2023/03/31

IELTSの出題イディオムを攻略!スピーキング・ライティングにイディオムは必要?

アイエルツ_イディオム

この記事を書いた人

バークレーハウス編集部 BerkeleyHouse
東京・市ヶ谷にある語学スクール。IELTS公式テストセンターの運営のほか、IELTSやTOEFLの対策講座、英語や中国語をはじめとする40言語に対応した語学教育を提供。

英語学習をしているとかならずどこかで出会うイディオム。

IELTSなどの英語試験においては必須とまでは言えないものの、一定以上のスコアを目指すのであれば知っておきたいところです。

特にSpeakingでは効果的に使用することができると、よりネイティブらしい流暢な印象をあたえることができます。

しかしながら、ただ使えばいいというわけではなく、いくつかの注意点もあります。

本記事ではイディオムの基本的な概要から、IELTSにおけるイディオムの注意点や使いやすい表現などを見ていきたいと思います。

目次

イディオムとは?

イディオムと聞いた時に1つ例を挙げて説明することができるでしょうか?

ワードとしては聞いたことがあるものの、具体的に説明できるかと言われると難しいですよね。

イディオムを簡単に説明すると「複数の語によって構成されている表現」のことです。

熟語と訳されることもありますが、いわゆる市販の「熟語帳」に載っている表現はほとんどのケースにおいてイディオムとは異なるため、この2つはしっかりと区別をしておきたいです。

大きな違いとしては、文字通りの意味かどうかという点です。

たとえば、” make an effort ”という表現。

こちらは、

  • make =「作る」
  • effort =「努力」

この2つの単語を知っていれば、「努力をする」という意味を取ることができます。

対象的にイディオムの典型例は” my cup of tea ”のようなものです。

これは文字通り取ると「私の一杯のお茶」となりますが、イディオムとして使用される場合は「私の好み/ お気に入り」などという意味になります。

日本語では慣用句と訳され、「油を売る」などの表現が該当します。
これも文字通り油を売っているわけではなく、寄り道をしているというような意味になりますよね。
したがって、イディオムを日本語に訳す場合は慣用句とし、熟語と混同しないように気をつけましょう。

ちなみに、イディオムのスペルはidiomとなります。

なぜ重要なのか

日常生活で頻繁に使われるからです。

イディオムは、日本語の場合には慣用句になります。

必然的に普段の日常会話でよく使われます。

とはいえ、一対一の会話で相手が英語のネイティブスピーカーで、こちらが非ネイティブである場合、相手は気を使ってイディオムを避けてくれることが多いと思います。

反対に自分が日本語ネイティブとして学習者と話すときに” 油を売る “というような言葉は選ばないと思います。

相手がイディオムをたくさん盛り込んで話してくるということは、それだけこちらの英語力を信頼している証拠でもあります。

もちろん、グローバルな会社や海外の大学では英語の使用が当たり前です。

このような環境において、ネイティブが混ざって複数人で話している場合、イディオムによる表現方法は当たり前のように使われるでしょう。

イディオムの意味がわからないと、会話についていけなくなってしまいます。

IELTSのListeningやReadingでも登場する

前述の通り、イディオムは知らないと意味がまったくわからない表現方法です。

新しいイディオムは、毎回チェックしていくようにしましょう。

はじめのうちは、それがイディオムであるということに気が付けないことも多いはずです。

そんなときには1単語ずつ検索するのではなく、2~3単語まとめて検索してみましょう。

先ほどの” my cup of tea ”のような、そのまま訳すと文脈として破綻するような場合はイディオムである可能性が高いため、このような検索を試してみましょう。

Speakingで使用すると得点につながる

冒頭にあった通り、イディオムには慣用的な意味があるため、適切に使用することができれば高い言語能力があることをアピールする事ができます。

Speakingには” Lexical Resource ”という評価基準が存在します。

これは、幅広い表現を正確に使用できているかという点を見ているため、イディオムをうまく使えればこの項目で加点に繋がります。

もう一度日本語の学習者を例に挙げると、会話の中で普通に「とても驚いた」と言われるよりも「空いた口が塞がらなかった」と言われた方が、より言語レベルが高く、より流暢な感じがするかと思います。

注意するべきポイント

ここで注意するべきポイントとしては、イディオムは適切に使用しましょう。

イディオムはSpeakingにおいて有効だと言いましたが、採点基準は正確さも重要であるため、イディオムを使用したけれども伝わらないということは避けたいです。

Speakingで6.0以上を取るには、コミュニケーションが成立するかどうかというのが大きなポイントになってくるため、伝わらないリスクを考えると無理をして使用する必要はまったくありません。

