レシピー(旧POLYGLOTS)は世界中の英語のニュース記事を読んだり、音声を聞いたりしながら、気軽に英語学習ができるスマホアプリです。
「英語学習をしたいけど、忙しくてスクールに通えない」「勉強がなかなか続かない」という方も多いと思います・・・
そんな方におすすめしたいのが、レシピーです。
レシピーの一番の魅力は、スキマ時間にパッと手元で英語学習ができる手軽さです。
今回はレシピーについての詳しい紹介と、実際に試してみた感想を解説します。
英語学習アプリ「レシピー」
今回は、英語学習アプリ「レシピー」を試してみました。
レシピーにはいくつかプランがありますが、スタンダードプランを1か月間使用しています。
この記事では、レシピーのサービスやスタンダードプランの内容、ほかのアプリとの違い、実際に利用した感想について紹介します。
英会話だけでなく、TOEICなどの資格対策の学習をしている方も必見です!
レシピーとは
レシピー(旧POLYGLOTS)は、スキマ時間にスマホを使って、簡単に英語学習ができるアプリです。
世界中の英語のニュース記事が学習素材として使用していて、記事を読んだり、音声を聞いたりしながら、気軽に英語の学習ができます。
さらに、英会話やTOEIC対策の教材だけでなく、初級者にも役に立つコンテンツが含まれています。
また、プランによっては、スマホの自習と実際に講師とのレッスンを組み合わせることもできます。
それでは具体的なサービスについて紹介します。
レシピーのプランと機能一覧
レシピーには無料プランと有料プランがあり、それぞれ学習できる内容が異なります。
各プランの学習内容は、以下のとおりです。
Free | Entry | BASIC | Standard | Advanced | |
スピーキング | ー | ー | ▲ | ● | ● |
リーディング | ▲ | ▲ | ▲ | ● | ● |
リスニング | ー | ▲ | ▲ | ● | ● |
単語・表現 | ▲ | ▲ | ▲ | ● | ● |
ライティング | ー | ー | ▲ | ▲ | ● |
TOEIC対策 | ー | ー | ー | ● | ● |
専門分野 | ー | ー | ー | ー | ● |
無料で利用できる「Free」は内容が限られていますが、今回私が試した「Standard」では、ほとんどの機能が利用できます。
また、4つの有料プランの料金設定もみていきましょう。
Entry | BASIC | Standard | Advanced | |
月額 | 480円 | 1,300円 | 2,500円 | 4,900円 |
期間 | 1ヶ月 | 1ヶ月〜 | 3ヶ月〜 | 3ヶ月〜 |
Standardは、ほかの英会話アプリと比べて割高な印象ですが、使いこなしていくとコスパのよさに気付きました!
レシピー開始前の実力テスト
レシピーのスタンダードプランを使い始める前には、実力テストを受けます。
実力テストには、以下の5つの内容が含まれていました。
- 単語(4択問題)
- リーディング(長文を読んで質問に2問答える)
- リスニング(音声を聞いて質問に2問答える)
- スピーキング(文章を読み上げる)
- 文法(並び替え)
実力テストを受けてからレベルが判定されるまでに、私の場合はだいたい10分ぐらいかかりました。
上記のテストを全て終えたら、POLYGLOTSレベルで自身の英語力が算出されます。
もっとも高いレベルである「P5」の評価をいただきました!
その後、自分専用のカリキュラムを作成するために、簡単なアンケートに答えていきます。
アンケートでは、以下の3つの項目に回答すると完了です。
- 何をメインに学習したいのか
- TOEIC L&Rのコンテンツを含めるのか
- 1日にどのくらい学習時間がとれるのか
My Recipeとは
My Recipeとは、実力テストの結果とアンケートをもとに、個人に適したカリキュラムをAIが作成してくれるものです。
カリキュラムは毎日作成されるので、レシピ内の課題を日々こなしていきます。
私のMyRecipe内の課題には、単語・リーディング・リスニング・スピーキング・ライティング・文法の6項目のうち5つが含まれていました。
日によって項目の内容は変わりますが、単語は必ず入っていました。
はじめはAIが自動的に、受講生のレベルや興味、学習時間、伸ばしたいスキルに合ったコンテンツを選んでくれますが、「興味がないボタン」をクリックすると、興味や好みに合ったコンテンツだけを表示してくれるようになります。
さらに、カレンダーには色付けがされていて、課題となるレシピを完了したかどうかをパッと確認することができます。
色のついた日が並んでいると、見返したときに達成感があります!
