2021/09/16

TOEFL®60点を取るのは難しい?レベルはどれくらい?

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バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

TOEFL®と言うと、アメリカやカナダなどの英語圏への大学や大学院への留学を目的とする個人向けのTOEFL iBT®を指すことが一般的です。

TOEFL iBT®(Internet Based Testing)は、インターネットを利用し、パソコンで試験を行います。リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能を測り、英語力を総合的に判断できることから多くの大学や大学院で採用されています。

今回は、TOEFL iBT®のスコア60点を取得する難易度やほかの英語試験との比較、60点以上を目指すための対策などを解説します。

目次

TOEFL iBT®の60点はどれくらい難しいの?

TOEFL iBT®は、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの各テストのスコアが30点満点で、合計120点満点です。TOEFL iBT®スコア60点を達成するために、各4技能のセクションで均等にスコアを取得すると想定した場合、それぞれ15点あたりを取る必要があるということになります。

TOEFL®を運営するETSが公表している資料をもとに、TOEFL iBT®のリーディング、リスニング、スピーキング、ライティング各技能の15点のレベルやパフォーマンスを以下に紹介しますので、それぞれの難易度を把握するうえで参考にしてみてください。

【リーディング】
リーディングで15点は、中級レベルです。基本的な文法を使用して、内容の記述が明確で単純な文章の場合は理解できますが、複雑な文章構造やあまり使用されない言葉が出てくると内容の全体を把握することが難しいとされています。

レベル スコア範囲 パフォーマンスの説明
中級レベル 4~17 中級レベルでリーディングセクションのスコアを取得した受験者は、アカデミックな英語の文章の中で、いくつかの主要なアイデアと重要な情報を理解していますが、全体的な理解度は限られています。主張の後に裏付けとなる例が続くなど、関係が明確で単純な場合、2つ以上の文にまたがるつながりを理解することができます。ただし、より密度が高く、より複雑な情報を追跡するのは困難になります。

中級レベルの受験者は、通常、以下のことができます。
・基本的な文法からなる、ある程度まとまった文章を理解することはできるが、複雑な文法構造が入る文章に対しては理解に一貫性がない。
・良く使われるアカデミック用語は理解できるが、あまり使われない単語では理解が難しい場合がある。
・単語を照らし合わせて、良く使われる語彙に依存することによって、文章内の情報を見つけられるが、言い換えを認識する能力が限られているため、アイデアと情報のつながりを完全に理解できない。
・著者の目的が明確に述べられている場合や文脈から簡単に推測できる場合は、著者の目的を特定できる。
・情報が明確に提示されている、記憶に残る、または例によって示されている場合は、一節の主要なアイデアを認識できるが、文章がより難しくなる場合は、理解が困難になる。

【リスニング】
リスニングの15点も中級レベルとされています。わかりやすい例を使った表現であれば理解でき、声の上がり下がりのイントネーションによって質問なのか、答えなのかを判別できる程度のリスニング力です。

レベル スコア範囲 パフォーマンスの説明
中級レベル 9~16 中級レベルでリスニングセクションのスコアを取得した受験者は、アカデミックな環境における会話や講義の主要なアイデアやいくつかの重要な詳細を理解しています。 これらの会話や講義には、基本的なアカデミック用語と、特に助言がある抽象的で複雑なアイデア、複雑な文の構造、イントネーションの特定の使用法、繰り返された関連性のあるサポートによる大量の情報が含まれます。

中級レベルの受験者は、通常、以下のことができます。
・複雑な議論であっても、アイデアが繰り返し参照されたり、広範囲にわたって詳しく説明されたり、複数の例で示されたりする場合は、主要なアイデアを理解することができる。
・明確に述べられた重要な詳細は理解できるが、詳細に繰り返しや例を使うなどのサポートがない場合や重要として示されていない場合、異なる話者間で複数のやり取りで伝えられている場合には、理解するのが難しい可能性がある。
・特に、意見や態度がテーマの核心に関連している場合、重要であると明確に示されている場合、イントネーションによってサポートされている場合に、話し手が意見や態度を表現するために言語を使用するいくつかの方法(例えば、同意、意見の不一致、驚き)を理解できる。
・特に、アイデアがテーマの核心に関連している場合や繰り返されている場合は、重要なアイデア間のつながりが理解でき、特にその情報に役に立つ情報が付加されていれば、1つまたは2つの文で表現された情報から適切な推論ができる。

