょう!
英文法を学びレポートに備える
アメリカの大学に留学する際には、多くのレポートを提出する必要があり、文法の力が求められます。
そのため、中学や高校で学んだ文法書などを復習しておくことは重要です。
文法スキルが備わると、自然な会話も可能になります。
ただし、文法を理解するだけでなく、実際に文章を書いて表現を練習することも大切です。
日常的に英文を書く習慣をもつことで、大量のレポートに追われたとしても対応できるでしょう。
リスニング・スピーキング力の強化
日本の授業形式とは異なり、アメリカの大学ではディスカッションやディベートを重視した授業が多くあります。
そのため、リスニング力・スピーキング力は、あらかじめ強化しておく必要があります。
最近では、YouTubeやNetflixなどを活用して、好きな映画や配信を視聴する方法が広まっています。
教科書的な話し方ではなく、ネイティブが自然なスピードで話すことから、ほぼ現地の英語に慣れる練習ができます。
スピーキングを向上させるためには、英会話アプリを活用したり、実際に声を出してフレーズを音読することが有効です。
また、オンライン英会話も人気があり、試してみる価値があります。
英語を話すことに対する、心理的なハードルを取り除くことが重要です!
アメリカ留学で英語力を伸ばすポイント
アメリカ留学をしても、英語力が日常会話程度で止まり、それほど伸びなかった方は実際のところ少なくありません。
確実に英語力を向上させるには、学習の過程を軽視せず、常に自分が勉強中の身であることを意識することが大切です。
留学期間中も、英語力向上のために具体的な行動を取る方法を紹介します。
日本語から離れる意識をもつ
アメリカに滞在する際は、なるべく日本語でのコミュニケーションを避けるように心がけましょう。
主要都市であるロサンゼルスやシアトルなどには、多くの日本人が住んでいますが、それでも地域によって状況は異なります。
慣れない環境で心細さを感じると、同じ言語を話す仲間との交流に安心感を見出すことがあります。
しかし、日本人と過ごすことが英語の習得を妨げることになることもあります。
現地の日本人とも英語で会話をし、ネイティブと友達になるなど、積極的に英語を使う環境を整えることが大切です。
積極的に発言する
アメリカでの滞在中は、積極的にコミュニケーションを取ることを心がけましょう。
英語を使う機会が少ないと、英語力の向上が制約されることがあります。
授業での発言はもちろん重要ですが、クラスメイトとも自発的にコミュニケーションを図り、関わる努力をしましょう。
英語が間違っていても問題ありません。アメリカは移民が多く住む国であり、実際に80%以上が非ネイティブの話者です。
多くの方々が第二言語として英語を学びながら日常生活を送っているため、私たちと同じ仲間といえます。
レストランやスーパーなどで最低限の会話だけでなく、簡単な言葉やフレーズを付け加えて楽しい会話を楽しむことも大切です。
予習・練習・復習をしっかり行う
日常的に学習を怠らずに取り組むことは、留学期間中に英語力を向上させる要因です。
授業や日々の生活で学んだ英単語や表現を、すぐにメモして記録しておくことが重要です。
自己の予習、練習、そして復習を行うことで、スキルを効率良く磨けます。
理解できなかった単語や表現は無視せず、辞書を引いて調べることをおすすめします。
英語力を最速で向上させるには、知識を蓄えること以上に、実際に言葉を使用することが重要です。
予習した表現などは覚えるだけでなく、積極的に使ってみることが大切です!
アメリカを留学先に選ぶメリット
英語を話す国々のなかで、アメリカを留学先として選ぶ際の利点は多岐にわたります。
ほかの英語圏ではできない、アメリカならではの良さを紹介します。
アメリカ英語が学べる
アメリカ英語は、英語のなかでも国際的な標準となるスタンダードな英語です。
イギリスやカナダなど、ほかの英語圏にはない、アメリカ固有の表現などを学べます。
アメリカ本土の英語に触れることで、発音やイントネーションだけでなく、フレーズも習得できます。
教科書には載っていない現実の英語を経験できる、最高の英語環境といえるでしょう。
大学・語学学校の選択肢が幅広い
アメリカは留学の際に非常に人気のある目的地であり、大学だけでも約4,000校が存在します。
同様に、語学学校も立地や提供するサービスなど、多くの観点から自身の目的や学力に合った学校を選べます。
現地の住民や他国からの留学生は、学業に対して非常に熱心な方が多く、英語学習に徹底的に取り組む環境が整っています。
世界各国の文化や習慣が学べる
アメリカは、“melting pot”(人種のるつぼ)として知られ、世界中から多様な人種が集まって成り立っている国です。
同様に、留学も世界各国から多くの留学生が集まる場となっています。
さまざまな国の学生と交流することで、その国の文化や習慣を知る機会が広がり、新たな発見や学びが生まれます。
アメリカに留学する学生は一般的にポジティブな姿勢をもっています。
内向的な傾向がある日本人にとっては、視野を広げることや固定概念を破ることによる成長の機会となるでしょう。
アメリカ留学の注意点
アメリカが世界の中心といわれる一方で、完璧な国ではなく、ほかの国と比べてもデメリットや注意すべき点が存在します。
以下で、アメリカ留学する際のデメリットや注意点について解説します。
治安が悪い
アメリカ留学において考慮すべき大きなリスクの一つが、治安の悪さです。
アメリカの犯罪率は、日本の10倍以上です。
銃社会であるアメリカでは、自身の安全は個人の責任とされ、警戒心をもつ必要があります。
夜間の単独外出を避ける、人通りの少ない場所を避けるなど、犯罪を未然に防ぐための対策を取ることが大切です。
他国に比べ留学費用が高くつく
アメリカ留学は、他国に比べて学費や生活費が相対的に高くなることがあります。
とくに、学費には大きな差が見られます。
ほかの国と比較すると、カナダの場合は年間で約150万円から、オーストラリアは約230万円からの学費に対し、アメリカの学費は約300万円からと高額です。
都市部においてはさらに高い場合もありますが、その代わりに高度な教育を受けたり、最新のサービスを享受できる魅力がアメリカにはあります。
\ 費用を抑えて留学を実現する方法を紹介!/まとめ
今回はアメリカ留学をする際に必要な英語力について、留学方法別に紹介しました。
希望する学校を選んだら、提示された資格試験のスコア要件を確認しましょう。
その要件に到達できるよう、まず最初に英語学習を開始することが大切です。
留学先が決まったあとも、出発までの期間を活用して英語の復習や予習を行うことで、現地での生活が大きく変わるでしょう。
授業内容を理解したり、ほかの留学生との交流を深めるためにも、前もって英語力を向上させる努力が欠かせません。
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