My Recipeの学習内容について
My Recipeでは、1日の学習時間も設定できます。
今回は1日あたり30分に設定してみました。
続いて、30分間でどのような学習内容をこなすのかについて紹介します。
単語・表現
単語・表現に関する問題は「vocabulary」と表示されており、毎日10個出題されました。
レシピをクリアするには、4択問題に全問正解しなければなりません。
1回で全問正解するまでくりかえし解くことになるので、これだけでもかなり記憶力につながります。
また、My Recipeに含まれているものではありませんが、「Unlock Quiz」というのもあります。
Unlock Quizは、アプリを開くと最初に出てくる4択クイズです。
リーディングやリスニングの文章の中で調べた単語、単語の問題で未正解のものがランダムに出題されます。
アプリ内で学習した内容は自動的にMy単語帳が作成されるため、復習の際にもとても便利です。
リーディング
リーディングでは、平均5分程度で読めるような題材がほぼ毎日出ます。
トピックは、時事ニュースや芸能ニュースからテクノロジーまで、さまざまなものがあります。
記事を読み始める前に、以下のどちらかを選べます。
- 自分のペースで読み進める
- 自分のレベルに合った速さで自動スクロールされるか
速読の練習をしたい方は、ペースメーカを選択するのがおすすめです。
自分に合ったペースに変更できるため、徐々にスピードをアップさせていけるとよいでしょう。
また、記事を読むなかでわからない単語があったときには、タップすると意味と発音が表示されます。
また、もう一つおすすめポイントとして、読み終わるまでの時間も計測できます。
時間だけでなく、WPM(Words Per Minute)も表示されるので、1分間に何ワード読めたかもチェックできます。
たとえば、TOEICのリーディングセクションを時間内に解き終えるには、WPM150以上が必要といわれています。
英語スクールの試験対策講座でも、WPMを用いた練習はリーディング対策に必ず入っているのでおすすめです。
リーディングの問題を解き終えたあとには、内容に関する問題が2つ出題されます。
「理解度テスト」と書いてありますが、「スキャニング」の練習に最適だと感じました。
「スキャニング」とは本文中からキーワードを探すことで、試験では必須となるリーディングスキルです。
理解度テストを全問正解できると、リーディングのレシピクリアとなります。
リスニング
リスニングでは、だいたい2~4分ほどの音声が流れます。
ただ、単に音声を聞くだけではなく、記事を見ながら音声も同時に聞くタイプです。
リーディングと同様、画面下部にあるウサギとカメのアイコンから自由に速度を設定できます。
リスニング画面の下の方に、カメとウサギのアイコンのついたボタンがあります。
音声を聞き終わったら、2問の理解度チェックがあり、全問正解するとレシピクリアとなります。
レシピーのリスニングは、さまざまな性別・地域のスピーカーがいるため、話し方やアクセントも多種多様です。
さらにサウンドクオリティにも差があり、自宅で録音しているようなときもあれば、すごくきれいに聞こえるときもあります。
クオリティの面では良し悪しがありますが、実際の会話や電話、アナウンスなどでは聞きとりにくい場合もあるため、実践的なリスニング練習ができます。
ライティング
ライティングでは、リーディングと同じ長さの文章を読み、内容に対する自分の意見や感想などを書きます。
200語以内の制限があるため、自分の考えをうまくまとめる練習にもなります。
さらに、自分のコメントをほかのユーザーと共有したり、ほかの方のコメントを見たりできて、意見交換の場としても利用できます。
「Advanced」プランでは、先生に添削してもらえます!
