
オーストラリア留学は、英語力を磨きながら国際的な感覚を身につけたい大学生にとって魅力的な選択肢です。
世界トップレベルの教育を比較的安価に受けられることや、現地で働くチャンスを得やすく卒業後の進路が多様である点も特徴です。
本記事では、オーストラリア留学の魅力やおすすめの大学・プログラム、費用の詳細に加え、留学準備や現地でのアルバイト事情について詳しく解説します。
はじめての留学でも安心して計画を進められるよう、役立つ情報を網羅していますので、オーストラリア留学を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
オーストラリア留学の魅力

オーストラリア留学は、教育の質、学費、卒業後の進路など、さまざまな面でメリットがあります。
ここでは、オーストラリア留学のおもな魅力を深堀りして紹介します。
英語と国際的感覚が身につく
オーストラリアへの留学は、英語力向上と国際的な視野を広げる絶好の機会です。
英語を母国語とする環境に身を置くことで、日常会話から学術的な英語まで、実践的な語学力を飛躍的に向上させることができます。
また、ネイティブスピーカーとの交流を通じて、単なる言語スキルだけでなく、文化的な理解や非言語コミュニケーションも学べます。
さらに、オーストラリアは世界中から留学生が集まる国であり、世界各国の留学生と交流し、多文化に触れる機会も豊富です。
多様なバックグラウンドを持つ人々と交流することにより、グローバル社会で求められる柔軟な思考力と、異なる価値観を理解し尊重する異文化理解力を養うことができます。
留学によって身に付く語学力、国際的感覚は、将来のキャリアだけでなく、人生全般においても大きな財産となるでしょう。
世界トップレベルの大学教育
オーストラリアには、世界ランキングで上位にランクインする大学が多数存在します。
世界的に高い評価を受けている大学には、メルボルン大学、シドニー大学、クイーンズランド大学などが挙げられます。
オーストラリアの教育機関は政府によって管理されており、内容と資格・学位のレベルが保証されている点も大きな特徴です。
研究と教育の質が高く、最新の知識や技術を学ぶことができます。
科学技術、ビジネス、環境学などの分野は世界的に見てもレベルが高く、留学生に人気です。
また、実践的な教育に力を入れており、なかには公的資格が取得できる専攻もあります。
公的資格を取得しておくことで、卒業後の現地就職の選択肢も広がります。
さらに、オーストラリアでは多くの大学が留学生向けのサポート体制を整えているため、初めての海外生活でも安心して学業に集中できる点も魅力です。
学費が比較的安い
オーストラリアの大学の学費は、アメリカやイギリスと比較すると比較的安価です。
大学や学部によっても差がありますが、年間の学費は約20,000〜40,000オーストラリアドル(約150万〜300万円)が相場です。
また、オーストラリアと日本の教育制度は異なり、多くの学士課程は3年で修了できます。
4年制の国と比較して、1年間分の生活費や学費を抑えることができます。
家賃や生活費が高い傾向にある都市圏を避けることで、さらにコストを抑えることが可能です。
質の高い教育を比較的安価に受けられる点でも、オーストラリアは留学先として非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
卒業後の未来が開ける
オーストラリアの大学を卒業すると、卒業後に長期滞在できるビザを得ることができます。
現地就職を希望する場合は、卒業ビザで就労可能です。
帰国就職、大学院進学に加え、現地就職の道も開けるため、卒業後のキャリアの選択肢が大きく広がります。
日本でも多くの企業が国際経験を高く評価しており、とくに留学で培われた英語力や異文化適応能力はグローバル人材としての大きな強みです。
さらに、卒業ビザを利用して、現地企業での経験を積むことは、将来的に日本で働くことを希望する場合でもアピールポイントとなります。
オーストラリアの大学卒業資格は国際的にも認知されているため、現地だけでなく、日本や他国での就職活動においても大きなアドバンテージとなるでしょう。
おすすめの大学・プログラム
オーストラリアの大学は3年制が一般的で、2学期制が主流です。
正規で入学する場合の入学時期は2月、11月で、一般教養の授業はなく、すぐに専門課程から履修するのもオーストラリアの大学の特徴です。
語学力に自信がない方や、語学力の向上を目的とした留学の場合は、語学留学プログラムに参加するのもおすすめです。
続いては、オーストラリアの有名大学とおすすめの語学留学プログラムを紹介します。
有名大学の紹介
オーストラリアの大学の中で、とくに優れたトップ8校は「グループ・オブ・エイト(Group of Eight)」と呼ばれています。
下記の8校は、オーストラリア国内でもトップレベルの教育を提供していることで知られています。
グループ・オブ・エイトの大学
- メルボルン大学(ビクトリア州メルボルン)
- クイーンズランド大学(クイーンズランド州ブリスベン)
- ニューサウスウェールズ大学(ニューサウスウェールズ州シドニー)
- シドニー大学(ニューサウスウェールズ州シドニー)
- オーストラリア国立大学(キャンベラ特別区域キャンベラ)
- モナッシュ大学(ビクトリア州クレイトン)
- アデレード大学(南オーストラリア州アデレード)
- 西オーストラリア大学(西オーストラリア州パース)
世界大学ランキングで上位に入る大学も多く世界的な評価も高いため、オーストラリア以外の国で就職する際にも大きな強みとなります。
