ポルトガル語 学習


ポルトガル語を話す国はどんな国?

ポルトガル語を母語とする人口は、世界で約2億5,000万人です。そのうちポルトガルの人口は1,000万人程度、約2億人のブラジル人がポルトガル語を公用語にしているため話者人口が多くなっています。ポルトガル語話者の80%以上がポルトガルではなく、ブラジル国内という珍しい言語です。世界的にみると、7~8番目に大きな話者人口になります。
現在、ポルトガル語を公用語としているのは、ポルトガル、ブラジル、アンゴラ、モザンビーク、カーボ・ベルデ、ギニア・ビサウ、サントメ・イ・ブリンシペ(他にマカオ、東チモール、インドのゴア等)です。

まとめ情報

正式国名 ポルトガル共和国
面積 約9.19万km2
首都 リスボン
人口 1,029万人(2020年現在)
言語 公用語はポルトガル語、ミランダ語
通貨 ユーロ
宗教 ローマ・カトリックが国民の97%を占める
時差 マイナス9時間
チップ おつりの小銭を渡すか、キリのいい金額に切り上げて支払う

基礎会話とフレーズ

Olá (オラ) こんにちは
Como está? (コモ エスタ?) 元気ですか?
Estou ó[p]timo/a (シュトウ オッティモ(男性)オッティマ(女性)) 元気です
Prazer (プラゼール) お会いできて嬉しいです
Bom dia (ボンディーア) おはようございます
Boa tarde (ボアタールデ) こんにちは
Boa noite (ボアノイト) こんばんは
Adeus (アデウシュ) さようなら
Sim (スィン) はい
Não (ナォゥ) いいえ
Se faz favor (ス ファスファボール) お願いします
Obrigado/a (オブリガード 男性/オブリガーダ 女性) ありがとう

ブラジル ポルトガル語

ポルトガル語は一言語二規範の言語といわれています。ブラジルのポルトガル語が、音韻などでポルトガルとはかなり異なるためです。ポルトガルでは一部の母音を省略する傾向があり、ブラジルでは音節は一定の長さを保ちます。そのため、ブラジルのポルトガル語の方がゆっくりとした印象があります。

ポルトガル語 基礎

文字 使用文字は英語と同じラテン文字です。ただし、k、w、yは用いず、たとえば、カ、キ、ク、ケ、コはそれぞれ、ca、qui、cu、que、coと表記されます。このca(カ)、cu(ク)co(コ)の「c」の字の下に符号を添えてça、çu、çoとすると発音が変わり、サ、ス、ソとなります。またqui(キ)、que(ケ)はqüi、qüeとすると(uが読まれて)、クウィ、クウェとなります。
ポルトガル語にはこうしたつづり字記号というものがあり、常用されるのは(Â)のほかに、café カフェー(コーヒー)、português ポルトゥゲース(ポルトガル語)、amanhã アマニャーン(明日)、à ア などに見られる記号です。
このうち(´)と(^)は、これらが付いている語を強く読むことを示す強勢符号です。(~)(=til チウ)は、この言語にすぐれて特徴的な「鼻音」表示の印です。ほとんどの場合そこにアクセントが来るため、特に難しいものではありません。
発音 同じポルトガル語でも発音に関しては、ブラジルとポルトガルでかなりの差異があります。もし関心がブラジルのポルトガル語にあるのなら、入門期はポルトガル人の先生は避けたほうが無難です。上述の鼻母音化符号のtilもポルトガルなら「チウ」ではなく「ティル」になります。
ポルトガル語の発音自体は、大体ローマ字式に読むことができます。発音から見たポルトガル語の特質は二つあります。ひとつは鼻母音です。なかでもpão「パォン」の発音に見られるように、二重鼻母音が発達しています。-ãoは大体英語roundの「アウン」に近いです。また、母音eとoに発音がそれぞれ閉口(ê、ô)と開口(éとó)の2通りあり、その違いが時に意味の対立をもたらすこともあります。
名詞の性別 ポルトガル語基礎文法のスタートは、名詞に男性名詞と女性名詞とを区別するところから始まります。professor 男の先生 が男性名詞、aluna 女生徒 が女性名詞となり、café コーヒー は男性名詞、casa 家 は女性名詞となります。
なぜこの名詞の性別が重要なのかというと、名詞が男性か女性かによってその前後に付く冠詞・所有詞・指示詞・形容詞などの形が決まるからです。
動詞 規則動詞 comer コメール(食べる)を例にとれば、現在形で como(わたしは)食べる、come(君は/彼は/彼女は)食べる、comemos(われわれは)食べる、comem(君たちは/彼・彼女らは)食べる、と主語に応じて活用変化します。さらに未来形なども合わせると全部で40以上にも変化します。英語の to eat が eat を基本形として eats、ate、eaten、eating としか変化しないのとはえらい違いです。
こうした文法的現象は同じラテン系のスペイン語などにも共通のものですが、ポルトガル語にしかないものに、特別な発達を遂げた「人称不定詞」というものがあります。いわゆる不定詞が語尾変化してその動作主を明示するもので、例えば、動詞基本形 comer コメール(=英to eat)に対し、その活用形 comermos コメールモス は(わたしたちが食べること)、すなわち英語の for us to eat を1語で言うことができます。