スピーキング(発音チェック)
スピーキングは、状況説明を読むところから始まります。
状況を理解できたら、次に進むと会話の音声が流れます。
音声だけで理解するのが難しい場合は、吹き出しのところをタップすると英文が表示、もう一度タップすると日本語訳も表示されます。
会話の最後は質問で終わるため、質問への回答としてベストな選択肢を選んで読みあげます。
スピーキングの回答は正誤で判断される仕組みではなく、選択する回答によって、「Native」「Good」などのレベルが表示されます。
「Native級」と表示されたときはすごくうれしくて、毎回真剣に選んでいました。
回答後は、選択肢の説明はもちろん、なぜほかの表現が適さないのかについて、ものすごく丁寧な解説を確認できます。
教科書のような、長々とした解説ではなく、チャット形式になっていて頭に入ってきやすい点もメリットです。
レシピをクリアするには、最後に指定された日本語の文章を読み、英語で発音する課題をこなす必要があります。
スピーキング練習というより、表現・発音チェックといった方が正確かもしれません。
すこし残念だったポイントとして、正しい発音と自分の発音が表示されるのですが、発音記号となっていてわかりにくい点があげられます。
また、発音記号を見るかぎりではアメリカ英語を基準に判断しているため、オーストラリア英語やイギリス英語だと高い点数が出にくい可能性があります。
さらに、発音チェックはどれだけ正確なのかを知りたくなり、以下の3パターンを試してみました。
- 音のつながりを意識した場合(例get outゲラウ)
- 単語を1つずつはっきり発音した場合(例get out ゲッ アウ)
- いわゆるカタカナ英語といわれる発音で話した場合(例get out ゲット アウト)
数回試してみたところ、カタカナ英語はものすごく点数が下がり、一番点数が高かったのは単語を1つずつはっきり発音した場合でした。
AIの精度はアップデートで改善されるはずですが、現時点で高得点を狙うならはっきり発音するのがおすすめです。
文法
文法はスピーキングと似ていて、選択肢を選ぶところまでは同じです。
なお、最後の部分は質問ではなく日本語の文章が表示されており、その英訳として正しいものを選びます。
スピーキングと同様、チャット形式の解説を受けられ、解説に登場した表現や文法を使って、最後にライティング練習をします。
書き終えると模範解答が出てくるのですが、スタンダードプランでは自分が書いた文章が合っているかのフィードバックがないため、不完全燃焼な感じが否めません
ただし、解説の内容自体は充実しており、表現のカジュアルさなども理解できるため、実践的な英語力を身につけられます。
MyRecipe以外の教材
スタンダードプランには、レシピのほかにもさまざまな教材が含まれています。
以下では、そのなかでもおすすめの教材を一部紹介します。
ラダーシリーズ
ラダーシリーズは、「Ladder (はしご)」という単語が入っているとおり、一段ずつレベルアップできるように設定された本です。
単語や表現もレベルに合わせた英語に置き換えられており、MyRecipeの記事が難しいと感じる方でも楽に読み進められます。
また、音声機能・速度調節機能もついているため、リーディングとリスニングの練習が可能です。
TOEIC
TOEIC対策用の教材も含まれており、各パートの模擬問題、レベル別に分けられた単語・熟語・表現なども学習できます。
各パートの模擬試験もついており、問題数は以下のとおりです。
- Part 1 45問
- Part 2 45問
- Part 3 5問
- Part 4 6問
- Part 5 200セット(各セットに10問)
- Part 7 14セット(各セットに2~4問)
Part 6が含まれていないのは残念ですが、そのほかの項目はかなり充実しています。
とくにPart 5では、項目別に分かれたセットをたくさん解けます。
参考書を買うことを考えると、月額料金も高くないなと感じました。
さらに、表現や熟語の4択テストでは、該当の表現を使った例文を表示できるため、
実際に文章の中でどのように使われているのか確認できます。
英文法
英文法は、まだ英語学習を始めたばかりの方、久しぶりに英語に触れる方におすすめの教材です。
先ほど紹介したラダーシリーズもとりかかりやすいですが、すこし難しいと感じる方はこちらで英文法を基礎から学べます。
内容としては、会話の最後の部分が日本語で書いてある文章を見て、英文を選ぶものとなっています。
その後、文法の解説を読んで、学習した文法を使って文章を作成します。
ほかのアプリとどう違うか
レシピーで使われている教材は、実際のニュースや雑誌です。
ほとんど原文のまま使用しているようで、リアルかつ生きた英語を学習できます。
これがまさにほかのアプリ、市販の教材とは違うと感じた部分です。
たとえばインタビュー記事が教材となっている場合、国や地域ごとの表現、教科書ならば言い換えられる表現なども登場します。
正直「思い切っているな~!」とも感じる部分もありましたが、実際にネイティブと話しているような、リアルな英語に触れられるため、すごく役に立つはずです。
さらにリスニングでは、さまざまなバックグラウンドの方が話しています。
英語圏の国、非英語圏の国があるのはもちろん、英語の先生でない方も含まれています。
つまり、教室で先生が話すような、わかりやすい英語だけではありません。
また、スピーカーの出身地に偏りがないため、あらゆるアクセントや発音に触れられます。
英語を母語としない人は、世界中のおよそ8割近くを占めます。
そのため、教科書どおりのわかりやすい英語を話す方と出会う確率は低いです。
慣れないうちは聞きとりづらいかもしれませんが、レシピーで練習しておけばどんな方とも話せるようになります!
