TOEFLのテストにはいくつかの種類があります。
一般的にTOEFLと言うと、主に英語圏の大学や大学院への留学を目的にした個人向けのTOEFL iBTを指します。
iBTはInternet Based Testingの略称です。
インターネットを利用し、パソコンを使ってテストを行うのが、このTOEFL iBTです。
今回は、TOEFL iBTがスコアで判定されることやテスト結果であるスコアレポートの内容と種類について解説します。
TOEFL iBTテストの結果はスコア判定
TOEFL iBTテストの結果は、合格・不合格で判定されるのではなく、国際的な語学のコミュニケーション能力のレベルを示すCEFR(Common European Framework of Reference for Languages:ヨーロッパ言語共通参照枠)に連動したスコアによって評価されます。
TOEFL iBTはリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4技能を測るテストで、各技能のスコアは30点満点、合計120点満点です。
テストの結果は、各技能のスコアと合計スコアが示されます。
CEFRのレベルとTOEFL iBTの各技能と合計スコアとの関連性をみてみましょう。
【CEFRレベルとTOEFL iBTスコア】
CEFRレベル |
リーディング (0-30) |
リスニング (0-30) |
スピーキング (0-30) |
ライティング (0-30) |
合計 (0-120) |
---|---|---|---|---|---|
C2 | 29 | 28 | 28 | 29 | 114 |
C1 | 24 | 22 | 25 | 24 | 95 |
B2 | 18 | 17 | 20 | 17 | 72 |
B1 | 4 | 9 | 16 | 13 | 42 |
A2 | 該当なし | 該当なし | 10 | 7 | 該当なし |
CEFRのレベルとレベルの説明は以下の通りです。
段階 | CEFR | 能力レベル別に「何ができるか」を示した熟達度一覧 |
---|---|---|
熟達した言語使用者 | C2 | 聞いたり読んだりした、ほぼ全てのものを容易に理解することができる。いろいろな話し言葉や書き言葉から得た情報をまとめ、根拠も論点も一貫した方法で再構築できる。自然に、流暢かつ正確に自己表現ができる。 |
C1 |
いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる。言葉を探しているという印象を与えずに、流暢に、また自然に自己表現ができる。社会生活を営むため、 また学問上や職業上の目的で、言葉を柔軟かつ効果的に用いることができる。複雑な話題について明確で、しっかりとした構成の詳細な文章を作ることができる。 |
|
自立した言語使用者 | B2 | 自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について、明確で詳細な文章を作ることができる。 |
B1 | 仕事、学校、娯楽などで普段出会うような身近な話題について、標準的な話し方であれば、主要な点を理解できる。その言葉が話されている地域にいるときに起こりそうな、たいていの事態に対処することができる。身近な話題や個人的に関心のある話題について、筋の通った簡単な文章を作ることができる。 | |
基礎段階の言語使用者 | A2 | ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物、地元の地理、仕事など、直接的関係がある領域に関しては、文やよく使われる表現が理解できる。簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄について、単純で直接的な情報交換に応じることができる。 |
A1 | 具体的な欲求を満足させるための、よく使われる日常的表現と基本的な言い回しは理解し、用いることができる。自分や他人を紹介することができ、住んでいるところや、誰と知り合いであるか、持ち物などの個人的情報について、質問をしたり、答えたりすることができる。もし、相手がゆっくり、はっきりと話して、助けが得られるならば、簡単なやり取りをすることができる。 |
TOEFL iBTテストのスコアの種類
TOEFL iBTのスコアには「Test Dateスコア」と「My Best™スコア」の2種類があります。
それぞれのスコアがどのような内容なのか、以下で解説しますので、TOEFL iBTの受験を検討されている方はぜひ参考にしてください。
Test Dateスコア
Test DateスコアはTOEFL iBTテストを受験した日に獲得したスコアのことです。