また、オーストラリアでは、日本の大学のような入学試験がないのが一般的で、書類審査で入学の合否が決まります。
日本や他国の同レベルの大学に比べて、入学のハードルが低い点も特徴です。
語学留学プログラム
語学力を集中的に向上させたい方には、語学留学プログラムへの参加がおすすめです。
オーストラリアでは、多くの語学学校が英語の基礎からビジネス英語、試験対策コースまで幅広いプログラムを提供しています。
夏期語学留学など、夏や冬、春などの大学の長期休みを利用して参加できるものもおすすめです。
大学進学を目指しているものの語学力に自信がないという方は、各大学が開講しているファウンデーションコースの受講がおすすめです。
留学生向けの準備コースで、大学に進学するために必要な基礎知識や語学力を身につけることを目的としています。
また、実践的な語学力を身につけたい方は、語学を学びながら現地での仕事を体験できる、ワーキングホリデー留学、インターンシップ付き語学留学などの選択肢もあります。
これらのプログラムを活用することで、日常英会話はもちろん、アカデミック英語からビジネス英語まで、自身の目的に合わせて英語を学ぶことができます。
オーストラリア留学の費用

留学を計画する際には、費用の計算はとても重要です。
授業料のみならず、家賃、大学までの交通費、食費などの生活費も計算する必要があります。
授業料は大学やプログラムによって異なり、生活費も同じオーストラリア内でも滞在エリアに応じて変動します。
続いては、留学にかかる費用の詳細について詳しく解説します。
授業料の相場
オーストラリアの大学の授業料は、専攻や大学によって異なりますが、年間約20,000〜45,000オーストラリアドル(約190万〜440万円)が一般的です。
理系や医学系のコースは学費が高めになる傾向がありますが、人文学や教育学は比較的低めです。
また、公立大学よりも私立大学の方が学費が高めになる傾向があり、オーストラリアの名門校である「グループ・オブ・エイト」はさらに高めです。
語学学校への留学の場合は、予算やスケジュールに合わせて1週間単位で留学期間を設定できることが一般的です。
授業料は学校や留学期間によって異なりますが、週300〜550オーストラリアドル(3万〜5万4000円)が目安になります。
学費や生活費を考慮すると、1年間で約200〜750万円の予算が必要です。
生活費の相場
生活費の大部分を占めるのは滞在費と家賃です。
留学中の滞在先は、ホームステイや学生寮、シェアハウスへの入居などの選択肢があり、費用の目安は下記のとおりです。
また、通学日は学内や学外での昼食が必要となりますが、オーストラリア国内での一般的なランチの価格は10〜15オーストラリアドル前後です。
都市によって変動?生活費用
- 生活費の総計は、滞在する都市やライフスタイルによっても大きく異なり、シドニーやメルボルンなどの大都市では月々1,500〜2,500オーストラリアドル(約11〜18万円)が必要となります。
- 一方、地方都市や郊外では月々1,000〜1,500オーストラリアドル(約7〜11万円)程度に抑えることも可能です。
予算に合わせて留学先の都市や滞在方法を選択するなど、無理のない範囲で計画を立てましょう。
奨学金について
政府機関や大学、民間団体が提供する奨学金制度を利用することで、授業料や生活費の負担を軽減できます。
授業料の25〜50%を免除できる可能性もあり、奨学金のなかには返済不要のものもあります。
奨学金への応募には、エッセイや推薦状などの提出が必要となることが多いため、余裕を持って準備を進めることが大切です。
奨学金制度によって、応募条件が設けられてあるものがありますが、数多くの奨学金があるため応募条件に当てはまるものを探してみてください。
オーストラリアでのバイト事情
学生ビザを持っている留学生には、アルバイトが許可されています。
現地でのアルバイトは、生活費の補填できるだけでなく、現地での実践的な経験を積む貴重な機会です。
現地の人々との交流もでき、英語力やコミュニケーション力の向上にもつながります。
留学中のアルバイトの条件や勤務先の探し方などを紹介します。
アルバイト許可条件
オーストラリアでは、学生ビザ(サブクラス500)を持つ留学生にアルバイトが認められています。
学期中は週20時間まで、休暇中は無制限で働ける条件が設定されています。
また、アルバイトを始めるには、TFN(Tax File Number)と呼ばれる納税番号を取得する必要があります。
これは、税金の計算や給与支払いに必要な番号で、オンラインで簡単に申請が可能です。
一般的な職種と時給
オーストラリアのアルバイトは、レストランやカフェなどの飲食店スタッフ、飲食店でのキッチン、ホテルの清掃員や接客業務などの職種が人気です。
また、日本での就業経験がある場合は、そのスキルを活かした職種に就くことも可能です。
時給は職種や地域によって差はありますが、最低時給は約21オーストラリアドル(約1,500円)となっており、日本よりも高めです。
とくに週末や祝日には割増賃金が適用されることがあり、短期間で効率よく収入を得られる可能性もあります。
アルバイト先を選ぶ際には、自分の語学力に合った働きやすい環境であるか、学業との両立が可能かどうかを考慮することが大切です。
アルバイトの探し方
アルバイトを探す際にはいくつかの方法があります。
まず、通っている大学のキャリアセンターなどで、留学生向けのアルバイト情報やサポートを提供している場合があります。
留学生でも応募しやすい条件のものが見つかる可能性が高いです。
オーストラリアの求人サイト!
