日本人が知らないラオス文化
ラオスコーヒー
ラオス最大のコーヒー生産地である「ボーラウェン高原」を知っている人は、日本にどれくらいいるでしょうか。今はまだ、ラオス産コーヒー豆の認知度は低いですが、後10年もすれば、殆どの人が知っている存在になるかもしれません。それ程ラオス南部のボーラウェン高原は、コーヒー豆栽培に適した土地であり、コーヒーの生産量・輸出量・質・価格が急激に上昇中しています。全般的にマイルドな味わいが特徴で、日本人好みの味だそうです。最近では日本の店頭でもときどき見かけるようになりました。
新年のお祭り「水かけ祭り」
インドシナ半島を南北に流れる東南アジア最大の河川といえばメコン川。中国のチベット高原にその源流を発し、ミャンマー・ラオス・タイ・カンボジアを経由し、ベトナムの南部で南シナ海に合流します。メコン川の流域に位置するこれらの5カ国はメコン5カ国と呼ばれ、文化的にも共通する部分が多く有ります。ベトナムを除く4カ国では、伝統的に4月に新年のお祭り「水かけ祭り」が行われます。
大らかな気質をよく表した言葉
東南アジアの人たちは大らかな心を持つ人たちが多く、多少のことであれば「気にしない」「なんでもない」「大丈夫だよ」と朗らかに対応してくれます。各国で、そういった意味合いを持つ言葉が存在し、ラオス語にも「ボーペンニャン」という言葉があります。これらの言葉は、状況によって微妙にニュアンスが変わってくる特殊な言葉です。
可愛いラオス語
ラオス語には、可愛い響きの言葉がたくさんあります。
パニャニャンダー:頑張って
チャオスーニャン:あなたの名前は何ですか?
ニャー:父方のおばあちゃん
ニャーオ:(距離や長さが)長い
ニャン:何、何か
ニャーン:歩く
カオニャオ:もち米
ワンチャン:月曜日
のんびりした時間
現在のベトナム・ラオス・カンボジアを合わせた領域をフランスが統治していた時代に、フランス人が3つの国の国民性を表現した言葉が有ります。
・稲を植えるのがベトナム人
・稲が育つのを眺めるのがカンボジア人
・稲が育つ音を聞いているのがラオス人
のんびりした時間を大切にするのが、ラオスの伝統的なな生活スタイルなのです。
仏滅紀元元年
日本では、西暦2018年は平成30年です。では、ラオスでは何年でしょうか?正解は、仏滅紀元(ぶつめつきげん、英語: Buddhist calendar)2561年です。ラオスはタイやカンボジアと同様、仏教国であり、国民の多くが仏教を信仰しています。タイ、カンボジア、ラオスでは、釈迦が入滅した翌年の紀元前543年を仏滅紀元元年としているため、この様な年号になっています。
史上最も空爆された国
この表現は、現役米大統領として初めてラオスを訪問したオバマ氏の発言です。ベトナム戦争当時、ベトナムと共闘するラオス共産主義勢力への攻撃が目的で、米軍爆撃機は2億6000万発、200万トン以上の爆弾をラオス国内に投下しました。この量は、第2次世界大戦を通じて使用された爆弾の倍以上の数字にのぼります。投下された爆弾のほとんどが、大量の小型爆弾を放出するクラスター爆弾で、約30%の爆弾が現在も不発弾としてラオスに残されていると言われています。悲しい事に現在でもラオスの人達が、不発弾で死傷するケースが後を絶ちません。
主要援助国1位の日本
ラオスは伝統的な親日国です。その背景には、日本によるラオスへの継続的な支援があります。2013年時、主要援助国としては、5位がスイス、4位が韓国、3位がドイツ、2位がオーストラリアで、1位が日本でした。1965年に青年海外協力隊が最初に派遣された国もラオスでした。