受験日が記載され、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティング各技能のスコアと4技能の合計スコアが表示されます。
My Best™スコア
My Best™スコアは、複数回TOEFL iBTテストを受験して、過去2年間に各テストで獲得した最も高いスコアがリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングのセクションで採用され、それらの合計スコアが示されます。
アメリカやカナダなど英語圏をはじめ、英語での講義が行われる海外の大学や大学院への留学の際に、Test Dateスコアだけではなく、My Best™スコアを採用している学校も存在します。 ただし、自己ベストのスコアが提示できるMy Best™スコアの取り扱いは学校によって異なるので、大学や大学院へ出願する際は、必ず出願先の学校の応募要項やWebページを確認しましょう。
TOEFL iBTテストの結果「スコアレポート」の種類
前述で解説したTOEFL iBTテストのスコアが記載されるテスト結果の書類を「スコアレポート」と言います。
このスコアレポートには2つの種類があります。
Official Score Reports(公式スコアレポート)
TOEFLを運営しているアメリカが拠点のETSから、留学を志望する大学や大学院などの学校へ直接送付される公式のスコアレポートです。
スコアに改ざんがないように、受験者の手を通ることなく送られます。
留学先の学校が入学審査書類としてTOEFL iBTテストのスコアレポートを求めている場合は、この「Official Score Reports」を指すのが一般的です。
Official Score Reportsは、留学先の志望大学が依頼するのではなく、TOEFL iBTテストを受験する本人がETSにスコアレポートを送付するための依頼と手続きをしなければなりません。
手続きは「ETS公式サイトのETSアカウントを作成して登録」と「専用用紙に記入してFAXまたは郵送」の2種類の方法で行えます。
テスト前日までに手続きを済ませれば、スコアレポートを無料で4通まで送ってもらえます。 なお、自身の獲得スコアを確認して、その後に送付の手続きを行う場合は、期限は2年以内で1ヶ所につき20ドルの手数料がかかるので頭に入れておきましょう。
Test Taker Score Report(受験者用控えスコアレポート)
TOEFL iBTテストを受験した本人へ届けられる控え用のスコアレポートが「Test Taker Score Report」です。
テスト日からおよそ8日後にETSアカウントの個人のページからPDFデータのスコアレポートのダウンロードできるようになっています。
また、スコアレポートの郵送を希望する場合は、TOEFL iBTテストの受験を申し込む際に、スコア通知設定で「オンライン上でのスコアレポートと郵送されたコピー(Online score report and a paper copy mailed to you)」を選択する必要があります。
この設定を選択しないと、スコアレポートは郵送されません。
なお、Test Taker Score Reportの郵送は1通まで無料ですが、それ以上の枚数が必要な場合は、テスト受験後2年間以内の期限で1通あたり20ドルの手数料を支払えば郵送してもらえます。
スコアレポートが届くのはいつ?
入学を志望する大学や大学院などの学校へ直接送られるOfficial Score Reportsは、送付先がアメリカとカナダであれば約3週間で届きますが、日本の学校に送る場合は、4~6週間ほどかかります。
受験者本人用の控えのTest Taker Score Reportを送付してもらう場合も、4~6週間ほどで届きます。
郵送されたスコアレポートがいつ届くのか、詳しい情報は、下記のリンクからご覧ください。
TOEFL iBTテストのスコアレポートに、TOEFL iBTテストを複数回受験すると、2年以内の自己ベストのスコアである「My Best™スコア」が表示されることはご存じでしょうか。
My Best™スコアを採用している学校も多数ありますので、ちょっとした裏技として覚えておくと役立ちます。
より高いスコアを獲得するためには、やはり、TOEFL iBTテストを攻略するための対策が必須です。
バークレーハウス語学センターでは、TOEFL対策に特化した専門のプログラムを用意しています。
TOEFL iBT120満点の講師をはじめ、TOEFLに精通した講師陣の指導のもと、これまで6,500名以上の方が目標スコアを突破。
自己最高点の取得に向け、TOEFL iBTテストを攻略したいとお考えの方は、こちらの「TOEFL対策でバークレーハウスが選ばれる理由」をご覧いただき、実際のTOEFL対策の授業が体験できる、「無料体験レッスン」をぜひお申し込みください。