TOEFLは海外留学の際に英語力を測る際に使用されることが多く、東大など国内の大学院入試でも外国語の試験として活用されています。
東大の院試で合格している人のTOEFLの平均点や合格の目安はどのくらいなのでしょうか。
この記事では、東大院試のTOEFLの目安や高スコアを獲得するための勉強法について解説します。
ぜひ、東大の院試を受ける際の参考にしてください。
東大院試で必要なTOEFLとは?
東大の院試として、TOEICではなくTOEFLが使われています。
TOEICは試験内容がビジネスに関連したことが多く出題されるため、国内での就職、転職、昇進や海外赴任などの評価基準として使われます。
出題される問題はアカデミック寄りの内容が多いため、海外大学などに留学する際に必要な英語力を持っているか測るのが主な目的です。
また、英語圏の大学・大学院の入学試験における評価基準としてTOEFLとIELTSがあります。
TOEFLはアメリカに本部があるETSが運営していることから、アメリカの大学で基準とされることが多いです。
一方IELTSはイギリスに本部があるブリティッシュ・カウンシルが運営しているため、イギリス、オーストラリアやニュージランドなどイギリス英語圏の大学で広く採用されています。
TOEFLにはiBTとITPの2種類がある
TOEFLには ・iBT(internet Based Test) ・ITP(Institutional Test Program) 上記の2種類があります。
近年の新型コロナウィルス感染症の関係もあり、2023年度の院試ではTOEFL iBTが使われています。
コロナ禍以前にはTOEFL ITPも使われていましたが、今後の展開は不明です。
TOEFL iBT
TOEFL iBTは個人での受験が対象です。
会場のパソコンをもちいて、試験が実施されます。
※HomeEditionという自宅受験ができる試験もあります。
- リスニング
- リーディング
- スピーキング
- ライティング
上記の英語4技能を計測します。
スコアは各セクション30点満点で合計120点満点です。
4技能すべてを測るため試験時間は長くなっており、3時間から3時間30分程度です。
TOEFL ITP
TOEFL ITPは団体受験を対象としており、ペーパーテストになります。
- リスニング
- リーディング
- グラマー
こちらは上記の英語3技能を計測され、スコアは677点が満点です。
ライティングとスピーキングのテストがない分、試験時間は短縮されており、約2時間程度です。
2023年度、東大・大学院情報理工学系研究科の入試に必要なTOEFL成績
東京大学大学院情報理工学系研究科向け2023年の入試では、TOEFL iBTにより英語能力の評価おこなわれ、TOEFL ITPは実施されませんでした。
このように、応募する専攻によってどのようなタイプのTOEFLスコア取得していくのか、よく確認する必要があります。
東大院試に必要なTOEFLスコアの詳細は、以下のリンクから確認できます。
東大の院試のTOEFLスコアの平均点は?
