2025/09/12

IELTS対策に必須!ディスコースマーカーの種類と活用法を紹介

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この記事を書いた人

バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。
  • ディスコースマーカーって、IELTSでどう役立つの?
  • どんな種類があって、どう使い分ければいいの?
  • 効果的な覚え方や注意点は?

ディスコースマーカーとは、文章や会話の流れをスムーズにし、論理展開をわかりやすくするための表現のことをいいます。

本記事では、ディスコースマーカーの基本的な役割から具体的な種類・使い方、IELTS対策での活用メリットまで、詳しく解説します。

さらに、リーディング・ライティング・スピーキングを向上させるための実践的なポイントもあわせて紹介するため、IELTS受験を控えた方はぜひ参考にしてください。

目次

IELTSで使える「ディスコースマーカー」とは?

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ディスコースマーカーとは、文章や会話のなかで「情報のつながり」や「話の流れ」を示す言葉のことを指します。

たとえば、“however”, “therefore”, “in addition” などが代表的な例です。

IELTSでは、とくにライティングやスピーキングで論理的な構成力が重視されるため、ディスコースマーカーを適切に使えることがスコアアップに直結します。

また、リーディングでもディスコースマーカーを意識することで、筆者の主張や段落の構成を素早く把握する助けになります。

IELTS対策でディスコースマーカーを覚えるメリット

続いては、なぜIELTS対策でディスコースマーカーを覚えることが重要なのかを、具体的なメリットとともに詳しく解説します。

英文読解力が向上する

ディスコースマーカーを覚える最大のメリットは、英文の読解スピードと理解力が大幅に向上することです。

これらの語句は、筆者が情報同士をどう関連づけているかを示す「目印」の役割を果たします。

たとえば、“on the other hand” という表現が出てきたら、これから対比が始まることがすぐにわかります。

その結果、次にどのような情報が来るかを予測しながら読めるようになり、無駄な読み直しが減ります。

リーディングでは、こうしたマーカーを手がかりにすることで設問の答えを効率良く探せたり、段落の要点をつかみやすくなるため、時間短縮と正確な理解の両方に役立ちます。

ライティングの論理構成が明確になる

ライティングTask 2では、主張を論理的に、一貫して展開する力が高く評価されます。

論理的に話を展開するには、各段落や文同士を自然につなぐディスコースマーカーを使用するのが効果的です。

たとえば、段落の冒頭で “Firstly”, “Moreover”, “In conclusion” などを使えば、文章の流れが明確になり、読み手に論理展開が伝わりやすくなります。

また、“This is because”, “For instance” などを入れることで、理由や具体例を読み手にわかりやすく提示できるようになります。

このように、ディスコースマーカーを適切に使うことで、主張・根拠・例・まとめといった各文章の役割を明確に区別できるようになり、説得力と構成力のあるエッセイが書けるようになります。

スピーキングの流暢さが向上する

スピーキングテストでは、即興で論理的に話す力と、話の流れをスムーズにつなげる力が求められます。

ディスコースマーカーを使うと、自分の考えを整理しながら話すことができるため、内容がより伝わりやすくなります。

たとえば、“I believe” や “In my opinion” で意見を明示し、“For example” で具体例を加えるだけで、聞き手にとってわかりやすく構成された発言になります。

また、“Well”, “Actually”, “Let me think” などの表現を使えば、自然な間を作りながら会話を続けられるため、流暢さを保つのにも役立ちます。

こうした表現を使いこなすことで、スピーキングの評価基準である「流暢さと一貫性(Fluency and Coherence)」のスコアアップにも直結します。

IELTS対策講座で実践練習をしよう

ディスコースマーカーを自然に使いこなせているかどうかは、なかなか自分では判断しにくいものです。

独学に不安がある場合は、IELTS対策に特化した英語スクールやオンライン英会話を活用して、実践的な練習を重ねることがおすすめです。

ネイティブスピーカーやプロ講師による添削やフィードバックを通じて、自分が頻繁に使ってしまう表現の癖や、より自然で効果的な言い回しを学ぶことができます。

バークレーハウスのIELTS対策講座では、講師と1対1でおこなう完全プライベートレッスンが受けられます。

レッスン内容や日程は自由にカスタマイズできるため、「ディスコースマーカーの使い方を重点的に練習したい」といった特定のスキルにフォーカスした学習にも柔軟に対応してもらえます。