実際使ってみた正直な感想
今回、1か月間レシピーを使用してみて、よかった点・すこし残念だった点がありました。
以下では、実際にアプリを使った感想について紹介します。
良かった点
個人的にいいなと思ったのは、視覚的に自分の学習の進度が見えるところです。
学習ができていると濃い緑、できていないと薄い緑で色分けされていて、パッと見てわかるのでモチベーションにつながります。
また、レシピ―のように生きた英語を学べる教材はそう多くありません。
市販の教材やほかのアプリだと、「日常でこんな表現使うかな…」や「もうこれは死語だよね」といったものをよく見かけます。
しかし、レシピーでは最新のニュースを用いた教材も多く、実際にネイティブが使う表現を学習できます。
希望する改善点
レシピーはとても優秀なアプリだと感じましたが、もっとこうなったらいいなと思う部分もありました。
とくに改善してほしいと思ったのは、「単語・熟語」の回答形式です。
単語は4択問題になっていますが、意味がわからなくても答えられるものがありました。
たとえば「Comprehensive」という単語の場合、選択肢に単語の使い方(Comprehensive school)が載っているので答えがわかってしまいます。
また、「rival」という単語では、選択肢に「ライバル」と書かれてしまっています。
選択肢に答えが含まれていると意味を覚えることにつながらないので、今後の改善に期待したいところです。
レシピーの口コミ・評判
私自身の感想とは別に、ほかの方々がどう感じているかについても調査してみました。
以下では、レシピーの評判・口コミについて紹介します。
良い口コミ
- 1日のタスクを作ってくれるので偏らず学習できる
- モチベーション・学習の維持ができる
- 色んなジャンルの旬の記事が読める
- 長文を読む&速読練習になる
- 調べた単語がミニテストの形で出てくるので繰り返し練習ができる
- スピーキングの解説が丁寧
モチベーション維持・学習継続につながるという声が一番多いようでした。
「今日はこれだけやればいい」というのをアプリが指示してくれるため、自分で学習計画をたてる必要がないのはありがたいですね。
また、リーディングに関する口コミも多く、トピックの豊富さや最新の記事を読める点が高評価につながっているようです。
悪い口コミ
- 英文(リーディング、リスニング)のレベルが高い
- 簡単なレベルでも難しい言い回しや単語がある
- 単語は調べられるが熟語が調べられない
- ぱっと見ただけでは無料で使えるものかどうか分からない
- 日本語訳つきと書いてあっても、対応していないことがある
一番多かった声は、レシピに含まれる題材が自分のレベルより高いという点です。
私もアプリを使うなかで、すこしレベルが高いなと感じましたが、実際の生活ではかならず知らない単語や表現と出合います
そのようなときに意味がわからなくても、文脈から推測する力をつけられるなと思いました。
また、アプリ内にはラダーシリーズをはじめ、初心者向けの教材もたくさん用意されています。
一方、単語に関する口コミは同感でした。
文章で使われている単語の形が変わったり、熟語になったりすると、意味を調べられない場合もありました。
ただ、どんな教材でもパーフェクトなものは存在しないので、さまざまな口コミを確認したうえで選んでみてください。
アプリを使用してどんな効果があったのか
レシピーの一番の効果は「やらなきゃ」という気持ちになったことです。
毎日レシピが作成され、学習で来たかどうかをカレンダーで確認できるため、モチベーションを維持しつつ学習できます。
また、英語の記事を読んだり聞いたりする習慣ができるほか、さまざまなジャンルの知識がつき、会話の幅が広がりました。
普段海外ドラマや映画はよくみるのですが、自分の興味や好みに合った内容が多く、正直なところ知識に偏りがありました。
同僚や友人と会話をしたり、英検やIELTSのスピーキングで話したりする際も、自分の意見が薄いと悩んだこともあります。
レシピーでは、毎日の学習を通してさまざまなトピックに触れられるため、日常英会話や試験のときに、新しい単語を使ってより深い会話ができます。
また、知識の幅が広がることで相手のことを理解したり、自分の意見を伝えたりするにもおおいに役立つでしょう。
レシピーはこんな方におすすめ
- 勉強を習慣づけたい
- 自分で学習計画を立てるのが苦手
- 自分のレベルに合ったカリキュラムで学びたい
- スキマ時間を効率よく使いたい
- リーディングが苦手
- 幅広い知識や話題を短時間で取り入れたい
- さまざまな英語スキルを向上させたい
この項目のうち1つでも当てはまった方はレシピーを選択肢の一つに入れてみてください。
2つ以上当てはまった方は、ぜひレシピーを使って英語力向上を目指してみましょう!