2023/07/06

TOEFLの新形式はいつから?2023年夏の変更点、旧形式との違いを解説

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この記事を書いた人

バークレーハウスIELTS講師
高橋 舞 Mai Takahashi
スポーツ推薦で大学入学したため本格的な英語学習は大学デビュー。卒業後はスイミングインストラクターとして勤務後、単身渡米。米国ミシガン州中央ミシガン大学院修了。専攻は応用言語学。大学院在学中に、大学付属の語学学校で主にアラビア系の大学入学&編入希望者に対し、英語で英語を教える実践的なティーチングメソッドを身につけながら、TESOL(英語教授法)取得。2017年からバークレーハウスに勤務。大学・専門学校・企業で、文法、英会話から資格試験対策まで幅広く授業を行う。分かりやすく、丁寧な指導と個人個人に合わせた学習・留学アドバイスで受講者からの信頼と人気を得ている。TOEIC 990点、IELTS 8.0点取得。3時のおやつが欠かせない柴犬愛好家。趣味は旅行と漢字のクロスワード。

TOEFLは、日本を含め世界核国で英語能力の証明として広く利用されています。

2023年からは、TOEFLの問題が新形式へ移行されることが発表されました。

新形式では、試験時間や問題内容などが変更され、受験者に負担の少ない試験へと変わるでしょう。

本記事では、TOEFLの新形式が具体的にいつから、どのように変わるのかを解説します。

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目次

TOEFLの新形式は2023年7月26日スタート

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TOEFLの変更は2023年の7月26日(水)からになります。

アメリカ時間を基準にしているため7月26日から開始予定ですが、開始時間が未発表なため、日本国内では7月27日(木)以降の受験が新形式になる可能性があります。

なお、7月26日という日程は自宅受験の場合です。

会場受験の場合は、8月5日(土)から新形式になると発表されています。

いずれにせよ、変更日以降に受験予定の方は、対策や準備の方法も大きく影響を受けます。

会場選択や日程調整と合わせて、新形式対策をしっかりと行っていきましょう!

【比較表】TOEFL新形式と旧形式の違い

では、詳しく新形式と旧形式の比較をしていきましょう。

新形式で、大きく変更される部分のみを表にまとめました。

セクション新形式旧形式
リーディングパッセージ数2つ3〜4つ
試験時間35分54〜72分
リスニング設問数28問28〜39問
試験時間36分41〜57分
休憩なしあり
スピーキング試験時間16分17分
ライティング出題形式Academic Discussion task 1問(10分)
※Integrated taskは変更なし
Independent task 1問
Integrated task 1問
試験時間29分50分
合計試験時間約2時間約3時間
出典:https://www.toefl-ibt.jp/test_takers/toefl_ibt/2hours/

試験時間

まず、試験時間が大幅に短縮されます。

この点は受験者にとって、もっとも大きな変更点といえるのではないでしょうか。

以前は3時間という長い試験時間でしたが、2時間に短縮され集中力が維持しやすくなるため、受験者には嬉しい変更です。

試験時間変更による、問題内容の変更点は以下の3つです。

問題内容の変更

  • ダミー問題の廃止
  • リーディング問題の削減
  • ライティング問題形式の変更

上記の変更について、以下で詳しく解説します。

ダミー問題が廃止される

リーディング、リスニングのいずれかで登場していた、ダミー問題(スコアに反映されない問題)が廃止されます。

これも受験者にとって、嬉しい変更点といえるでしょう。

旧形式では、ETSが試験作成上のデータ収集を目的とし、ダミー問題を入れていました。

そのため、受験者はどれがダミー問題かわからないため、すべての問題を全力で解く必要がありました。

新形式からはダミー問題が廃止されますが、変わらず全力で取り組みましょう!

休憩時間がなくなる

試験全体の時間が短縮になるため、休憩時間も廃止されます。

ただ、2時間の集中力を維持することは大変です。

基本的にはトイレ休憩もとれないため、試験前の体調管理には、より一層気を遣っていきましょう。

リーディング問題のパッセージが2つになる

リーディング問題のパッセージが、3つ(ダミー問題含めると最大4つ)だったものが、2つに削減されます。

この点も、受験者の負担を減らすための変更といえるでしょう。

リーディングの試験時間も35分と短くなるため、集中して取り組めます。

ライティング問題が1問変更される

旧方式のIndependent Taskが廃止され、Academic Discussion Taskが導入されます。

具体的には、教授と学生の授業内のやり取りを読み、自分の意見を100語程度で解答します。

与えられる時間は10分です。

文中に登場する学生と同じ意見であっても良いですが、しっかりと自分の意見をサポートする理由や具体例が盛り込まれていなければなりません。

当然、ほかの学生の意見と全く同じ内容を述べてしまうと、大きく減点されると予想されます。

パラグラフライティング(タイピング)を数多くこなし、パラグラフ構造の作り方はもちろん、一つの問いに対して複数のアイディアを瞬時に出すトレーニングを心がけましょう。