レッスンは対面・オンラインどちらでも可能なため、自分の好きな受講方法でIELTS対策ができます。

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ディスコースマーカーのおもな種類と使い方

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ディスコースマーカーにはさまざまな種類があり、それぞれが「順序を示す」「対比を表す」「理由や結果を説明する」など、異なる役割をもっています。

単語やフレーズ自体はシンプルでも、どの場面でどう使うかによって、文章や発言のわかりやすさが大きく変わります。

以下では、目的別に使えるディスコースマーカーの種類とその使い方のポイントを紹介します。

順序・時間を示すもの

話の展開や時系列の流れを明確にしたいときに使います。

ライティングTask 2やスピーキングでは、段落構成や話の展開を整理するのに役立ちます。

代表的な表現:

  • After this
  • First
  • First of all
  • Firstly
  • Later
  • Moving on to the next reason
  • On top of that
  • Secondly
  • Subsequently
  • The first thing
  • Thirdly
  • To begin with
  • Finally

例文:

First of all, I’d like to talk about the main reason.

まず最初に、おもな理由についてお話しします。

Subsequently, the situation became more serious.

そのあと、状況はさらに深刻になりました。

Moving on to the next reason, we should also consider the environmental impact.

次の理由に移ると、環境への影響についても考慮すべきです。

因果関係を示すもの

理由や原因を説明したいときに使います。

主張を補強し、文章や発言の説得力を高める際に効果的です。

代表的な例:

  • As
  • As a result of
  • Because
  • Because of
  • Due to
  • Owing to
  • On account of
  • Since
  • Thanks to
  • This is because + SV

例文:

Because I was tired, I went to bed early.

疲れていたので、早く寝ました。

Due to the heavy rain, the event was cancelled.

大雨のため、そのイベントは中止されました。

Thanks to modern technology, communication is much easier today.

現代のテクノロジーのおかげで、今ではコミュニケーションがずっと簡単になっています。

This is because people are becoming more health-conscious.

これは、人々がより健康に気をつかうようになってきているからです。

また、“This is because〜” のように、あとから理由を補足する言い回しは、論点を強化したいときに便利な表現です。

これらの表現を使うことで、原因と結果の関係が明確になり、文章全体の論理性が強まります。

対比・譲歩・比較を示すもの

異なる視点や意見を示すときに使います。

自分の立場だけでなく、ほかの視点も取り入れることで、文章や発言の論理深さが増します。

代表的な表現:

  • Although
  • Despite
  • Equally
  • However
  • If I compare it to my country
  • In a similar fashion
  • In contrast
  • In the same way
  • Instead of
  • Likewise
  • On one hand
  • On the other hand
  • Whereas

例文:

On one hand, technology improves our lives. On the other hand, it can reduce human interaction.

一方では、テクノロジーは私たちの生活を向上させますが、もう一方では、人間同士の交流を減らす可能性もあります。

Although I enjoy big cities, I sometimes miss the countryside.

都会生活は楽しいですが、時々田舎が恋しくなることもあります。

If I compare it to my country, the cost of living here is much higher.

自分の国と比べると、ここでの生活費ははるかに高いです。

結果・帰結を示すもの

ある原因に対する結果や結論を述べたいときに使います。

文章のまとめや意見の強調に有効です。

代表的な表現:

  • Accordingly
  • As a consequence
  • As a result
  • Because of this
  • Consequently
  • For that reason
  • Hence
  • In consequence
  • So
  • Then
  • Therefore
  • Thus
  • This is why + SV

例文:

Therefore, we need to take immediate action.

したがって、私たちはすぐに行動を起こす必要があります。

As a result, the company’s profits increased.

その結果、その会社の利益は増加しました。

This is why regular exercise is so important.