東大院試のTOEFL合格点は本人以外に開示されていません。
そのため合格者の明確な平均点は分かりませんが、80点で合格している人がいれば、50点で合格しているなどマチマチのようです。
- TOEFL iBT
- TOEFL ITP
- TOEIC
- IELTS
- 英検
資格試験をまとめたスコア比較表を、以下の記事にまとめているので、参考にしてください。
TOEFL iBTの目安は80点
前述のとおりTOEFL iBTは120点満点で、アメリカ留学の際には志望校によりますが、おおむね80点以上が求められます。
ただし、アメリカの上位大学であれば最低スコアが110点の学校もあります。
TOEFL iBT80点とは、英検なら準一級レベル、TOEIC800点程度と考えられます。
TOEFL ITPの目安は550点
TOEFL ITPのスコアは677点満点で、最低点は310点です。
TOEFL IPT550点はTOEFL iBT 80に相当します。
海外留学では、 TOEFL iBTが評価の基準となることが多いです。
留学時に必要な英語力を確認し、目安にしてください。
詳細は、以下のリンクからご覧ください。
TOEFL iBTスコアを上げるための勉強方法
TOEFL iBTセクションは、下記4つのセクションから構成されています。
- リーディング
- リスニング
- スピーキング
- ライティング
各セクションは30点満点で、各20点以上取れれば、バランスの取れた英語力を持っているとみなされる、80点獲得に近づきます。
以下にセクション別の勉強方法を解説します。
Reading
TOEFL iBTのリーディングセクションでは、700語前後の文章が3〜4題出題され、1つの文章につき10個の問題が出されます。
文章問題の内容は、経済や教育など幅広いアカデミックな文章が出題されます。
勉強方法
ここでは語彙力が必要不可欠です。
すべてのセクションにおいて語彙力はスコアに直結すると言ってもよいでしょう。
地道な作業ですが、練習問題でわからない単語があればその場で調べ、一つ一つ知識として積み上げていくことが重要です。
語彙力がついてきたら、次のステップは精読です。
飛ばし読みや意訳をせずに、それぞれの単語や文章の意味を正確に理解できるまで繰り返し学習しましょう。
一つ一つの文章を正確に理解出来れば、最後に多読してとにかく読む量を増やします。
読む量を増やすことで、さらなる語彙力アップと読解スピード向上を狙えるからです。
語彙力と読解スピードは短期間で向上するものではなく、時間がかかりますが、根気よく継続しましょう。
Listening
リスニングセクションでは、講義タイプと会話タイプの2種類の問題が出されます。
講義タイプでは3〜4つの文章が読まれ、それぞれの文章につき6つ出題されます。
会話タイプは2〜3つの会話文が読まれ、それぞれの会話に関して5つ設問があります。
勉強方法
英文聞き取りの練習として、ディクテーションやシャドーイングという勉強方法があります。
ディクテーションは、耳で聞いた英語音声を書き取るトレーニング方法です。
聞き取れる単語とそうでない単語がはっきりとするので、リスニング対策の初期トレーニングとして有効です。
シャドーイングは聞こえてくる英文を、影のようにワンテンポ遅れて発声するトレーニングです。
聞こえてくるままを復唱することで、英語のリズムや強弱を理解出来るようになります。
ディクテーションは机に向かって座り、ペンやノートなど筆記用具が必要ですが、シャドーイングは音声さえあればどこでもトレーニング可能です。
リスニングトレーニングをはじめた時はディクテーションからおこない、慣れてきたらシャドーイングに切り替えましょう。
すこしでも英語に触れる時間を増やすといいでしょう。
シャドーイングはリスニングだけでなく、スピーキングのトレーニングにも有効なので、散歩中などのスキマ時間を利用して発声する習慣をつけることをオススメします。
屋外で大きな声を出しながら歩いているとかなり痛い視線を浴びることになるので、マスクをつけてブツブツつぶやきながら移動するといいかもしれませんね。
Speaking
スピーキングセクションでは4つの問題が出され、1問目と2問目以降では傾向が異なります。
1問目はIndependent Speaking Task、2問目以降はIntegrated Speaking Taskで、内容は下記のとおりです。
・Independent Speaking Task:トピックに対して自分の意見や考えを発言 ・Integrated Speaking Task:英語の音声を聞き、その内容に関する自分の考えを述べる
Integrated Speaking Taskではリスニング力も重要なスキルです。
英文を聞いたあと15秒〜30秒の時間が与えられ、次に40秒〜60秒でマイクに向かって英語で回答します。
