海外大学院への進学を検討している方向けに、海外大学院進学に必要なGPAの目安や計算方法などを解説していきます!
GPAとはGrade Point Averageのことで、日本では評定平均値と訳されることが多いです。
つまり、高校や大学での成績を平均化した数値です。
日本の大学のGPA制度の例も紹介しているので、ぜひ大学院留学前の準備に役立ててください!
海外大学院で必要とされる「GPA」とは?
“ Grade Point Average ”であるGPAは、それまでの学生の成績評価の指標です。
算出方法は各大学によって多少異なりますが、各教科の平均値とお考えください。
では、なぜ海外の大学が過去のGPAを重視するのでしょうか。
その最大の理由は、受験生が「日常的に」「学問領域において」「努力できるか」を知りたいからです。
海外大学院では、自分の研究分野に、真摯に、愚直に取り組み、新しいアイディアや発見を生み出せる人を求めています。
たとえ留学生であっても、学問領域において貢献することが求められます。
学問に対して真摯な取り組みが長期に渡ってできるかどうかを、一発勝負のペーパーテストの結果ではなく、GPAで判断しているのです。
また、ほぼすべての大学院でGPAの提出が必要になります。
GPAを計算する方法
では、GPAは一体どのように計算されるのでしょうか。
ここではアメリカと日本でのGPAの計算方法の一例を見ていきましょう。
アメリカの大学で用いられる計算方法
意外に思われるかもしれませんが、GPAの計算方法は、世界的に統一された基準はありません。
ここでは、アメリカの大学の場合での、一般的なGPAの計算方法を解説していきます。
あくまで一例ですので、詳細は出願先の大学に確認してください。
まず、各科目の成績から「Grade Point(GP)」を算出する方法を、実例を見ながら計算していきましょう。
大学で単位取得時に与えられる成績評価は、A〜Fであることが多いです。
Aが一番良い成績、Bがその次、Fになると(Fail)を意味し、その単位を取得できなかったとなります。
そして、Aを4、Bを3、Cを2、Dを1、Fを0に置き換えます。
たとえば、3つの科目で以下のような成績を取得したとします。
- Anthropology(人類学、4単位)でA
- Computre Science(コンピュータサイエンス、2単位)でB
- Engineering(工学、3単位)でC
計算式は、以下のようになります。
(各科目の単位数×GP)の合計÷総単位数=GPA
あてはめると、” (4×4)+(2×3)+(3×2) ÷ 9 ≒ 3.1 “となり、GPAはおよそ3.1ということになります。
日本の大学はGPAの計算方法が統一されていない
先述のように、アメリカの大学でもGPAの算出方法は大学ごとに若干違いがありますが、日本の大学でも計算方法が統一されていません。
大学によって基準が異なります。
そもそも、「優・良・可・不可」の4段階評価である大学もあれば、
「秀・優・良・可・不可」や「S・A・B・C・F」の5段階評価などさまざま混在しています。
日本の大学の成績が複雑なことは、大学のアドミッションオフィスもわかっていますので、英文成績証明書を直接送付させて、原則として大学側が算出します。
海外大学院合格に必要なGPAはどれくらい?
ここでは、海外大学院合格のためのGPAの目安について解説していきます。
ご存知のように、GPAだけでは合否は決まりませんので、あくまで目安としてお考えください。
最低ラインは2.5~3.0が目安
海外大学院へのGPA最低ラインというのは存在していません。
ですが、出願書類提出の際に、上位の大学院であればあるほど、GPAの最低ラインを設け足きりを行うことが多いです。
目安として、名門大学などでなければ、最終学歴のGPAが「2.5〜3」ほどです。
日本の大学の成績が平均程度あれば、大学院へ出願できるでしょう。
名門大学院は3.8以上の場合も
名門の大学院の場合、合格者の平均GPAはより高くなります。
たとえば、ハーバード大学の大学院の場合、合格者の平均GPAは3.8以上とされています。
4がオールAのスコアですから、ほとんどの単位をAで取得している学生が集まります。
大学院の場合は、大学よりは競争率は下がりますし、エッセイや職務経験などもアピールに使用することができますが、GPAでも十分アピールできるようにしておくことが必要でしょう。
日本の各大学のGPA制度・計算方法の例
ここでは、日本の大学のGPA制度について解説します。
具体的な大学を例に計算をしていきましょう。
慶應義塾大学の場合
慶應義塾大学では、2017年以降入学の学生を対象にGPA が記載されるようになりました。
慶応義塾大学のGPAの計算方法を、大学公式ホームページの情報を元に解説します。
慶応大学GPA計算
- 大学HPでは、履修登録した科目毎の5段階評価を4.0から0.0までのGP(Grade point)(S:4.0、A:3.0、B:2.0、C:1.0、D:0.0)に置き換えて単位数を掛け、その総和を履修登録単位数の合計で割った平均点で、成績を数値で表す、とされています。
計算方法は、以下の式になります。
GPA =(履修した授業科目の単位数×当該授業科目のGP)の総和÷履修した授業科目の単位数の合計
先述した、アメリカの計算方法とほぼ一緒になります。
早稲田大学の場合
早稲田大学では、2010 年度以降に入学した学生を対象にGPA制度を導入しています。
早稲田大学のGPAの計算方法を大学公式ホームページをもとに解説します。
早稲田大学GPA計算
- 科目の成績評価に対してGrade Pointと呼ばれる換算値(A+は4点、Aは3点、Bは2点、Cは1点、不合格は0点)が決められています。
- それぞれの「科目の単位数」と「成績評価のGrade Point」の積の総和を「総登録単位数」で割って、スコア化したものがGPA (Grade Point Average)です。
計算式は、慶應義塾大学と同様になります。
GPA=(履修した授業科目の単位数×当該授業科目のGP)の総和÷履修した授業科目の単位数の合計
慶應義塾大学では、Sという評価がありましたが、早稲田ではA+という評価が最高評価になります。
東京大学の場合
東京大学ではGPA制度を導入していません。
しかし、公式ホームページにて計算表が掲載されています。
東京大学のGPAの計算においては、以下の置き換えをおこなった上で計算されます。
成績 | GPA |
A + / 上優 | 3.30 |
A / 優 | 3.00 |
A – | 2.7 |
B + | 2.3 |
B / 良 | 2.0 |
B – | 1.7 |
C + | 1.3 |
C / 可 | 1.0 |
C – | 0.7 |
D + | 0.3 |
D – | 0.0 |
D / 不可 | 0.0 |
F | 0.0 |
東京大学HPに、GPA計算表というものが公表されており、成績数値を入力することで自動計算してくれます。
筑波大学の場合
平成25年度以降、入学した学生を対象にGPA制度を導入しているようです。
また、平成28年度よりGPを改定しています。
筑波大学のGPAの計算方法を大学公式ホームページより解説します。
成績 | GPA |
A + | 4.3 |
A | 4.0 |
B | 3.0 |
C | 2.0 |
D | 0.0 |
上記のように数値化し、アベレージを算出します。
まとめ
いかがでしたか?
海外大学へ出願する際は、GPAが重要な合否判定資料の一つとなります。
GPAの算出方法、海外大学院選びに不安がある方や、下記のような悩みお持ちの方は、ぜひバークレーハウスにご相談ください。
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