【スピーキング】
スピーキングの15点は、初級レベルになります。身近な日常のトピックであれば、簡単な単語や表現、文法を使って話すことができます。ただし、日本語で話せばきちんと明確に伝わることが、英語では伝えきれないという可能性があるレベルです。

レベル スコア範囲 パフォーマンスの説明
初級レベル 10~15 初級レベルでスピーキングセクションのスコアを取得した受験者は、限定された身近な日常のトピックであればコミュニケーションを図ることができます。

初級レベルの受験生は、通常、以下のことができます。
・ゆっくりと慎重に自分自身で理解ができるように話すが、母国語の影響で英語の発音に訛りが強くなる可能性があるため聞き手には理解されないこともある。また、言い直しや無言になることが頻繁になるため、誤って理解されることがある。
・ほとんどの場合、「and」などの簡単な文章をつなげる単語を使って、自分自身で理解できる短い話をすることができる。使用する文法と語彙は限られ、発話する単語を考えているときに無言になることが頻繁に起こる可能性がある。
・身近なトピックに関する情報は限定的に伝えることができる。全般的に情報をサポートするポイントや詳細を伝えることは不十分である。また、主要なアイデアが欠落していて、不明確で矛盾している可能性がある。

【ライティング】
ライティングの15点も中級レベルに該当します。一般的で身近なトピックについては、簡単な単語や表現、文法で英語の文章を書くことができる程度です。

レベル スコア範囲 パフォーマンスの説明
中級レベル 13~16 中級レベルでライティングセクションのスコアを取得した受験者は、、一般的で身近なトピックに関しては、シンプルな英語のライティングができます。

中級レベルの受験者は、通常、以下のことができます。
・課題に対していくつかのアイデアを表現する簡単な文章を書くことができるが、詳細な説明が不十分かつ不適切なため、アイデアを構成するうえで制限される。
・複数の情報源から、いくつかの関連情報を要約することはできるが、重要なアイデアが抜ける場合がある。特に、複雑で使われる頻度が低い語彙を必要とする場合は、著しく誤って伝えてしまうことがある。
・ライティングスキルが限られているため、使用する言葉の間違えにより、アイデアを記述するうえで、重要な部分のつながりや意味が曖昧になる場合がある。

TOEFL iBT®の60点はTOEIC®や英検®と比べてどうなの?

ここでは、TOEFL iBT®と日本で知られているTOEIC®や英検®を比較します。それぞれの試験の特徴とTOEFL iBT®の60点台がTOEIC®と英検®のどのレベルに相当するのか見てみましょう。

【英語試験の種類と特徴】

英語試験の種類 特徴
TOEFL iBT® ・4技能すべてを測る
・主に大学の講義や生活で使われるアカデミックな内容
・英語圏の大学や大学院への留学のための利用
・インターネットを利用してパソコンを使用し、タイピングや音声録音による試験形式
TOEIC® ・基本的にリスニングとリーディングの2技能を測る
・主に日常やビジネスシーンの内容
・就活や企業の英語能力測定で利用されている
・試験は筆記によるマークシート形式
英検® ・7つのレベル・級を設定し、それぞれの級で問題が異なる
・スコアでも示されるが、原則合否による判定
・5級と4級以外は4技能を測る用意がある
・スピーキングは二次試験として受験する
TOEFL iBT®60点台は、英検®では、リーディング、リスニング、ライティングの一次試験に合格して、二次試験のスピーキングでも合格する必要がある「2級」に該当します。TOEIC®については、リーディングとリスニングの試験のスコアで「700点台後半から800点台前半」がTOEFL iBT®60点台に相当するとされています。

いずれも、国際的な語学のコミュニケーション能力のレベルを示すCEFR(Common European Framework of Reference for Languages:ヨーロッパ言語共通参照枠)のレベルは「B1」で、仕事や学校などで日常的に身近なトピックについて標準的な表現で会話する内容は理解できるとされています。

TOEFL iBT®60点で大学留学はできる?日本の大学ではどうなの?