これが、定期的な運動が非常に重要である理由です。

追加・列挙を示すもの

情報や意見を付け加えたいときに使え、スムーズな文章展開を助けるのに役立ちます。

代表的な表現:

  • Additionally
  • Also
  • And
  • Another good example of this is
  • Another reason for this
  • Another thing that comes to mind
  • Besides
  • One more thing

例文:

Additionally, this method is more cost-effective.

さらに、この方法のほうが費用対効果に優れています。

Another reason for this is the lack of public transport.

これには公共交通機関の不足という別の理由もあります。

One more thing—I’d like to add a comment about safety.

もう1点、安全性についてもコメントしたいと思います。

例示・具体化を示すもの

主張に具体的な例を加えたいときに使います。

文章や発言の説得力を高めるのに効果的です。

代表的な表現:

  • A classic example is
  • A clear example of this can be seen
  • A great example of this is
  • A personal example is
  • A striking example is
  • For example
  • For instance
  • Illustrated by
  • In other words
  • Such as

例文:

For example, many people use apps to track their sleep.

たとえば、多くの人が睡眠を記録するアプリを使っています。

A classic example is the use of smartphones in classrooms.

典型的な例としては、教室でのスマートフォンの使用が挙げられます。

In other words, people want more flexibility in their work.

言い換えると、人々は仕事においてもっと柔軟性を求めているということです。

要約・結論を示すもの

話のまとめや結論を述べたいときに使います。

文章や発言の論理を締めくくる際に使うと便利です。

代表的な表現:

  • A small minority of…
  • As a result
  • As a rule
  • Because of this
  • Broadly speaking
  • Consequently
  • Generally
  • In most cases
  • It is often said that…
  • On the whole
  • So
  • Then
  • The vast majority of…
  • Therefore

例文:

As a result, the number of users increased dramatically.

その結果、利用者数は急増しました。

On the whole, I think the benefits outweigh the drawbacks.

全体的に見て、利点が欠点を上回ると思います。

言い換え・補足を示すもの

前述した内容を別の形で言い直したり、補足したりしたいときに使います。

相手の理解を助け、文章や発言をよりわかりやすくする効果があります。

代表的な表現:

  • In other words
  • It means (that)
  • Namely
  • That is (to say)
  • Which means

例文:

In other words, we need to act now to solve this issue.

言い換えれば、この問題を解決するには今すぐ行動する必要があるということです。

That is to say, the service must be more user-friendly.

つまり、そのサービスはもっと使いやすくあるべきです。

強調・意見を述べるときの表現

自分の考えや重要なポイントを強調したいときに使います。

ライティングやスピーキングで積極的に取り入れると、主張がよりはっきり伝わる表現です。

代表的な表現:

  • I believe
  • I think
  • In my opinion
  • In my view
  • It is important (necessary) that…
  • It is not A but B that…
  • The fact is that…
  • The point is that…
  • What matters is that…

例文:

I think people should exercise more regularly.

私は、人々はもっと定期的に運動すべきだと思います。

In my view, online education has many advantages.

私の見解では、オンライン教育には多くの利点があります。

What matters is that we learn from our mistakes.

重要なのは、私たちが失敗から学ぶことです。

間を取って考えるときの表現(会話のつなぎ)

スピーキングのなかで一呼吸置きたいときや、すぐに答えが浮かばないときに使えるつなぎの表現です。

考える時間を作ったり、会話のテンポを整えたりしたいときに役立ちます。

代表的な表現:

  • Actually
  • Basically
  • Let me think about that…
  • That’s a difficult (or interesting) question
  • I haven’t thought of that before
  • Well…

例文:

Let me think about that…

ちょっと考えさせてください…。

Well… I suppose it depends on the situation.

ええと…状況によると思います。

Actually, I have a different opinion.

実は、私には違う意見があります。

こうした表現をあらかじめストックしておくことで、スピーキング本番で焦らず、自然なやりとりができるようになります!

