2021/02/10

IELTSは就職や転職にも役立つの?履歴書で有利となるIELTSスコアは?

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バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

IELTSは、母国語を英語としない方が、「英語圏への大学進学や移住をする際に必要な英語力を判断する英語試験」として知られています。

このIELTSの用途だけを見ると「進学や移住にしか使えないの?」、「就職や転職にIELTSは役立つ?」という疑問を持つ方も少なくないでしょう。

今回は、就職活動や転職活動の際にIELTSのスコアを履歴書に書いて英語力を証明するのに有利になるのかということについて解説します。

このほかにも、IELTSスコアの履歴書への書き方やIELTSスコアが人事や現場担当者にどのように評価されるのかなど、就職活動や転職活動におけるIELTSについて詳しく紹介します。

目次

IELTSのスコアは就職や転職活動でも有利なの?

結論から言えば、IELTSの高スコアを取得していると就職や転職活動においても効果を発揮します。

海外への事業展開をしている企業においては、「語学力が堪能な人材」や「英語を話せる人材」は重宝される傾向が強くなっています。

日本では、ビジネスにおける英語能力を測る試験として、TOEICの認知度が高いものの、TOEICは一般的に「リスニング」と「リーディング」の2技能で構成されています。

一方IELTSは「リスニング」、「リーディング」、「ライティング」、「スピーキング」の4技能を総合的に測る試験で、世界10,000以上の企業や団体が公式に英語の選考基準として用いており、IELTSのスコアは、特にグローバルビジネスにおいて、有効な基準となっています。

(※TOEICスピーキングテスト/ライティングテストも別途あります)

分かりやすく言えば、IELTSは「学業だけでなくビジネスで必要となる英語の総合力を証明できる英語テスト」なのです。
そのため、新卒学生や転職希望者の英語力を測る採用基準として、IELTSを用いる業界や企業は数多く存在します。

もちろん、すべての業界や企業がIELTSを採用しているとは限りませんが、就職や転職に備えて英語力を身につけたいという方であれば、IELTSの受験を検討しても良いでしょう。

IELTSのスコアが有利となる業界や仕事を教えて

すべての業界や企業でIELTSを採用しているわけではないのであれば、「どこの業界や企業ならIELTSは役立つの?」と思った方も少なくないでしょう。

とりわけ英語を必要とする仕事の中でも、日本国内には「IELTSが評価されやすい仕事」が存在します。

特に、日本でIELTSが評価されやすい就職先は、外資系企業やJICAなどの海外へ赴く機会が多い機関といえます。

こうした英語を必要とする企業や団体への就職や転職活動の際に、高得点のIELTSスコアを取得していれば、書類審査で使われる履歴書に書くことで、優れた英語力が備わっていることをアピールできます。

邦人企業では、海外営業や海外営業事務、貿易事務の職種、航空会社、旅行業界、翻訳・通訳、英語教員、語学スクールのスタッフなどが英語を必要とする職種といえます。

これらの職種へ応募する際には特に、一定以上のIELTSスコアを持っていれば履歴書に書いておきましょう。

また、社内・社外で英語でのコミュニケーションが必要な職種の採用では、英語面接が行われ、スピーキングも含めた総合的な英語力を求められることが多いため、IELTSの勉強で鍛えておけば、面接をそつなくこなすことができます。

「就職や転職にはIELTSのスコアが何点必要?」というのは、職種や業務によって大きく異なりますが、英語能力を証明するため、履歴書に記載するには、IELTSオーバーオールスコアで、6.0以上はほしいところです。

]なお、外務省ではIELTSを採用基準とすることを正式に表明していて、7.0以上が必須となります。

もちろん、IELTSのスコアが高ければ高いほど「優れた英語力を備えている」という証明になるため、就職や転職活動も有利に働きやすくなるでしょう。

端的に言えば、IELTSを学習することは「転職や就職対策に通ずる」と言っても過言ではないのです。

ちなみに、海外ではIELTSの認知度が高いためIELTSスコアを持っていることがアピールポイントにもなります。

中でもイギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなどの英語圏の国での就職にも就労ビザを申請する際、IELTSの一定のスコア以上を取得していることを証明するよう義務づけられています。