TOEFL新形式対策のポイント

上記変更点に合わせた新形式対策のポイントとしては、大きく分けて2つあります。

  • リーディング力UP
  • OREOを意識する

リーディング力UP

対策の肝となるのはリーディング力の底上げです。

 旧式では、3パッセージを54分、1つのパッセージにつき18分でした。

しかし新形式では、2パッセージを35分、1つのパッセージにつき17.5分をかけられる計算になります。

わずか30秒の変化でも、その30秒で解けていたかもしれない問題が、時間不足で適当になり、不正解になる可能性が出てきます。

また、ライティングの新しい問題では、時間が短くなったにもかかわらず、リーディングの量が増えます。

そのため、リーディング力を向上させることで、時間や内容の変更に影響されずに自分の実力を最大限に発揮できます。 

OREOを意識する

ライティングの問題が1問変更されるため、パラグラフ構造の作り方のトレーニングが必要です。

具体的にどのように練習をするかというと、“OREO” を意識することです。

“OREO” とは、論理的な意見の組み立て方の1種で、以下それぞれの頭文字をとったものになります。

OREOとは

  • Opinion(意見)
  • Reason(理由)
  • Example(具体例)
  • Opinion(意見)

“OREO” の使い方としては、たとえば、「学生の電子書籍の利用を認めるべき」という意見を聞かれた場合、以下のような構成案になります。

  • Opinion: 認めるべきです
  • Reason: コストも抑えられるし、通学が楽になるから。
  • Example: たとえば、一般的に電子書籍の方が紙の本よりも安く手に入れられる。また、電子書籍1つですべての授業の教科書を持ち運べるので、荷物を軽く減らせる。
  • Opinion: だから、私は電子書籍の利用に賛成

英語圏の国では “OREO” 、つまり「結論ファースト」が一般的なため、好まれる話し方です。

TOEFL iBTは英語圏の方が作成したテストのため、評価基準も英語圏でのスタンダードが用いられることは言わずもがなです。

日本では「起承転結」や「オチは最後にもってくる」などの話し方がおすすめされたり、実際にその練習を学校でも行ったりもします。

しかし、日本で習った通りに文章を書いていくと、英語圏の方(ライティングの評価をつける方)にとっては、ものすごくわかりにくい文章となってしまいます。

高評価につなげるためにも、OREOに沿って書いていく練習を行い、論理的な文章構成を身につける練習をしましょう!

TOEFLの新形式に関するよくある質問

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最後に、新形式のTOEFLに関する、よくある質問に答えます。

新形式になると受験料は変わる?

新形式に移行がされても、受験料は変わりません。

US$245のため、日本円に直すと3万円近くになります。

ほかの英語試験と比較してもかなり高額になるため、しっかり準備をして臨みましょう。

新形式への移行で受験生のスコアはどう変わる?

新形式に変わったとしても、スコアに関しては変更はありません。

合計0~120点のレンジで、各技能30点満点で測定されます。

リーディングとリスニングに関しては、非公式のスコアが試験終了後に表示されますが、4技能すべての点数と公式スコアは、後日郵送されます。

ただし、人によっては形式が新しくなることで、点数に影響が出る可能性はあります。

リーディング

まず、1つ目の変更点のリーディングです。

前述したとおり、旧式のリーディングでは、ダミー問題がなくても試験時間が54分と長い時間集中力を要するものでした。

しかし、新形式では、長文が2つで試験時間も35分と短縮されます。

このことにより、とくにリーディングが苦手だった方や長時間集中力が続かなかった方は、正答率を上げられる、つまり点数が上がる可能性が高いです。

ライティング

次に、ライティングです。

ライティングでは、以前は単にトピックを与えられるだけでしたが、新しい形式では10分という短い時間で以下のようなタスクをこなす必要があります。

  • 教授が与えたトピックと2人の学生の意見を読む
  • 自分の意見を100字で書く

そのため、とくに迅速な読解力が求められ、10分以内に文章を正確に理解する必要があります。

読解が苦手な場合は、誤解する可能性が高くなったり、時間内に文章を書き終えることが難しくなる可能性もあります。

その結果、旧式では点数が取れていた方でも、新形式では点数が下がってしまうということも起きるかもしれません。

新形式でも全体の得点は変わりませんが、とくにリーディングの変更部分が影響を与える可能性があります。

自身の弱点を把握し、対策をしっかりと立てる必要があるでしょう。

バーレクーハウスのTOEFL対策講座は新形式に対応!

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そもそもTOEFL iBTはどのように対策をすればいいのか、新形式の対策として今までの学習法からどのように軌道修正すればいいのかと考えている方に朗報です!

バークレーハウスでは、7月1日から新形式対応のレッスンを開始しています。

新形式対応のレッスン、主にライティングの授業では、長くTOEFLを指導してきたバークレーのヘッドトレーナーがオリジナルで作成したものを使用します。

そのため、近くの本屋などでは手に入らない新形式に特化した教材を使って、新しい形式に対応した対策ができます。

現在、ETSの公式ウェブサイトで問題を解くことも可能ですが、自分の弱点や強みを細かく理解して対策するには、やはり対策法に精通した講師にアドバイスをもらうのが一番です。

無料体験レッスンも実施中のため、ぜひお気軽にお試しください!

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