勉強方法
スピーキングではネイティブスピーカーのような発音を求められる訳ではありませんが、ネイティブ独特のリズムや発音を理解することは非常に重要です。
リスニングで紹介したシャドーイングは「聞く・話す」を同時におこなうことでネイティブの発音を体感できます。
繰り返し発声練習をすれば、発音も上達するので一石二鳥です。
スキマ時間を活用して、英語を聞く・話すという時間をできるだけ確保しましょう。
また、与えられた情報に対して即座に自分の意見をまとめる練習も必要です。
反応スピードを速めるため、回答するときのテンプレートや決まり文句など、自分なりの型をある程度決めて、簡潔な文章にまとめる練習を繰り返しましょう。
Writing
ライティングセクションではIndependent WritingとIntegrated Writingの2パートで構成されています。
Independent Writingでは、30分の制限時間内に300語以上の英文で与えられた問題に対しての自分の考えをロジカルにまとめます。
Integrated Writingでは、テーマに関する文章を読み、同じテーマに関する音声を聞きます。そして20分間で150から225語の要約文を作成します。
ライティングスキルだけでなく、リスニング・リーディングの3要素が必要な高度な設問です。
勉強方法
上記のとおり、ライティングセクションではIntegrated Writing taskとIndependent Writing Taskへの対応が必要です。
瞬間英作文など、問題の意図を理解し素早く英作文する訓練を積みましょう。
頭に浮かんだ日本語を即座に英訳することで、ライティングの時間短縮に繋がります。
英語のフレーズが日本語より先に出てくれば上級者です。
忘れずにタイピングの練習もおこないましょう。
TOEFL iBTはパソコンを使ったテストなので、ライティングも当然キーボードを使って入力します。
せっかく英語で考えることができてもタイピングで時間が掛かってしまっては試験時間を超えてしまいます。
タイピングを集中して練習する必要はありませんが、最低限のタイピングができるとよいです。
Integrated Writingではライティングだけではなくリーディング・リスニングの基本的なスキルも重要です。
これまでに紹介した内容を踏まえて総合的な英語力を身に着けましょう。
TOEFLの勉強を効果的に大事な5つのポイント
ここからはTOEFLの勉強をおこなう際の大事な5つのポイントを紹介します。
勉強を始める前に目標スコアを決める
まずTOEFL iBTを受験する理由・目的を明確化しましょう。
目的が明確になれば、達成すべき目標スコアが決まるからです。
自分が勉強するための意識を明確にし、可能な限り毎日学習するモチベーションアップにもつながります。
セクションごとの対策を立てる
4つのセクションにわかれているので、苦手分野をはっきりとさせることで苦手セクション克服を目指しましょう。
セクションごとの目標スコアを決めておくと有効です。
各セクションで20点を取れればバランス良く80点となりますが、なかなか思ったようにいかないのが現実です。
苦手分野で平均15点を取得したら、他の得意分野で25点を取れればバランスよく補えることができます。
出題される問題の傾向を知る
公式の問題集を手に入れ反復練習しましょう。
出題される問題には傾向があるので、十分に把握するまで繰り返し学習しましょう。
よく出る単語はすべて覚える
すべてのセクションにおいて語彙力が必要で、スコアアップには語彙力が欠かせません。
TOEFL iBTの頻出単語をまとめた参考書で対策し、過去問でわからない単語があれば単語帳にまとめて覚えるなど工夫が必要です。
語彙力は一朝一夕には身につきません。
地味なトレーニングですが、継続して取り組めばスコアアップにつながるでしょう。
英語を聞く機会を増やす
リスニングの力を上げるためには、英語に触れる機会を増やすことが大切です。
スキマ時間を使いシャドーイングのトレーニングをしましょう。
すこしでも英語を「聞く・話す」時間を作ることで、英語は伸びます。
シャドーイングはリスニングだけでなく、スピーキングのトレーニングにもなります。
また、リスニングが向上すればライティングのIntegrated Writing対策にもなります。
まとめ
今回は東大院試に使えるTOEFLについて、タイプ別の違いや目指すべきスコア、勉強法を紹介しました。
でも、やり方が分かっていても1人だとなかなか難しいですよね。
そんなときはTOEFL対策を専門におこなっているスクールを検討するのも有効です。
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