就労ビザ申請に必要なIELTSオーバーオールスコア(4技能総合評価)の目安は以下の通りです(2021年2月現在)。

国名 就労ビザ申請に必要なIELTSのスコア
イギリス IELTS4.0以上
オーストラリア IELTS5.0以上
カナダ IELTS4.0以上
ニュージーランド IELTS4.0以上

IELTS4.0や5.0は、英語初心者の方でも目標にしやすいスコアのため、就労ビザ申請を検討している方にとっては嬉しいポイントと言えるでしょう。

ですが、現地で就労する企業や業務内容によっては、必要なスコアが変わるケースもあるため注意が必要です。

なお、日本国内では知名度の高い英検やTOEICといった英語資格も、海外では「知名度の低い英語試験」という扱いとなっているケースも少なくありません。

そのため、海外への就労を考えている方であれば、英語力を証明する手段としてIELTSの受験を検討しても良いでしょう。

ただし、繰り返しになりますが国内外を問わず「企業ごとに採用している英語試験は異なる」ため、就職や転職を検討する企業情報を事前に確認しておくことをおすすめします。

IELTSのスコアの履歴書への書き方と注意点

IELTSスコアを履歴書へ記載する際は、以下の要素を書きます。

  • IELTS (AcademicまたはGeneral Training)
  • オーバーオールスコア
  • 取得年月日

IELTSには英語圏の大学や大学院への進学を目的として受験する「Academic Module(アカデミック・モジュール)」と英語圏への移住や永住のために受ける「General Training Module(ジェネラル・トレーニング・モジュール)」の2種類のテストがあります。

履歴書に書く際は、どちらのテストであるか必ず明記しましょう。一般的に「Module」は省略します。

スコアは、「リスニング」、「リーディング」、「ライティング」、「スピーキング」各技能のスコアを書くのではなく、4技能の合計点であるOverall(オーバーオール)スコアを記載します。

また、スコアを取得した年月日は、リスニング、リーディング、ライティングを受験した試験日を記載します。

IELTSでは、リスニング、リーディング、ライティングの試験は筆記またはコンピューターで行い、その後当日もしくは別の日に対面形式でスピーキング試験を行います。

試験後に受け取るスコア表に記載されているので、そちらで試験日は確認が可能です。

例えば、2021年6月26日にIELTSアカデミックを受験して、オーバーオールスコアで6.0点を取得した場合、日本語と英語の書き方は以下を参考にしてみてください。

<IELTSスコアの履歴書への表記の仕方>

【日本語】
2021年6月26日IELTS (Academic) 6.0点取得
令和3年6月26日IELTS (Academic) 6.0点取得

【英語】
IELTS (Academic) 6.0, June 26th, 2021

IELTSスコアを履歴書に書く際の注意点

IELTSの成績証明、すなわちスコアの有効期限は2年間であるため、注意が必要です。

有効期限内のスコアであれば、履歴書の資格の欄に書くことができますが、いくら高いスコアでも、有効期限が切れている場合は書かないほうが良いかもしれません。

ただし、有効期限が切れていても、例えば、イギリスの大学へ留学する際にIELTSを受験しイギリスの大学に入学できるほどの高スコアを取得していたような場合は、履歴書の自己アピール欄に当時取得したスコアと併せて、留学を通してどのような経験やスキルを得たかを書けば、書類審査でアピールできます。

面接に進んだときには、英語力をアピールするために、IELTSのスコアや留学で何を学んで、どのようなことを経験して身につけたかなどを話せるように準備しておくことが大切です。

働きながらIELTSのスコアアップを目指すなら

先の項で紹介した通り、英語能力が求められる業界への転職を考えている方は「リスニング」、「リーディング」、「ライティング」、「スピーキング」の4技能を総合的に評価するIELTSの一定以上のスコアを取得していれば、優位に進めることができます。

日本では企業における英語評価で使用される試験はTOEICが多く見受けられますが、TOEICは、一般的に「リスニング」と「リーディング」のテストで英語力が評価され、日本や韓国で使用されることが多いです。

一方、IELTSは「ライティング」と「スピーキング」も加わり、英語4技能を評価し、母国語が英語でない方の英語力を証明する試験としては、世界的に認知されています。

特にグローバルに展開している外資系企業や海外での就職や転職を考えている方にとっては、英語力をアピールするうえで、一定のIELTSスコアを取得していると役立つでしょう。

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