ディスコースマーカーの効果的な覚え方

ディスコースマーカーは、文章の論理展開や意味のつながりを示す重要な語句です。

そのため、どの位置に置くか、どのような文脈で使うかが正確さや評価に直結します。

ディスコースマーカーを効率よく習得するためには、単語として暗記するだけでなく、「文脈の中で覚える」ことが何より大切です。

たとえば、“on the other hand” を覚える際には、対比を表す複数の例文をまとめて学ぶことで、実際の使い方が自然と身につきます。

例:on the other hand(対照的に)

Online education is convenient for busy people. On the other hand, some students need face-to-face interaction to stay motivated.

オンライン教育は忙しい人にとって便利だが、一方で対面の交流がないと意欲を保てない学生もいる。

Many people enjoy city life. On the other hand, others prefer the peace and quiet of the countryside.

都会の生活を楽しむ人も多い。一方で、田舎の静けさを好む人もいる。

このように例文を交えて学ぶことで、実践的な語感が身につきやすくなります。

また、「知っている」だけでは不十分で、「実際に使える」ようにすることが重要です。

ライティングやスピーキングで繰り返しアウトプットする練習を通じて、自然な使い方が身についていきます。

オンライン英会話や模擬試験などを活用して、「話しながら使う」「書きながら使う」機会を積極的に増やしましょう。

さらに、IELTSのモデルアンサーを分析するのも非常に効果的です。

実際の回答例のなかで、どのディスコースマーカーがどの位置に、どんな意図で使われているのかをチェックすこと、自分の表現にも応用しやすくなります。

ディスコースマーカーを使う際の注意点

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ディスコースマーカーは、英語で論理的に伝えるために欠かせない要素ですが、使い方を誤ると逆効果になることもあります。

このセクションでは、ディスコースマーカーを使う際に注意すべきポイントを2つに分けて解説します。

使いすぎると逆効果になることも

ディスコースマーカーは、文章や会話の論理を整理するうえで非常に効果的です。

しかし、使いすぎると文章が冗長になったり、会話が不自然に聞こえたりする恐れがあります。

とくに、同じ表現を繰り返して使うと、単調で稚拙な印象を与えてしまい、語彙力の評価にも悪影響を及ぼす可能性があります。

そのため、ディスコースマーカーは「必要な場面でだけ使う」という意識が重要です。

適度に使用することで、文章や発話がすっきりと洗練され、伝えたい内容がより明確になります。

具体的には、1つのパラグラフ内で同じ種類のディスコースマーカーを複数回使わないように注意しましょう。

場面に合った表現を心がける

ディスコースマーカーは、場面や目的に合った表現を選ぶことが大切です。

とくに、IELTSなどアカデミックな試験においては、“besides”, “anyway” などの口語的表現は避けたほうが無難です。

これらは日常会話ではよく使われますが、正式なエッセイやスピーチでは不自然に見えることがあります。

場面に応じて適切な言葉選びができることで、英語力の高さや柔軟性を示すことができます。

まとめ

ディスコースマーカーは、読み手や聞き手にとってわかりやすく、論理的なエッセイや会話を組み立てるために欠かせない表現です。

IELTSでは、リーディング・ライティング・スピーキングの各セクションで、論理的なつながりを表現する力、そしてそれを見極める力がスコアに直結します。

そのため、ディスコースマーカーを正しく使いこなせることは大きな武器になります。

重要なのは、単に知っているだけでなく、自然な文脈で使えるようになることです。

例文に繰り返し触れたり、アウトプットの練習を重ねたりしながら、すこしずつ使い慣れていきましょう。

バークレーハウスのIELTS対策講座では、経験豊富な講師とマンツーマンで学べる完全プライベートレッスンを通じて、ディスコースマーカーの使い方を実践的に習得できます。  

また、レッスン内容や日程は自由にカスタマイズ可能なため、「ディスコースマーカーの使い方を重点的に練習したい」といったニーズにも対応しています。  

正しいディスコースマーカーの使い方を身につけ、IELTSスコアアップを実現しましょう。  

現在、無料体験レッスンを実施中のため、まずはお気軽にIELTS対策講座の体験レッスンをお試しください。

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