TOEFL iBT®60点あれば、例えばアメリカの大学への留学の場合、公立の2年制大学のコミュニティカレッジであれば、受け入れてくれる学校は少なくありません。しかし、4年制の大学への進学となると、中堅の大学でも最低61点は必要になってきます。中堅でも61点以上を条件とする大学の数は限られていて、進学する大学の選択肢を広げるのであれば71~80点以上が求められます。

また、ハーバード大学やスタンフォード大学、コロンビア大学など、良く耳にする名門大学になると、100点以上なければ留学を受け入れてもらえないケースもあります。まずは、英語圏への大学留学を目指すのであれば、61点以上のスコア取得を目指すことからはじめましょう。

TOEFL iBT®は、日本の大学入試においても、採用している大学が多数あります。グローバルな大学や学部を除けば、TOEFL iBT®スコアを60点獲得していると多くの大学で英語試験免除や加点などの優遇が受けられるケースがあるのも事実です。

TOEFL iBT®60点以上を目指すための対策は?

TOEFL iBT®スコア60点以上を目指すためには、「発音」、「語彙力」、「文法力」の3つを習得することが大事になってきます。以下にそれぞれを身に付けるための対策を解説します。

発音

英語の発音を正しく習得することは、スピーキング力を高め、さらには正しく発音できることによりリスニング力も身に付けられます。

例えば、英語には「rice(米・ごはん)」と「lice(虫のシラミ)」という単語があります。日本語読みすると両方ともに「ライス」ですが、「r」と「l」の発音は全く異なり、単語の意味さえも違うのです。

ほかにも「sink(名詞:流し/動詞:沈む)」と「think(考える)」で日本語読みは「シンク」のところ、「s」と「th」の発音と意味が別であるというケースもあります。

日本語でも50音の読み方があるように、英語もアルファベットの文字それぞれや組み合わせによって発音を習得する学習法の「フォニックス(Phonics)」があります。動画サイトで「フォニックス」と検索すると情報収集ができますので、それらを活用して発音の練習をすると良いでしょう。

語彙力

TOEFL iBT®のスコア60点を目指す語彙力を身に付けるのであれば、TOEFL iBT®に特化したレベル別の単語帳で勉強することをおすすめします。

ここでポイントになることは、単語帳は音声付のものを利用することと、ただ単語を見てスペルと意味を覚えるだけではなく、耳で聞いて、声に出して読む学習をすることです。語彙力が身に付くだけではなく、前述の発音の習得にもつながります。

文法力

TOEFL iBT®では、細かい文法の知識を問われるような問題は出題されませんが、リーディングやリスニングでは内容を正確に理解するために、英文法をおさえておく必要があります。

また、スピーキングとライティングについては、正しい文法でアウトプットできているかも採点基準になるため文法力の習得は必須です。文法力は大学受験の英文法の参考書で十分に習得することができます。また、英語で書かれた英文法の参考書も活用してみると、日本語の参考書では気づけない新たな発見があるでしょう。

TOEFL iBT®で60点以上を達成するための勉強法を解説しましたが、やはり独学では限界があります。一方、同じ目標に向かって勉強している仲間と一緒に学ぶことで、モチベーションを保つことができるスクールでの学習はとても効果的です。45年以上にわたりTOEFL®の指導実績で、95%以上もの目標スコア達成率を誇るバークレーハウス語学センターで、仲間と一緒に勉強してみませんか?

下記のリンクに詳しい情報が記載されていますので、ぜひご覧ください。

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