では、どういう方にイディオムが必要かというと、Speakingスコア7.0以上を目指す方です。

なぜかというと、採点基準のLexical Resourceの項目を見ると7.0からは” idiomatic vocabulary ”について言及がされているため、イディオムをうまく使用できればここの点数を6.0から7.0へ上げることができるためです。

バンドスコアの詳細については、以下リンクから公式サイトをご確認ください。

また、Writingで使用することはおすすめしません。

イディオムは基本的に口語的になってしまいインフォーマルなものであるためです。

フォーマルなライティングを求められる状況ではふさわしくありません。

したがって、IELTSのWritingセクションでの使用は避けましょう。

試験で使えるイディオム

それでは、実際にIELTSのSpeaking試験で有効なイディオムについて見ていきましょう。

各パート、典型的なトピックや応答を浮かべながら表現をピックアップして例文を作成しているので、ご自身の解答に加えてみて下さい。

IELTSのSpeaking パート1で使えるイディオム

① one’s cup of tea =「~の好み」
例文:Rock music is not my cup of tea.
「ロック音楽は私の好みではない」

② a piece of cake =「簡単である/ 朝飯前」
例文:To me, making new friends is a piece of cake.
「私にとって、新しい友達をつくるのは朝飯前だ」

③ out of the blue =「突然」
例文:Out of the blue, one of my high school friends sent me a friend request on Facebook.
「突然、高校時代の友人がフェイスブックで友達申請を送ってきた」

④ be on cloud nine =「とても幸せ」
例文:I was on cloud nine when I passed the exam.
「その試験に合格した時、これ以上無いくらい幸せだった」

⑤ under the weather =「元気がない」
例文:I went home early that day as I felt a bit under the weather.
「あまり調子が良くなかったので、その日は早退した」

IELTSのSpeaking パート2で使えるイディオム

① by (or through) the back door =「不正な方法を用いて/ 裏口から」
例文:If it is revealed that someone got into a university by the back door, he or she will be severely criticised.
「大学に裏口入学したことがバレたら、彼または彼女はとても厳しく批判されるだろう」

② beat around/ about the bush =「要点を避ける/ 遠回しな言い方をする」
例文: I often argue with my brother as he is always beating around the bush.
「いつも遠回しな言い方ばかりをするので、私は兄弟とよく喧嘩をする」

③ cost an arm and leg =「高くつく」
例文: Nowadays, many people choose to travel within the country as travelling abroad costs an arm and leg.
「近ごろ、海外旅行は高くつくので多くの人は国内旅行を選ぶ」

④ once in a blue moon =「とても稀」
例文:I usually drink tea, but I do drink coffee once in a blue moon.
「いつもはお茶を飲むけど、極稀にコーヒーを飲むこともあるよ」

⑤ a drop in the ocean =「取るに足らない/ 焼け石に水」
例文:If everyone stopped driving, it would be just a drop in the ocean.
「もしみんなが車の運転を辞めたとしても、そんなもの焼け石に水にすぎない」

IELTSのSpeaking パート3で使えるイディオム

① scratch the surface =「表面的」
例文:Politicians always talk about it, but the discussion always just scratches the surface.
「政治家はそれについていつも話し合っているが、議論はいつも表面的にすぎない」

② read between lines =「空気を読む/ 行間を読む」
例文:In Japanese society, one should be able to read between lines.
「日本社会においては、個人は空気を読むことが求められる」

③ keep one’s chin up =「前を向く/ 落ち込まない」
例文:The most important attitude to be successful in life is to always keep your chin up.
「成功のためにもっとも重要な態度は常に前を向き続けることだ」

④ here and there =「あちこちに」
例文:Although some say “The world has improved a lot”, I find problems here and there.
「ある人は『世界はずいぶん良くなった』と言うが、私はあちこちに問題はあると思う」

⑤ off the top of one’s head =「思いつきで/ パッと」
例文:I can’t think of any good example off the top of my head.
「すぐに良い例が思いつかない」
また、すぐ終わるのではなく、続けて” However, I guess~ ”などと解答を続けるための時間稼ぎに使いましょう。

まとめ

改めてイディオムについて例を上げつつ、熟語との違いについて説明することができるようになりましたか?

2つの大きな違いは「文字通りの意味かどうか」ですね。

IELTSの学習においてはまず、ListeningやReadingで表現をカバーし、次にSpeakingで使えるようにしていき、全体を捉えて学習を進めていくことが重要です。

しかし、使用する際は表現の正確性や文脈にも注意しないといけないため、第三者のチェックを受けることが効率よく得点を上げていくためのキーです。

バークレーハウスでは本記事で触れたようなイディオムも取り上げながらレッスンをおこなっていますので、興味がある方はぜひ無料体験レッスンを申し込んでみて下さい!

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