一般財団法人
あしなが育英会 様

IELTS 活用・導入事例のご紹介します。

一般財団法人あしなが育英会 様 一般財団法人あしなが育英会 様

あしなが育英会は病気・災害・自死などにより親を亡くしたり、親が障がいを負っている、経済的に苦しい家庭の子どもたちを対象に奨学金や心のケアプログラムなど物心両面で支援を行っている民間の非営利団体です。2014年からはアフリカ遺児の高等教育支援も展開され、支援活動を続けています。
今回は、あしなが育英会の上倉様徳松様に取材のご協力をいただき、バークレーハウスのIELTS対策がアフリカの高校生たちにどの様に役立っているか、お話を伺いました。

団体概要

アフリカでの支援と
100年構想事業について

アフリカでの支援の様子

取材者:あしなが育英会はアフリカでも活動しているのですね。詳しく教えてください。

上倉さん:2001年、今からもう20年前にウガンダのナンサナというところに「レインボーハウス」という施設を建設しました。ここでは親をなくした子供たちの心のケアや、算数、国語等の初等教育支援を実施しております。
2014年、あしなが育英会で、サブサハラ・アフリカ地域49か国の各国から毎年1人ずつ優秀な遺児を選抜し、日本をはじめ世界の大学に留学する機会を提供することで、将来様々な分野で活躍し母国の発展を担うリーダーを育成する「あしながアフリカ遺児高等教育支援100年構想」事業が開始しました。「あしながウガンダ心塾」は、100年構想事業で支援するアフリカ遺児学生(100年構想生)に対して大学受験のための勉強指導やリーダーシップ育成の活動を行うため、2015年に開設されました。
100年構想事業のゴールは、将来様々な分野で活躍しアフリカ母国の発展を担うリーダーを育成することです。そのため、勉強のみならず、リーダーシップやキャリア構築についての教育なども行っております。

取材者:リーダーシップというのは、どうやって教育していくものなのですか?

上倉さん:例えば学生に、著名なリーダーについて調べ、その人物のどういうところがリーダーシップに優れているか分析をしてもらいます。その上で、自分だったらこういう場面でどう発言、行動するが、自分なりに考えてもらう。また、グループワークを通してコミュニティに還元できるようなプロジェクトを話し合い、実行に移すことも行っております。

取材者:なるほど。100年構想生は、どのように選考されるのですか?

上倉さん:100年構想事業では、各国大使館や現地NGO、専門家と協力し厳しい選考プロセスを設けており、この狭き門を通過した学生が各国で1人ずつ100年構想生に選ばれます。既に日本国内に60名程度が進学を果たしておりまして、中にはウガンダ市長になった元学生もいます。100年構想自体が始まってまだ7年なので、やっと卒業生が出てきた所です。今年は日本の建設会社や地方IT企業、工作系の機械企業がアフリカにもネットワークを構築したいニーズが高まっており採用してくださいました。様々な場所で、あしながが育成してきたアフリカ学生たちが活躍しております。

バークレーハウスのサービスを
ご利用いただいた背景とは?

上倉様、徳松様

取材者:アフリカから世界中に展開する壮大な事業ですが、バークレーハウスのサービスをご利用になった背景をお聞かせください。

上倉さん:コロナで勉強合宿の授業形態が大きく変化してしまったためです。これまでは生徒とインターンをあしながウガンダ心塾に呼び、インターンが授業を受け持っていました。しかし、コロナの流行でウガンダ全域がロックダウン(都市封鎖)の状況になり、対面授業が実施できず、全てリモートで提供することになりました。生徒・インターン・スタッフが世界各地に点在しており、それぞれの時差に合わせてタイムテーブルを作成、管理しながらクオリティの高い授業を実施するのが最大の課題でした。
この様な事情で、ハイクオリティな英語授業を提供できるサービスを探していたところ、ウェブ上でバークレーさんを拝見し、他社様と比較した上で、学校見学などをさせていただきました。最終的な決め手は、英語教育に対して長い歴史を持っていたという点です。また、それぞれのアフリカの学生のニーズにも柔軟に対応していただけるという部分も大きかったです。
実際アフリカ地域は先進国に比べて電力やインターネットアクセスが不安定で、学生が授業に参加できないことがあります。このような問題に対してもレコーディングを提供した対策や、学生の特徴に合わせた手厚いサポートを提供していただけるということで、依頼を決定いたしました。

サービス導入効果、
生徒たちからの評価について

取材者:大変な状況の中、バークレーのサービスを選んでくださったんですね。効果はいかがでしたか?

上倉さん:非常によくサポートしていただいておりまして、私も最初の授業を見学させていただきました。正直、オンラインでの授業提供というサービス自体の想像がついていなかった面もありました。ですが実際に拝見させていただいた所、オンラインながらも非常にインタラクティブな授業で、ブレイクアウトルームを作っていただいたり、あるいは投票機能を使ってカリキュラムを進めるなど、工夫を凝らした授業だと感じました。
実は、毎回生徒たちに授業のフィードバック調査を行っているのですが、殆どが10段階評価で8~9の高評価がついておりまして、こんな評価は他のクラスでは見られないです。また、調査のついでに「授業はどうだった?」と話を聞くと、生徒から「授業も楽しいし試験勉強頑張っています!」と返事が返ってくるので我々としても安心して任せられます。リモートだと生徒の状況が見えにくいですが、モチベーションも高く頑張ってくれていることが、生徒たちの高い評価に繋がっていると思います。

正木IELTS講師からの
ご質問

正木さん

正木先生:私が授業を担当した子どもたちは大学合格しましたか?

上倉さん:正木先生が授業を担当された生徒たちは、全員大学合格を果たしました!イギリスやアメリカの大学へ留学した生徒は既に研究をはじめ、大学で頑張っています。日本の大学に留学する生徒たちは残念ながらまだ、国境が開いていませんので母国からオンラインで日本の授業に参加している状況です。ちなみに、アフリカと日本ではかなり時差がありますので、そういった点で生徒たち苦労をしているそうです。

正木先生:おお、大学へ合格していて、すでにイギリス・アメリカに留学しているとは……!日本に留学予定の子たちもオンラインではあるけれど、授業に参加しているんですね。子どもたちの足跡が分かって良かったです!

寄付の状況に
ついて

取材者:民間非営利団体として活動されていますが、ご寄付の状況はどうですか?

徳松さん:非常に厳しい状況にあります。日本国内では、コロナ前の段階でも奨学金を希望する遺児奨数は増加傾向でしたが、コロナ禍の影響を受け今年は奨学生数は8000人を超えました。これは本会の歴史上、一番多い学生数です。多くのご寄付者様の協力をいただき、何とか支援活動を続けていますが、積立金を取り崩さなければならない状況が続いています。先行きの見えない状況ですが、国内事業も、アフリカ事業も、活動を先細りにさせることなく活動を続けていけるように精いっぱい努めています。コロナの状況にもよりますが、街頭であしなが育英会の募金活動を見かけられましたら、ぜひご支援いただければと思います。また、本会WEBサイトでクレジットカードでもご寄付が可能です。現金等のご寄付も受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

あしなが育英会寄付サイト
https://www.ashinaga.org/support/donation/ www.ashinaga.org/support/donation/

ご寄付に関するお問合わせ
supporter@ashinaga.org