LINGO L.L.C.小玉講師 IELTS受験後インタビュー

IELTS 活用・導入事例のご紹介します。

LINGO L.L.C.小玉講師 IELTS受験後インタビュー LINGO L.L.C.小玉講師 IELTS受験後インタビュー

英語学習について20年以上の歴史を持ち、確かな実績と実践的な教授法を提供している「LINGO L.L.C.」。TOEFL® Test、IELTS対策に特化した留学試験対策専門校として多くの生徒を海外へ輩出してきた同校にて教鞭を執る小玉英央講師は、2020年8月にバークレーハウス公式テストセンターにてIELTS受験した。本稿では受験を終えた小玉講師への、バークレーハウス IELTSプログラム総責任者の正木講師によるインタビューの様子をお届けする。IELTS受験を検討している方や目標スコアに伸び悩む方はぜひ参考にして欲しい。

対談者プロフィール

対談動画

正木講師:小玉先生、本日はバークレーハウス公式テストセンターにて受験していただきありがとうございました。先ほど終えられたばかりとのことでしたが、ご受験された正直なご感想や、IELTSにかかわらず英語試験全般について感じられていること、展望などもこの場でお聞きできればと思っています。よろしくお願いします。

小玉講師:バークレーハウス公式テストセンターでの受験は初めてでした。IELTSの試験が終わった直後ですが、講師として気持ちを切り替えてお話しできればと思います。よろしくお願いします。

快適な新設テストセンターで
コンピューター受験

正木講師:早速ですが、バークレーハウス公式テストセンターにてご受験されていかがでしたか?

小玉講師:そうですね。非常に受験しやすい環境だったという印象です。机の上のスペースが十分にあるのでメモをとりやすい、タイピングのときに邪魔なものがないという点は大きいと感じます。隣の席に人がいない配置だった(※)ことも理由かもしれませんが、隣の人がいたとしても自分のスペースが結構広かったのでありがたかったです。

正木講師:IELTSの受験環境として、自分のスペースも結構重要みたいですね。小玉先生は試験中、メモをたくさん取りますか?

小玉講師:リスニングではなるべくその場で答えを入力したほうがいいと思います。ただ、問題によっては一部メモをとることもありますので、そういう意味では机の上のスペースが広いのは非常にいいことだと感じます。

正木講師:環境が整っていたようでよかったです。バークレーハウス公式テストセンターはコンピューター受験での実施となりますが、機材などトラブルなどはなかったですか?

小玉講師:私の場合は特にありませんでした。近くにスタッフの方がいるので、何かあれば挙手して対応していただくのがいいと思います。

※新型コロナウイルス感染症予防策として一定期間、席間隔を開けた受験体制を実施

IELTS受験回数20回以上の小玉講師が考える
IELTSの解き方、教え方

正木講師:小玉先生はIELTSの受験をこれまで20回以上もしているとか。なぜそんなに受験されているのでしょうか。

小玉講師:生徒にIELTSを教えるうえでは回数を重ねて特徴や傾向を掴むことが大切だと思います。IELTSは何回受験しても新鮮な気づきがあります。たとえば今日のリーディングの問題で「なぜこの話題が上がったのか?」という4択の問題がありました。この場合、前後の文脈を追って答える必要があります。このように、問題の傾向を知り、それを元に解き方を考えて授業で伝えています。

正木講師:たしかに珍しい設問かもしれませんね。そんなたくさん受験されているとIELTSに飽きたりしませんか(笑い)?

小玉講師:3時間ほど集中していれば終わるものですので大丈夫です。リーディングの文章がしっかりした読み物であったり、先ほどお話しした新鮮な気づきもあったりするので毎回楽しく受験しています。たまに、「ここは生徒に教えるべき注意点だ」などの気づきがあると試験に集中しきれない場合もありますね(笑い)。

正木講師:あるあるですね!我々講師の職業病というものでしょうか……。自分のスコアには良くないですが、学びは多いものです。これまでで印象深い試験などはありましたか?

小玉講師:昨年の3月と9月に受けたIELTSリーディング試験が、1パッセージ同じものがありました。2回目に受けた時はハッとしましたね。

正木講師:そんなこともあるんですね!知らなかったです。かなり早く読めましたか?

小玉講師:これまでたくさん受験された方はわかると思うのですが、大半は受験後に詳細な内容を覚えていません(笑い)。その瞬間は集中しているのですが、終了後は思い出せないことが多いですね。半年も間が空いたので、改めて読み直し、解き直し、といった感じでした。

正木講師:まさしく僕も同じです。受験直後にYouTube動画を撮りましたが、終了直後の開放感から設問を思い出せないことがありました(笑い)。これまで受験したコンピューター受験とペーパー試験を比べてどう感じますか?