- より選択肢を広げたい場合は「Seek」「Indeed」「Gumtree」などの求人サイトを利用が効果的です。
生活圏内にあるカフェやレストランで掲示される求人情報に注目してみるのもいいでしょう。
さらに、現地の友人や知人からの紹介も、信頼できる職場を見つけやすいのでおすすめです。
アルバイトへの応募の際は、履歴書やカバーレターを用意し、面接に向けて準備を整えておきましょう。
面接時には、英語でのコミュニケーション能力をアピールすることが採用に繋がるポイントです。
オーストラリアのアルバイト事情について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
留学準備と手続き
オーストラリアの大学への留学は、IELTS6.5以上の英語力と最終学歴の成績がおもな条件です。
合格には、英語力と成績のどちらも条件を満たしている「正式合格」と、成績のみ条件を満たしており、英語力のみ満たしていない「条件付き合格」があります。
志望する大学や学部によって求められるスコアや条件が異なりますので、事前に応募要件を確認し、余裕を持ってスコアの取得を目指しましょう。
さらに、留学前には事前準備と手続きが欠かせません。
必要な書類や手続きは多岐にわたり、とくにビザの取得や書類の提出は早めに取り組むことが重要です。
必要なものを事前にリストアップし、現地生活に向けてしっかり準備を整えることが大切です。
必要なもの
オーストラリア留学を始めるためには、以下のものを準備しておくことが必要です。
- 入学願書などの書類:願書、成績証明書、卒業証明書、語学試験のスコア
- パスポート:有効期限が十分に残っているかどうかを確認
- 学生ビザ:必要な書類を揃え、早めに申請しましょう
- 健康保険(OSHC):留学生には加入が義務付けられています
そのほか、日本からオーストラリアへ移動する航空券、現地で使用するオーストラリアドルの外貨などの用意も必要です。
準備はできるだけ早めに進めておくことで、気持ちに余裕を持って渡航できます。
ビザ取得の手順
オーストラリアの学生ビザ(サブクラス500)の申請手順は以下のとおりです。
- 1:留学先の大学や語学学校から入学許可証(CoE)を取得留学先の学校から発行されるCoEがビザ申請に必要です。一般的に合格通知書(Letter of Offer)が届いたあと、初回請求額の支払い後に取得できます。
- 2:OSHC(海外留学生健康保険)に加入ビザ申請時に証明が必要です。レシートなどの提出を求められることもあります。
- 3:ビザ申請フォームをオンラインで提出オーストラリア移民局の公式サイト「ImmiAccount」で申請をおこないます。CoE、パスポート、語学力証明のスコア、財政証明書、OSHCの加入証明などの書類のアップロードが必要です。
- 4:申請料の支払い申請料は約620オーストラリアドル(約45,000円)です。
- 5:健康診断を受ける学生ビザが受理されたあと、必要に応じて指定医療機関での健康診断が必要になる場合もあります。通常過去1年以内に受けていない場合に必要となります。
CoEの発行や提出に必要な書類を集めるためには、時間がかかる場合があります。
ビザ申請は余裕を持って取り組むようにし、遅くても入学の1ヶ月前には準備をはじめましょう。
語学対策
語学力は、入学の要件として求められているだけでなく、現地での生活や学びにも直結する重要な要素です。
オーストラリア留学の成功に直結するため、事前にしっかりと対策をおこないましょう。
大学や学部によって異なりますが、ファウンデーションコース(大学進学準備コース)を目指す場合は、TOEFL iBT 70以上、IELTS 5.5以上程度が目安です。
大学学部課程への進学を目指す場合は、TOEFL iBT 70以上、IELTS 6.5以上程度を目安に準備をしましょう。
また、ライティング、スピーキングは独学での学習が難しいセクションです。
オンライン英会話やIELTSの対策講座を利用するなどの選択肢もおすすめです。
留学サポート情報
留学を成功させるためには、余裕を持った計画を立てることと、綿密な事前準備が欠かせません。
学校選びから出願手続き、渡航後のサポートまでを一貫して担当してもらうことができる、留学エージェントや大学のサポートなどを活用するのがおすすめです。
また、多くの大学で留学生専用の窓口やオリエンテーション、就職支援などのサポートプログラムが実施されています。
渡航後は、このようなサポートを積極的に活用することで、不安を軽減し、留学生活を充実させることが可能です。