小玉講師:IELTSのコンピューター受験(CDI)は最近導入された新しい取り組みですね。今回で3回目の受験でしたが、個人としては比較的、コンピューター受験の方が解きやすいと感じています。まず、ライティングをタイピングで行えるうえに、コピーアンドペーストを活用するとスピードが上がります。リスニングの時にヘッドセットを使って音声が聞けることも魅力だと思います。周囲の音声が気になりませんから、より集中できるという人も多いのではないでしょうか。

正木講師:コンピューター受験はリーディングやリスニングでハイライト機能があるのもすごくいいですね。ただ、空間把握能力といいますか、注意するポイントを覚えやすいのはペーパー受験の方がいいと思います。

小玉講師:どちらにもメリット、デメリットがあります。ペーパー受験は画面をスクロールする必要がないので回答のチェックがしやすいです。長時間、画面で文章を追いたくない方もいるでしょう。実際にコンピューター版のデモ画面を試してみて、どちらがいいか選ぶことをおすすめしています。

社会人と学生とで
IELTSの受け方が大きく違う?

正木講師:今日の周りの受験者はどんな人が多かったですか?

小玉講師:平日でしたが、学生が多かった様に思います。私が教えている生徒でも、IELTSのスコア取得を目指す学生が近年増えています。高校生はAO入試に、大学生は交換留学を目指して頑張っている方が多いです。日本の若年層にもIELTSを受験する人が増えてきているのはいいことだと思います。

正木講師:社会人のIELTS受験者も増えているので、全体的に増えている傾向にあるみたいですね。IELTS対策を教えているなかで学生と社会人に違いはありますか?

小玉講師:目標スコアについては、学校や機関が提示するスコアによって異なりますが、ならして見ると学生は5.0~6.0、社会人は7.0~7.5を目指すことが多いと感じます。私が講師をしているなかで双方の違いを感じたのは、社会人は学生と比べて”頭が良すぎるからスコアが低くなる”傾向にあるという点です。

正木講師:おもしろいですね!詳しく聞かせてください。

小玉講師:社会人は学生より長く生きている分、人生経験がありますから、普段から高度な言葉や表現を使っています。ライティングやスピーキングで言いたいことや書きたいことが学生と比較して多くなりがちです。頭で考えている内容が自身の英語力が追いつかず、正確に伝えられないことがあります。逆にそこまで思考が及ばない高校生の方がライティングで7.0を取れることがあります。難しいことを書こうとせず、読み手に正しく伝えられる内容を選んで書くことが大切だと思います。

正木講師:なるほど。頭が良すぎて表現ができないというのも語学ならではの特徴ですね。対して学生は学生でIELTSのリーディングは理解力が及ばないこともあるでしょう。ビジネス系の文章とかは特にイメージがつきづらいでしょうね。

小玉講師:学生はビジネス系の話は苦手な印象です。企業の社会的責任とかはピンとこない可能性があります。リーディングであれば問題集で演習をしながら様々なジャンルに触れて、免疫をつけていくしかないと思います。

IELTSやTOEFL、英検などの
英語試験を活用するために

正木講師:小玉先生は、ほかの英語試験も受験されていますね。同じ4技能のTOEFLとIELTSは比べてみてどちらが楽しんで受験できていますか。

小玉講師:どちらも違う”競技”と捉えています!相性はどちらも同じくらいだと思っています。

正木講師:”競技”!なるほど。おもしろい。

小玉講師:一番大きく異なる点はリスニングですね。TOEFLリスニングの場合ゆっくり聞いて内容をおさえられますが、IELTSは聞いた内容をその場で答える瞬発力が必要だと感じます。ライティングはIELTSの方が”ややお堅く”書くとスコアが出やすい気がします。TOEFLは多少軽い表現であっても、身近な例を挙げて長く書くと良いスコアが出る傾向にあると思います。IELTSでこの書き方をすると、7.0を取るのは難しいかもしれません。

正木講師:試験ごとに答え方や傾向が大きく違いますね。利用する英語試験のスコアをどの様に選ぶべきとお考えですか?

小玉講師:やはり、自分と相性の良い試験でスコアを目指すことが一番ですね。入試でのスコア活用であれば複数の英語試験を受け付けている学校も多いでしょう。たとえば学校からTOEFL100点、IELTS7.0、英検準1級という目標値の提示があったとして、私だったら英検準1級を目指すのが比較的簡単かなと考えます。

IELTSのスコアを
信用しすぎない

正木講師:IELTS対策を受講している生徒からの悩みで一番多いものはなんですか?

小玉講師:技能ごとの得意不得意の相談はもちろんですが、「スコアが下がった」という悩みが多いですね。多くの受験生が3回、4回、と受験数を重ねていきます。スコアの幅が出やすいスピーキングでは、7.5だったスコアが5.5まで下がったなどの相談も受けました。具体的な対策ももちろん指導して行きますが、それより大事なのは”気にしすぎないこと”だと思います。自身の英語力が100%スコアに反映されるわけではありません。本試験で低いスコアだったとしても、勉強を続けている限り英語力は必ず上がっています。たった1回の試験のスコアを信用しすぎないでください。良くても喜びすぎず、悪くても悲しみすぎず、勉強し続けていれば目標に近づくことができます。

正木講師:IELTSは暗記ベースの試験ではないですし、どしっと構えるマインドが大事ですね。多くの方がIELTSで高得点を取ること自体が目標ではないはずですし。

小玉講師:その通りですね。IELTSを受験しているみなさんには、その先に待っているお仕事や学業、留学など叶えたい何かがあると思います。英語を使って新たに知識や技術を身につけることができる、それを目指して頑張って欲しいですね。

正木講師:小玉先生、本日はありがとうございました。

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